「エルゴのインサートが売っていない」「在庫が全然見つからない」――そんな声が育児中のママ・パパの間で増えています。かつて新生児期の必需品だった「エルゴインサート」ですが、どうやら公式サイトや主要販売店から姿を消しているようです。今回は、エルゴインサートが販売終了になったといわれる理由や背景、再販の可能性、そして代替品の選び方まで徹底的に調べてみました。
そもそもエルゴインサートとは？新生児期に欠かせなかった理由
エルゴインサート（正式名称：エルゴベビー・インファントインサート）は、生まれたばかりの赤ちゃんを安全に抱っこするためのサポートクッション。まだ首や腰がすわっていない新生児を、エルゴの抱っこ紐にフィットさせるために必要なアイテムとして長く親しまれてきました。
「インファントインサート」「インファントインサートⅡ」「インファントインサートⅢ」といった複数モデルが登場し、赤ちゃんの月齢や体型に合わせて進化してきたシリーズです。特に抱っこ紐「オリジナル」や「パフォーマンス」などの旧モデルを使う場合、このインサートがないと新生児を安全に支えることが難しいとされていました。
ところが、ここ数年でこのインサートが店頭や公式通販から消えつつあり、現在では“事実上の販売終了”状態にあると言われています。
エルゴインサートが販売終了になった主な理由
1. 抱っこ紐の進化により「インサート不要」になった
もっとも大きな理由は、抱っこ紐本体が進化したことです。
以前のエルゴは「首がすわる前の赤ちゃんにはインサートを使う」という前提で設計されていましたが、近年のモデルはその構造が大きく変化しています。
「ADAPT」や「OMNI Breeze」などの新モデルは、最初から“新生児対応”として設計されており、クッションやシートの調整機構が標準搭載。これにより、別売りのインサートを使わなくても、生後0か月の赤ちゃんを安全に抱けるようになりました。
つまり、技術の進化によって「インサートが必要だった時代」が終わった、というわけです。ユーザーから見ても、別売りパーツを用意する手間がなくなり、使い勝手が格段に向上しました。
2. モデルチェンジとラインナップ整理による廃盤
エルゴインサートには複数のバージョンが存在していましたが、それぞれが抱っこ紐の世代ごとに最適化されていました。
「インファントインサートⅡ」の登場時に初代が廃盤となり、さらに「Ⅲ」がリリースされるとⅡの流通が終了。こうしたモデルチェンジのサイクルが繰り返され、最終的に「新モデルがインサート不要になった」ことで、インサート自体の役割が終わったと見られます。
実際、現在のエルゴベビー公式サイトには、インサート単体の販売ページが存在せず、主要オンラインショップでも「在庫なし」「販売終了」「取り扱い終了」と表示されているケースがほとんどです。
3. 販売効率・安全面を考慮した統合方針
もう一つの理由として、販売・在庫管理の効率化も考えられます。
別売りパーツとしてのインサートは、サイズや互換性、装着の誤りなどによってトラブルが起きやすい側面がありました。メーカーとしても、抱っこ紐本体に新生児サポート機能を組み込む方が安全性を担保しやすく、在庫管理やサポート対応の面でも合理的です。
このような経営的・安全的な観点からも、エルゴベビーがインサートを整理し、新世代モデルへの移行を進めたと考えられます。
どこで買える？在庫や流通状況を調査
現在、エルゴインサートを新品で購入できる場所はかなり限られています。
公式通販ではすでに掲載がなく、ヨドバシカメラやアカチャンホンポ、トイザらスなどの大手小売店でも取り扱いを終了しています。
一方で、Amazonや楽天市場では「旧型の在庫」「並行輸入品」「中古品」として少数ながら出品がある場合もあります。
ただし、出品価格が高騰していたり、互換性が不明確な商品も多く、安全面からも注意が必要です。購入を検討する際は、必ず「どのモデルに対応しているか」「正規品か」「状態に問題はないか」を確認しましょう。
再販の可能性はある？
現時点で、エルゴベビー公式から「インサート再販」の発表は確認されていません。
製品ラインナップを見ても、「インサートを復活させる」よりも「すべての抱っこ紐を新生児対応に統一する」方向性で設計されており、再販の可能性は低いと考えられます。
ただし、「旧モデルを使い続けたい」「買い替えはしたくない」というユーザー層が一定数存在
