缶チューハイの中でも「ほろ苦い味わい」で人気を集めていたサントリーの「‐196℃ ストロングゼロ〈ビターレモン〉」。コンビニやスーパーでよく見かけたあの黄色い缶を、最近まったく見ない…と感じた人も多いのではないでしょうか。
実はこのビターレモン、現在はほぼ流通しておらず「終売(販売終了)」状態にあると見られています。この記事では、終売の背景や理由、そして今でも楽しめる代替ドリンクについて詳しく解説していきます。
そもそも「ビターレモン」とはどんな商品だったのか
ビターレモンは、サントリーの人気シリーズ「‐196℃ ストロングゼロ」の中のひとつ。
特徴は、レモンの果皮(ピール)や丸ごとの浸漬酒を使用した“ほろ苦さ”と“果実感”の両立。甘ったるさがなく、キリッとした苦味と酸味のバランスが絶妙で、「甘いチューハイは苦手」という層から高い支持を得ていました。
アルコール度数は9%。飲みごたえがありながらも、食事にも合うスッキリとした後味。レモン系フレーバーの中では少し大人っぽい立ち位置の一本だったと言えるでしょう。
ビターレモンが「終売」と言われる理由
店頭・通販から姿を消した
一番の根拠は、実際に商品が市場から消えていること。
コンビニやスーパーでの取り扱いが見られなくなり、通販サイトでも「メーカー製造終了」「在庫限り」との表示が出始めています。Amazonでも「メーカーにより製造中止になりました」との記載が確認されており、公式商品ページも削除済み。
この状況から、サントリーの公式発表がなくとも「事実上の終売」とみて間違いないでしょう。
公式の「製造終了商品一覧」には未掲載
サントリーの公式サイトでは「製造終了商品一覧」が定期的に更新されていますが、ビターレモンの名前は掲載されていません。
ただし、この一覧に掲載されるのは一部の主要商品のみであり、限定フレーバーや販売終了から時間が経過した商品は載らないケースも多々あります。つまり、リスト未掲載=継続販売中とは限らないのです。
終売に至った背景:4つの可能性
1. ストロング系飲料の市場変化
ここ数年、アルコール度数8〜9%の「ストロング系チューハイ」に対して社会的な見直しの動きが強まっています。
健康志向や節度ある飲酒を重視する風潮が高まり、各メーカーは「高アルコール商品の新規開発を控える」方針を発表。
アサヒグループなどが8%以上の商品を段階的に縮小するなど、市場全体で“ストロング離れ”の傾向が見られます。
その流れの中で、ビターレモンのような高アル度フレーバーが整理対象になった可能性が高いです。
2. フレーバーラインの整理
‐196℃ ストロングゼロシリーズは長年にわたり、季節限定や派生フレーバーを多数展開してきました。
しかし、多様化しすぎたラインナップは管理コストや在庫負担も増えるため、メーカーは定番フレーバーを残し、販売数の少ないものを整理する傾向にあります。
ビターレモンも「ストロングゼロ〈ダブルレモン〉」や「シチリア産レモン」などの定番に比べると販売規模が小さく、整理の対象になったと考えられます。
3. 流通・在庫面での実質的な終了
一部のブログでは「Amazonでは購入可能だが、再入荷の見込みは薄い」「在庫が尽きれば終了」との報告もあります。
メーカーが出荷を停止すれば、流通在庫が尽きた時点で販売終了となるのは自然な流れ。
つまり「公式発表なし=販売継続」ではなく、「出荷停止=実質終売」と捉えるのが現実的です。
4. 社会的配慮と企業姿勢の変化
飲酒事故・健康問題などを背景に、企業が“より責任ある販売姿勢”を重視するようになっています。
サントリーも「適正飲酒」「飲みすぎ防止」を訴える活動を強化しており、ストロング系の拡大よりも“安心して楽しめるお酒”へと舵を切っているようです。
そうした中で、「苦味と高アルコールの組み合わせ」が強い印象を与えるビターレモンは、ブランド戦略上の再構築対象になったとも推測されます。
ビターレモンはもう買えない?在庫の見つけ方
現在、一般店舗での取り扱いはほぼゼロに近くなっています。
それでも、まだ一部の通販サイトでは在庫が残っているケースも。購入を検討する際は以下の点に注意しましょう。
- 「在庫限り」や「終売品」表示を確認する
再入荷見込みがない場合、在庫限りで終了となります。 - 価格の高騰に注意
終売品は希少性からプレミア価格が付くことがあります。 - 賞味期限・保存状態の確認を忘れずに
製造から時間が経っている可能性があるため、購入前にチェックを。
在庫が残っていればラッキー。
ただし、転売価格や古い在庫には注意が必要です。購入の際は信頼できる販売元を選びましょう。
ビターレモンの代わりに楽しめるおすすめドリンク
「もう買えないなら、似た味を探したい」という人も多いはず。
ここでは、ビターレモンの代わりになりそうなおすすめドリンクを紹介します。
1. ストロングゼロ〈ダブルレモン〉
同シリーズの定番中の定番。果実感の強さはそのままに、よりスッキリとした酸味が特徴です。
ビターレモンほどの苦味はありませんが、レモンの爽やかさと飲みごたえを両立しています。
2. キリン 本搾りチューハイ レモン
人工甘味料や香料を使わず、果汁とお酒だけで仕上げた自然派チューハイ。
甘さ控えめで、果皮のような苦味が感じられるため、ビターレモン派にも好相性です。
3. こだわり酒場のレモンサワー〈キリッと男前〉
炭酸の強さとレモンの鋭い酸味が特徴。甘みが少なく、アルコール度数も高めで、ビターレモンに近い飲みごたえを求める人におすすめです。
4. トリスレモンハイ〈ドライ〉
軽やかで食事に合うドライタイプ。ストロング系ほど強くないため、健康志向の人や毎晩の晩酌にもちょうど良い一本です。
今後の再販・復活の可能性はあるのか?
現時点で、サントリーから「ビターレモン再販」などの発表はありません。
過去には一部の限定フレーバーがキャンペーンや数量限定で復刻した例もありますが、ビターレモンは定番化されず、復活の可能性は低いとみられます。
ただし、人気フレーバーとしての認知度は高く、ファンの声が多ければ特別限定として再登場する可能性もゼロではありません。
そのため、もし再販の動きがあれば、サントリー公式サイトやニュースリリース、SNS公式アカウントの情報をチェックしておくと良いでしょう。
節度ある飲酒と情報の正しい理解を
この記事で紹介した「終売」情報は、2025年時点の市場状況・流通確認にもとづいた内容です。
メーカー公式が明確なアナウンスを出していない場合もあるため、「販売終了」や「再販なし」と断定的に受け取らないよう注意してください。
また、お酒に関する情報発信では、法律やガイドラインに基づき「過度な飲酒の推奨」や「健康効果をうたう表現」は避けることが大切です。
お酒は20歳になってから。節度を守り、楽しく味わうのが一番です。
ビターレモン終売の理由とは?販売終了の背景とおすすめ代替ドリンクを解説を振り返って
ビターレモンが終売となった背景には、市場の変化や企業の方針転換など、いくつもの要因が絡んでいました。
高アルコール系のチューハイが見直される流れの中で、レモンの苦味を生かした個性的な一本が静かに姿を消したのは、少し寂しくもあります。
それでも、ビターレモンの“ほろ苦さ”や“大人のレモン感”を受け継ぐドリンクはまだまだあります。
味わいやスタイルを変えながらも、自分に合った一本を見つける楽しさは続いていくはずです。
最後にもう一度。
ビターレモンは確かに終売となりましたが、その味わいを覚えている人の中では、今も生き続けています。

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