もう買い物に行くたびに、「あ、これもまた値上げしてる…」 ってため息をついていませんか? スーパーの棚の値札シールがどんどん上に貼り替えられていく様子を見ると、頭の中では家計の計算がグルグル回ってしまいますよね。
特に気になるのが、「食品の値上げが特定の月に集中しているんじゃないか?」 という噂。SNSやニュースでもちょくちょく話題にあがります。
そこで今回は、食品価格の動向を徹底的にチェック! 本当に6月に値上げが集中しているのか、今、何がどれくらい上がっているのか、そして私たちの家計にはどんな影響があるのか、わかりやすくまとめました。
6月に食品の値上げが集中しているって本当?
結論からお伝えすると、2026年の状況を見る限り、食品の値上げが特に「6月」に集中しているという事実は確認できませんでした。 代わりに、今年の動きを分析すると、ある別の特徴的な傾向が見えてきました。
専門機関の調査によると、2026年の値上げは、むしろ 「4月」に大きく増加 したんです。1月は52品目、2月は615品目、3月は648品目だったのに、4月には2,278品目と、一気に3倍以上の値上げが実施されました。
これには主に「会計年度の切り替え(4月)」に合わせて、多くのメーカーが価格改定を実施したことが影響していると考えられます。つまり、今年は「春の新生活シーズン」と重なる4月が、値上げの大きな山場の一つだったと言えるでしょう。
ただし、これは「6月に値上げがない」ということではありません。毎月、様々な商品の価格が見直されています。重要なのは、値上げが「ある特定の月」にドカンと来るのではなく、「月に1,000品目前後の値上げが常態化する」 という専門家の見方です。つまり、いつ来るかわからない「値上げラッシュ」よりも、常にじわじわと価格が上がり続ける状態が、私たちの新しい日常になりつつあるのかもしれません。
今、何がどれくらい上がっているの? 主要品目の値上げ一覧
それでは、具体的にどのような食品の値上げが進んでいるのでしょうか。メーカーから発表されている情報を基に、主要なカテゴリーごとに見ていきましょう。普段の買い物リストと照らし合わせてみてください。
毎日の料理に欠かせない「調味料・油脂類」
- サラダ油、ドレッシング類:大手メーカーが4月に値上げを実施。家庭用キャノーラ油で9〜14%、ドレッシングで7〜12%ほどの価格改定が行われました。
- マヨネーズ:キユーピーや味の素などの主要ブランドでも、4月以降に約6〜10%の値上げが行われています。多くの家庭の冷蔵庫の定番ですよね。
- 料理用清酒、みりん風調味料:醸造メーカーからも価格改定の発表があり、一部商品では3〜20%の値上げが行われています。
忙しい日に助かる「加工食品」
- 冷凍食品:餃子やコロッケ、炒飯など、種類によって値上げ率に幅がありますが、3〜34%の値上げが確認されています。
- レトルト食品・カップ麺:パスタソースやカレー、カップヌードルなどのインスタント食品も価格改定の対象に。有名なカップ麺(レギュラーサイズ)は、4月に値上げされています。
- ポテトチップス・シリアル:カルビーのポテトチップスや「フルグラ」は、8〜15%の値上げが発表されました。おやつや朝食の定番にも影響が。
- パックご飯:電子レンジで温めるだけで食べられる便利なパックご飯も、12〜16%の価格が上昇。主食のコストも確実に上がっています。
水分補給やホッと一息に「飲料」
- 緑茶飲料:「お〜いお茶」や「綾鷹」など、ペットボトルのお茶が5〜25%値上げ。自動販売機やまとめ買いの価格が気になります。
- 果汁飲料・炭酸飲料:「野菜生活100」や「トロピカーナ」の一部商品で7〜46%の値上げが実施されました。清涼飲料水も全体的に価格が上昇傾向です。
- 清酒・ビール:アルコール飲料も例外ではなく、価格改定が行われています。
その他の身近な食品・嗜好品
- チョコレート:「キットカット」のような国民的お菓子でさえ、約31%という大幅な値上げが話題になりました。
- アイスクリーム:高級アイスとして知られる「ハーゲンダッツ」のミニカップが、325円から345円へと値上げされています。
- のど飴:医薬部外品に分類される「ヴィックス のど飴」も10〜34%の価格上昇。健康管理にかかるコストも考えさせられます。
ちょっとした注意点: これらの値上げは、「定価」の変更として発表されているものです。実はこれとは別に、「価格はそのままで内容量を減らす」 という「実質値上げ」も少なくありません。いつも買っているあの商品のサイズが、いつの間にか少し小さくなっていないか、チェックしてみるのも大切かもしれませんね。
なぜ値上げは続くのか? その複雑な理由をひも解く
「少し前にも値上げしたばかりなのに、また?」と感じる方も多いはず。この連続する値上げの背景には、いくつもの要因が重なり合っています。主な理由を整理してみましょう。
- 原材料費の高騰がほぼすべての企業に影響
なんと、値上げを実施する食品メーカーの99.9% が、最大の原因として「原材料費の高騰」を挙げています。気候不順による野菜や果物の不作、世界市場での穀物価格の変動が、直接的に原価を押し上げているのです。たとえば、給食や飲食店で人気の鶏むね肉は、過去に2kgで500円程度だった時期があるのに対し、今ではその倍以上になっている地域もあります。 - それを包む「包装資材」や「運ぶコスト」も上昇
商品そのものの材料だけでなく、それを包む段ボールやプラスチックフィルムの価格が上がっています。さらに、商品を工場から店頭まで運ぶ物流費も大きな負担に。トラックドライバーの人手不足は深刻で、運送コストの増加は約6割の企業が値上げ理由として挙げています。 - 「人件費」の上昇が価格にじわりと反映
社会全体で最低賃金が引き上げられ、企業間での人材確保競争も激化しています。この人件費の上昇を価格に転嫁すると答えた企業は、過去最高の66.0%に上りました。この影響は、外食産業のメニュー価格などに、これから本格的に表れてくる可能性が高いと言われています。 - 「円安」の影響は落ち着いてきた? でも油断は禁物
一時期は「円安」が輸入品の価格を押し上げる主要因でしたが、最近の値上げ理由としてこれを挙げる企業はわずか1.6%と激減しています。ただ、日本の食料自給率はまだ低い水準。世界情勢の変化で再び為替が大きく動けば、この要素が再び影響を及ぼす可能性は常にあるのです。
家計への影響は? 私たちの負担はどれくらい増えているのか
気になるのは、これが私たちの生活にどれだけのダメージを与えるか、ですよね。経済研究機関による試算を見てみましょう。
- 年間でこれだけ負担が増える!
試算によると、2026年の物価上昇による家計への負担増加額は、一人あたり年間で約「2.2万円」 とされています。夫婦と子ども2人の標準的な4人家族なら、年間「8.9万円」 の出費増加になる計算です。 - 前年と比べると…
2025年に4人家族で約15.3万円の負担増だったことを考えると、インフレの勢いは「鈍化」していると言えます。しかし、鈍化しているとはいえ、家計にとって年間約9万円の増加は軽いものではありません。子どもの習い事や家族のレジャー費に回せたかもしれないお金が、日々の食費に消えていくと考えれば、その影響は大きいです。 - 政府の対策で少しだけ軽減されている面も
現在、政府はガソリン補助(暫定税率の特例)や光熱費への負担軽減策を行っています。こうした対策がない場合、先ほどの家計負担はさらに年間2.5万円ほど増えていたと試算されているので、私たちが感じている値上げの痛みは、実は少しだけ緩和されている側面もあるのです。
「数字で言われてもピンと来ない…」という方は、ぜひご自身の買い物かごを思い返してみてください。
「以前は500円台で買えたあの惣菜が、いつの間にか600円を超えていた」
「週に1回は外食していたのを、月2回に減らした」
そんな小さな変化の積み重ねが、まさに家計への影響の実態です。
賢くやりくり! 家計を守るための4つのアイデア
値上げの流れを止めることは難しいですが、私たちが自分の家計を守る工夫はできます。今すぐ始められる対策をいくつかご紹介します。
1. PB(プライベートブランド)商品を積極的にチェック!
スーパーやドラッグストアのオリジナル商品は、ナショナルブランドに比べて価格が安く、品質も年々向上しています。洗剤や調味料、お菓子など、まずは一度試してみて、気に入れば切り替えてみるのがおすすめです。
2. 「食材の見直し」でコストダウン
高騰している食材にこだわらず、代替できるものがないか考えてみましょう。例えば、値上がりが著しい鶏むね肉の代わりに、価格が比較的安定している豚こま肉や大豆ミートを使ってみる。これだけで一品のコストを大きく下げられる可能性があります。
3. 外食・中食(惣菜)を見直し、自炊スキルをアップ
外食や出来合いの惣菜は、どうしても割高になります。週に1回、外食を自炊に変えるだけでも、月に数千円の節約になることも。多めに作って冷凍保存する「作りおき」や、残り野菜を無駄なく使うレシピを覚えると、さらに効果的です。
4. 固定費の見直しと合わせて考える
食費だけを切り詰めるのは限界があります。通信費(スマホプランや保険)、電気ガス料金(契約プランの再確認)、サブスクリプションサービスの解約など、毎月必ずかかる「固定費」を見直すことで生まれた余裕を、食費の値上げに充てるという発想が大切です。
まとめ:食品の値上げ動向と家計のこれから
いかがでしたか? 食品の値上げは「6月集中」というよりも、毎月のように様々な品目で発生する「日常」 になりつつあるようです。特に今年は4月に大きな値上げの波がありました。
その背景には、原材料費を筆頭に、包装、物流、人件費と、あらゆるコストの上昇が複雑に絡み合っています。その結果、4人家族では年間9万円近い家計負担の増加につながっているのが現実です。
しかし、すべてが悲観的な材料ばかりではありません。一部の原材料(小麦など)の価格が落ち着き始めている兆候も見えています。私たちにできるのは、情報に振り回されず、「値上げを受け入れつつ、賢く適応する」 こと。
PB商品の活用や自炊の工夫など、小さな対策の積み重ねが、一年間で大きな差を生みます。この記事が、皆さんの毎日の買い物と家計管理を、少しでもラクにするヒントになれば嬉しいです。
これからも続くかもしれない食品の値上げ。しっかりと情報を見極めながら、自分と家族の食卓を守っていきましょう。
