「WSR-5400AX6って、もう売ってないの?」
最近、家電量販店や通販サイトでこのWi-Fiルーターを探しても「在庫なし」「販売終了」と表示されていることに気づいた人も多いと思います。高速通信で人気のあったモデルだけに、なぜ販売終了になったのか気になりますよね。この記事では、WSR-5400AX6が販売終了となった理由や、後継モデルとの違い、今から選ぶならどれがいいのかまで詳しく解説します。
WSR-5400AX6とはどんなルーターだったのか
まずは、WSR-5400AX6がどんな製品だったのかをおさらいしておきましょう。
バッファローのWSR-5400AX6は、Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)に対応した家庭用ルーターの上位モデルとして2020年代初頭に登場しました。
5GHz帯では最大4803 Mbps、2.4GHz帯では最大573 Mbpsという高速通信を実現し、同時接続にも強い構造が特徴でした。
Wi-Fi 6ならではのOFDMA技術によって、複数デバイスの同時通信でも速度低下を抑えられる点が高く評価されていました。
さらに、バッファローらしいシンプルなデザインと設定のしやすさも人気の理由。家電量販店やAmazonでも定番上位に入る人気モデルとして知られていました。
販売終了となった理由①:技術の進化による世代交代
販売終了の一番の理由は、技術の進化です。
WSR-5400AX6が登場した当時はWi-Fi 6対応ルーターの中でもハイスペックでしたが、その後にWi-Fi 6EやWi-Fi 7といった新規格が登場。より広帯域・高速・低遅延の通信を実現する時代に入りました。
この流れの中で、バッファローもラインナップを整理。
古い規格の製品を段階的に終売し、新しいモデル(WSR-5400AX6SやWSR-5400AX6Pなど)に切り替えたと考えられます。
Wi-Fi機器の世界では、数年ごとに新しい規格が登場します。性能差が大きくなってくると、旧モデルを残すよりも、新しいチップや設計を採用したモデルに一本化したほうがメーカーにとっても合理的なのです。
販売終了となった理由②:メッシュ対応など機能面での更新
WSR-5400AX6も後にファームウェア更新で「Wi-Fi EasyMesh™」に対応しましたが、初期モデルではその機能が明示されていませんでした。
一方、後継のWSR-5400AX6Sでは最初からメッシュ対応を明記し、複数台で家中をカバーできる構成を想定しています。
つまり、旧モデルを無理に延命するよりも、新しいハードウェアでメッシュ前提の設計に作り替えるほうが効率的だったということ。
ルーターは「通信速度」だけでなく「家全体の安定性」が求められる時代です。そうした環境変化も販売終了の背景にあります。
販売終了となった理由③:生産ラインと部品の見直し
メーカーの生産体制にも理由があります。
ルーターには通信チップやアンテナモジュールなど多数の電子部品が使われていますが、部品供給の都合で長期間同じ構成を維持するのは難しいことがあります。
実際、2020年以降は半導体やネットワークチップの供給が不安定になり、メーカー各社が生産ラインを最適化する動きを見せました。
WSR-5400AX6も発売から数年が経ち、コスト面や供給面で新モデルへの切り替えが自然な流れだったと考えられます。
販売終了=不具合ではない
ネット上では「販売終了=不具合やトラブルがあったのでは?」という憶測もあります。
しかし、実際にはWSR-5400AX6に重大な欠陥が報告されたわけではありません。
むしろ、「設定が簡単」「通信が速い」「安定している」といった好意的なレビューが多く、人気のあったモデルです。
販売終了はあくまで“ライフサイクルの終了”であり、「役目を終えて次の世代にバトンタッチした」と考えるのが正しい見方でしょう。
後継モデル①:WSR-5400AX6Sとの違い
WSR-5400AX6の直接的な後継とされるのがWSR-5400AX6Sです。
見た目はほぼ同じですが、内部的にはいくつかの改善が加えられています。
主な違いは以下のような点です。
- メッシュネットワーク(Wi-Fi EasyMesh)に標準対応
- セキュリティ機能が強化され、家庭内の安全性が向上
- ファームウェア更新で安定性が高まっている
- 内部チップの効率化による発熱の低減
つまり「中身がより洗練された改良版」といった位置づけです。
旧モデルの使い勝手を維持しながら、今の通信環境に合わせた調整がなされています。
後継モデル②:WSR-5400AX6Pや上位機種との比較
さらに2023年頃には、WSR-5400AX6Pというモデルも登場しました。
こちらは単なるマイナーチェンジではなく、セキュリティ機能「ネット脅威ブロッカー2 プレミアム」などを搭載し、家庭のネットワークをより強固に守る仕様になっています。
加えて、有線ポートが2.5Gbps対応のモデル(例:WSR-6000AX8)なども登場し、光回線の高速化にも対応する構成が進んでいます。
こうした新モデルの存在が、旧型の販売終了を後押ししたのは間違いありません。
今から買うならどのモデルを選ぶべき?
もし今「WSR-5400AX6を買おうか迷っている」という人がいたら、まずは販売状況を確認しましょう。
新品はすでにほとんど流通しておらず、在庫限り・中古のみというケースが増えています。
そのため、これから購入するなら後継モデルを選ぶほうが安心です。
おすすめの選び方は次の通りです。
- コスパ重視・1Gbps回線で十分 → 旧モデルの在庫が安ければ検討価値あり
- メッシュ対応や安定性を重視 → WSR-5400AX6Sがおすすめ
- セキュリティ機能や将来性重視 → WSR-5400AX6Pや上位機種を検討
また、今後10年を見据えるなら、Wi-Fi 6EやWi-Fi 7対応機種の登場を待つのも一つの選択です。
通信環境は年々進化しています。無理に旧モデルを探すより、新しい規格に対応した製品を導入したほうが長期的には快適です。
販売終了後のサポートと注意点
販売終了となっても、すぐにサポートが切れるわけではありません。
バッファローは販売終了後もしばらくの間、ファームウェア更新やサポート窓口を継続しています。
ただし、今後の新機能追加や長期保証は期待できないため、業務用途などで使う場合はリスクを考慮したほうがいいでしょう。
また、中古品を購入する際は、付属のACアダプターや初期設定情報、箱・説明書の有無を確認することをおすすめします。
ネットワーク機器は家庭のセキュリティにも関わるため、信頼できる販売元から購入するのが安心です。
まとめ:WSR-5400AX6の販売終了は“世代交代”の自然な流れ
ここまで見てきたように、WSR-5400AX6が販売終了になった理由は「不具合」ではなく「世代交代」によるものです。
Wi-Fi 6Eや2.5Gbps回線など、通信環境の進化に合わせて新モデルへ切り替えられただけの話です。
性能的には今でも十分に通用しますが、長期的な運用やサポートを考えるなら、後継モデルへの乗り換えを検討する価値があります。
バッファロー製ルーターはシリーズごとの互換性も高く、設定も簡単なので、買い替えもスムーズに行えるでしょう。
「WSR-5400AX6が販売終了の理由は?」と気になっていた方も、これで背景が見えてきたと思います。
これからルーターを選ぶなら、ぜひ後継モデルとの違いを比較しながら、自分の環境にぴったりの1台を見つけてください。
