「おいも丸って、もう売ってないの?」
最近そんな声をよく見かけます。SNSでも「どこを探しても見つからない」「好きだったのに終売なの?」といった投稿が目立つようになりました。
さつまいも好きの間で話題を集めたあの“しっとり甘いクッキー”が、なぜ姿を消してしまったのでしょうか。ここでは、「おいも丸」の終売状況とその背景、そして代わりに楽しめる似た味のお菓子について詳しく紹介します。
おいも丸とは?イトウ製菓が手がけた“スイートポテト風クッキー”
「おいも丸」は、イトウ製菓が2023年8月1日に発売した新しいタイプのクッキーです。
キャッチコピーは「クッキーなのに、あら不思議!まるで本物のスイートポテト」。
名前の通り、見た目はまるくて可愛らしい一口サイズ。ソフトクッキー製法で焼き上げられており、口に入れると“ほろっ”と崩れて“しっとり”と甘みが広がります。素材にはさつまいもパウダーが使われ、やさしい甘さとねっとり感が再現されていました。
内容量は3枚入りの個包装タイプ。スーパーやコンビニでも取り扱われており、秋冬シーズンのおやつとして注目されました。SNS上では「まるでスイートポテトそのもの」「食感が絶妙」と高評価の声が多く、さつまいも系スイーツの中でも異色の存在でした。
おいも丸は本当に終売?販売終了の確認状況
発売からわずか1年ほどですが、現在「おいも丸」は主要通販サイトや小売店から姿を消しています。
ヨドバシカメラなどのECサイトでは「販売を終了しました」と明記されており、実店舗でも取り扱いを終了している店舗がほとんどです。
また、SNS上には「製造終了になった」「もうどこにも売ってない」といった投稿も見られます。
イトウ製菓の公式サイトには明確な「終売」発表はありませんが、再入荷情報や生産継続の告知もなく、実質的に“終売状態”と考えられます。
発売から短期間で市場から消えた背景には、どんな事情があったのでしょうか。
おいも丸が終売した理由の考察
公式発表はないものの、過去の食品業界の傾向や商品特性から、いくつかの理由が推測できます。
1. 採算性と売上の問題
「おいも丸」は3枚入りの小容量パッケージで、価格は100円台前半。
一見お手頃ですが、個包装やソフトクッキー製法などコストのかかる仕様であったことから、原価率が高く採算を取りにくかった可能性があります。
また、他のクッキーやビスケットと比べて販売単価が低く、回転率を上げづらかったことも想定されます。新商品として一定の注目を集めたものの、売上が安定しなければ継続生産は難しいでしょう。
2. 季節性の強さ
さつまいも系スイーツは、秋から冬にかけて需要が高まる一方、春夏は売上が落ち込みやすい傾向にあります。
「おいも丸」も秋冬限定のような印象を持たれやすく、通年販売には向かなかったのかもしれません。季節商品としての位置づけが曖昧だった点も、販売終了につながった要因と考えられます。
3. 原材料コストの高騰
近年、砂糖・油脂・小麦・包装資材などの価格は高止まりが続いています。
特に「おいも丸」は“やわらかくしっとり”とした独自の食感を実現するために、通常より高品質な素材を使っていたと見られます。
そのため、製造コストが上昇する中で利益を確保するのが難しく、採算ラインを維持できなかった可能性も高いでしょう。
4. 流通・販路の課題
「おいも丸」は全国展開をうたっていましたが、店舗によっては取り扱いがないという注意書きもありました。
スーパーやコンビニでの販売エリアが限られ、消費者の目に触れる機会が少なかったと考えられます。
SNS上でも「探しても置いていない」という声が発売当初から多く、流通の偏りが売上に影響した可能性があります。
5. ブランド戦略の転換
イトウ製菓は「ミスターイトウ」ブランドでロングセラー商品を多く持つ老舗メーカーです。
その一方で、新しいターゲット層に向けた実験的な商品も投入しています。
「おいも丸」は若年層や“お芋スイーツ好き”に向けた挑戦的な企画でしたが、ブランド全体のライン整理や販売戦略の見直しの中で、短命に終わった可能性もあります。
消費者の声と惜しまれる理由
「おいも丸がなくなって悲しい」「もっと買っておけばよかった」
SNS上では、そんなコメントが多く寄せられています。特に“さつまいも×クッキー”という珍しい組み合わせが人気だっただけに、終売を惜しむ声は根強いようです。
また、「あの食感が忘れられない」「スイートポテトより軽くてちょうどよかった」という感想も多く、他の商品で完全に代替できない“独特のポジション”を築いていたことがわかります。
短期間の販売でありながら印象に残るスイーツだったことは間違いありません。
おいも丸の代わりに楽しめる似た味のお菓子
おいも丸はもう手に入りにくいですが、同じような“さつまいも風味”や“しっとり甘いクッキー感”を味わえるお菓子はいくつかあります。ここでは、代替として人気のある商品を紹介します。
焼きいもクッキー系スイーツ
市販では「焼きいもクッキー」「スイートポテトクッキー」など、秋冬限定で登場する商品が毎年販売されています。
しっとり系の焼き菓子で、ほくほくとしたさつまいもの甘みを再現したものが多く、おいも丸の味に近い印象です。
スイートポテト系お菓子
スイートポテト味のタルトやフィナンシェなどもおすすめ。特に個包装タイプの「スイートポテトタルト」は、クッキー生地とおいものペーストが重なり、似たような香ばしさと甘みが楽しめます。
お芋スイーツ専門店や、地方土産でもスイートポテト系のお菓子は数多く展開されています。
コンビニ・スーパー限定の“お芋スイーツ”
最近では、セブンイレブンやローソンなどで「焼きいもスイートポテト」「お芋フィナンシェ」などが季節限定で発売されています。
これらは毎年リニューアルを重ねて登場するため、季節ごとに“おいも丸ロス”を癒やせる商品を見つけることができます。
終売になっても記憶に残る「おいも丸」という存在
おいも丸が終売になったのは残念ですが、それだけ印象に残るお菓子だったということでもあります。
シンプルでありながら独特のしっとり食感、やさしい甘み、そしてどこか懐かしい香り。
今後、再販やリニューアルの可能性がゼロとは言い切れません。イトウ製菓の公式サイトやSNSでは、過去に復刻商品が登場した事例もあります。もし再び“おいも丸”が帰ってくる日が来たら、ファンはきっと歓喜するでしょう。
おいも丸終売のまとめと今後の楽しみ方
「おいも丸が終売の理由は?人気スイーツの販売終了と似た味のお菓子を紹介」というテーマを振り返ると、
・実質的に販売終了しており、現在は入手困難
・理由は採算性、原材料コスト、季節性など複合的要因の可能性
・短期間ながらSNSで人気を集めた“幻のスイーツ”になった
という点が挙げられます。
おいも丸のように、惜しまれながら姿を消したお菓子は数多くあります。
それでも、さつまいも系スイーツの人気は衰えず、毎年のように新商品が登場しています。
もし“おいも丸ロス”を感じているなら、焼きいもクッキーやスイートポテトタルトなどを試してみると、新しいお気に入りが見つかるかもしれません。
さつまいものやさしい甘みは、季節を問わず私たちをほっとさせてくれます。
“おいも丸”が教えてくれたその魅力は、これからも多くのお菓子の中で生き続けていくでしょう。

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