ウイスキー好きの間で最近話題になっているのが、「グレンモーレンジ オリジナル 10年が終売になったらしい」という噂です。
スコットランドのハイランド地方にある老舗蒸留所・グレンモーレンジィといえば、日本でも長年愛されてきた代表的なシングルモルトブランド。その象徴ともいえる「グレンモーレンジ オリジナル 10年」が市場から消えつつあると聞けば、気になる人も多いはずです。
実際のところ、何が起きているのでしょうか。ここでは終売の真相や背景、そして今後の展開や代替品について詳しく見ていきます。
「終売」は本当？10年熟成モデルが姿を消した理由
結論から言うと、「グレンモーレンジ オリジナル 10年」は日本国内ではすでに“在庫限りで販売終了”とアナウンスされています。
正規輸入元であるMHDモエヘネシーディアジオ社が公式に「現行ボトルは在庫限りで終売」と通知しており、販売店でも順次“終売品”扱いとなっています。
では、なぜ終売になったのか。
実は、これはブランドが生産を止めたわけではなく、「10年モデル」から「グレンモーレンジ オリジナル 12年」へと刷新されたことが理由です。
つまり、製造終了ではなく、ブランドのリニューアルに近い動きなのです。
10年熟成のオリジナルは、これまでグレンモーレンジィを象徴する1本として親しまれてきました。軽やかでフルーティー、ハイランドモルトらしい明るい味わいが特徴でしたが、今回の刷新では、熟成年数を延ばし、よりリッチでシルキーな味わいを追求したとされています。
この変化が「終売」という形で受け止められ、ネット上で噂が広まった、というのが実際のところです。
グレンモーレンジ オリジナル 10年の魅力を振り返る
まず、10年モデルの魅力を改めて整理しておきましょう。
このウイスキーは、アメリカンホワイトオークのバーボン樽で熟成されており、やわらかなバニラや蜂蜜の香り、柑橘やピーチのようなフルーツ感が特徴でした。
アルコール度数は43％前後で、口当たりは驚くほど滑らか。初めてのシングルモルトとしても人気が高く、ウイスキー初心者から上級者まで幅広く支持されてきた定番銘柄です。
「軽やかで上品」「どんな場面でも飲みやすい」といった評価が多く、家飲み用として常に棚に置いていた人も少なくありません。
その10年ボトルが終売となるのは、ファンにとって大きな節目といえるでしょう。
新登場の「グレンモーレンジ オリジナル 12年」とは？
2024年、グレンモーレンジィは新たな定番として「グレンモーレンジ オリジナル 12年」を発表しました。
従来の10年よりも2年長く熟成させることで、香りと味わいの深みをさらに強化。ブランド側によると、「よりシルキーで甘美な味わい」を目指したとのことです。
実際に試飲した人のレビューでは、「10年よりもフルーティーさが強まり、バニラと蜂蜜の甘みが際立つ」「よりコクのある味わいに進化した」との声が多く見られます。
一方で、「10年の軽やかさが好きだった」というファンからは、「少し重たく感じる」という意見もあり、好みが分かれるところです。
ボトルデザインもリニューアルされ、より高級感のある佇まいに。価格は10年モデルよりやや上がる見込みですが、そのぶん満足度の高い仕上がりになっているようです。
「終売」で市場はどう変わった？旧モデルの在庫と価格動向
すでに販売店では、10年モデルの在庫が減少しつつあります。
「終売」「残りわずか」「旧ラベル」などの表示がつけられ、価格もじわじわと上昇中。定価より高く販売されているケースも見られます。
特に、並行輸入品や旧ボトルデザインのものは“レアアイテム”扱いとなり、コレクターや愛飲家の間で注目を集めています。
こうした動きはウイスキー市場では珍しくなく、「終売＝プレミア化」は定番の流れといえるでしょう。
ただし、価格が高騰している商品を購入する際は注意が必要です。
状態管理（保管温度・光劣化など）が不明な個人出品もあるため、信頼できるショップでの購入をおすすめします。
また、転売目的での購入や過剰な煽り表現は避け、あくまで「楽しむため」「味わいを確かめるため」の購入が安心です。
終売後におすすめの代替品3選
10年モデルが手に入りにくくなった今、「次はどれを選べばいい？」という人も多いはず。
ここでは、グレンモーレンジ オリジナルの代わりとして注目したい3本を紹介します。
- グレンモーレンジ オリジナル 12年
まずは当然ながら、正統な後継モデル。10年のDNAを引き継ぎながら、熟成の深みと甘みを加えた仕上がり。味わいの変化を楽しみたい人にぴったり。 - グレンモーレンジ キンタ・ルバン 14年
ポートワイン樽で仕上げられた甘く芳醇な1本。フルーティーさとスパイシーさのバランスがよく、デザートウイスキーにも向いています。 - グレンガリオック 12年
同じハイランド地方のシングルモルトで、ナッツ感やトフィーの風味が特徴。グレンモーレンジに比べて少し力強い味ですが、まろやかさもあり、比較対象として興味深い1本です。
これらを飲み比べて、自分の好みに最も近い“次の定番”を探すのも面白いでしょう。
今後の展開とファンができること
「グレンモーレンジ オリジナル 10年」の終売は、ウイスキー業界における時代の変化の象徴でもあります。
長年親しまれてきた味わいを惜しむ声がある一方で、新しいグレンモーレンジ オリジナル 12年を歓迎する声も多く、ブランドの進化を感じる出来事でもあります。
今後は、数量限定のスペシャルエディションや、樽熟成違いのシリーズ展開も期待されます。
グレンモーレンジィは実験的な熟成にも積極的で、過去にも「ネクター・ドール」「シグネット」などの個性的な銘柄を生み出してきました。
今回のリニューアルも、その延長線上にあるといえるでしょう。
もし10年モデルをまだ見かけたら、それは本当に最後のチャンスかもしれません。
手元に1本残しておくのも良い思い出になりますし、新旧を飲み比べて味の進化を体感するのも一興です。
グレンモーレンジ オリジナル 終売の真相とこれから
改めて整理すると、「グレンモーレンジ オリジナル 10年」は確かに終売となりましたが、それは「生産終了」ではなく「グレンモーレンジ オリジナル 12年」への進化」でした。
ブランドの方向性としては、より熟成を重ねた豊かな味わいを重視する流れにシフトしています。
10年モデルに愛着のある人も、まずは新しいグレンモーレンジ オリジナル 12年を試してみる価値があります。
グレンモーレンジィ特有のフルーティーさやエレガンスはそのままに、熟成による奥行きと滑らかさが加わった“新しい定番”。
それは、これまでのオリジナルを超える新章のはじまりかもしれません。
ウイスキーの魅力は、変わらないことよりも「どう変わるか」にある。
そんな進化を感じさせてくれる1本として、これからもグレンモーレンジ オリジナルは、多くのファンに愛され続けていくでしょう。
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