「えっ、キューピーベビーフードが終売!?」
そんなニュースに驚いた方、多いのではないでしょうか。離乳食や幼児食といえばキューピー。瓶詰やパウチ、にこにこボックスなどでお世話になったご家庭も多いはずです。今回は、なぜキューピーベビーフードが終売になってしまうのか、いつまで買えるのか、そして代替品にはどんな選択肢があるのかを詳しく見ていきます。
キューピーベビーフードが終売するって本当?
はい、これは正式に発表された事実です。
キユーピー株式会社は2025年6月12日に、「育児食(ベビーフード・幼児食)全72品目を2026年8月末をもって生産終了し、順次販売を終了する」と発表しました。対象は瓶詰・パウチ・カップ・スプレッドなど、同社が展開してきた育児食全般。つまり、これまでスーパーやドラッグストアで見かけていたあのラインナップが、約1年をかけて店頭から姿を消していくということになります。
同社は「急な供給停止によるご利用者への影響を最小限にするため、約1年の猶予期間を設けた」と説明しています。2026年8月末までは生産が続きますが、その後は在庫がなくなり次第、販売終了です。今のうちに慣れた味を買い置きしておきたい、という声もすでに多く聞かれます。
なぜキューピーの育児食が終売に?
長年愛されてきたブランドが撤退する背景には、いくつかの要因があります。
まず大きいのは「市場の縮小」です。出生数の減少が続き、ベビーフード市場全体の需要が年々減っています。キユーピーの発表でも「販売数量の低迷」が明記されており、採算の確保が難しくなっていたことがうかがえます。
加えて、原材料やエネルギーコストの高騰も影響しています。赤ちゃん向け食品は品質基準が非常に厳しく、衛生管理や原材料選定にもコストがかかります。原価上昇のなかで、価格を据え置きつつ高い安全性を維持することが難しくなったという事情もあるようです。
また、同社は「品質を維持しつつ生産を継続することが困難と判断した」とも述べています。要するに、単に儲からないからやめるというより、“品質を犠牲にしてまで続けたくない”という企業姿勢が背景にあるといえるでしょう。
SNSや育児コミュニティで広がる「困惑と惜しむ声」
このニュースが報じられると、SNSでは驚きと悲しみの声が一斉に広がりました。
「うちの子、ずっとキューピーの瓶詰使ってたのに…」
「離乳食といえばキューピーだったからショック」
「安心して使えるブランドがなくなるのは不安」
特に共働き家庭やワンオペ育児中のママ・パパからは、「手軽で安心できる育児食の選択肢が減る」という実感のこもったコメントが目立ちます。なかには「これから離乳食始めようと思っていたのに」とタイミング的に困惑している家庭も多いようです。
オンライン署名サイトでは、「キューピーのベビーフード継続を求める」動きも見られ、子育て世帯にとって同社製品が生活インフラの一部になっていたことがわかります。
いつまで買える?販売終了までのスケジュール
公式発表によると、生産は2026年8月末まで。そこからは在庫限りで順次販売終了となります。つまり、店舗や通販サイトによっては2026年秋以降も在庫分が少し流通する可能性がありますが、確実に買えるのは今から1年ほどの期間に限られます。
すでに一部商品では品薄報告も出ています。特に人気の高いにこにこボックスシリーズやハッピーレシピは、早い段階で姿を消すかもしれません。店頭・通販で見つけたら、必要分を確保しておくのが安心です。
キユーピー側も「この期間を利用してお客様が次の商品を検討できるように」とコメントしています。焦らず、でも早めに動くのがポイントです。
代替品はある?他メーカーや新しい選択肢
「じゃあ、これからどうすればいいの?」
そう思う方のために、現在利用できる代替ブランドやサービスを紹介します。
まず定番は 和光堂。離乳初期から完了期まで月齢別のメニューが豊富で、スーパーでも入手しやすいブランドです。栄養バランスの良さや使いやすさが支持されています。
ピジョン も人気です。特にアレルギー対応商品が充実しており、卵・乳・小麦を使わないメニューなどが選べます。お子さんの体質に合わせやすい点が特徴です。
このほか、最近注目されているのが Little Ones や カインデスト といった有機・国産素材系の冷凍離乳食サービス。価格はやや高めですが、素材の安心感や冷凍での保存のしやすさから利用者が増えています。
また、調理をサポートする冷凍野菜キットや、電子レンジで温めるだけの幼児食セットなども選択肢に。市販品と手作りを組み合わせることで、無理なく栄養バランスを整えられる時代になっています。
手作り派に戻る?「原点回帰」する家庭も
一方で、キューピー撤退をきっかけに「もう一度手作りに挑戦してみよう」と考える家庭も増えています。最近は冷凍保存技術が進化しており、まとめて作ってストックする家庭も多いです。
とはいえ、忙しい日常の中で毎回手作りするのは現実的ではありません。
「無理せず、できる範囲で」というスタンスが大切です。例えば主食や主菜だけ手作りし、副菜はレトルトを使う。調味料を使わず素材の味を生かす。このような工夫で、安心と時短を両立できます。
また、自治体や保健センターでは離乳食講座やレシピ冊子を配布していることもあります。こうした公的サポートを活用するのも良い方法です。
今後の販売予定とベビーフード市場の行方
キューピーの終売は、単なる1社の撤退ではなく、ベビーフード市場全体の転換点を示しています。
市場縮小・コスト増・品質維持の難しさという三重苦の中で、企業がどう持続可能な形を模索するか。今後は冷凍・宅配・オーガニックなど新しい形態の育児食が主流になっていく可能性があります。
一方、消費者側にも「自分に合った離乳食スタイルを選ぶ力」が求められています。便利さ・価格・安心感のどこを重視するかによって、選ぶブランドや商品は変わってきます。キューピーベビーフードが残したノウハウや安全基準は、他メーカーの品質向上にも大きく貢献しており、結果的に市場全体の底上げにつながるかもしれません。
まとめ:キューピーベビーフード終売、これからどうする?
改めて整理すると――
- キューピーベビーフードは2026年8月末で生産終了、在庫限りで販売終了
- 背景には少子化・コスト高騰・品質維持の難しさ
- SNSでは「困惑」「寂しい」「ありがとう」の声が多数
- 代替は和光堂、ピジョン、Little Ones、カインデストなど複数あり
- 手作りや冷凍ストックなど、家庭ごとの工夫で対応可能
終売は寂しいニュースですが、見方を変えれば「新しい食育の時代」が始まる転機でもあります。
長年親しまれたブランドに感謝しつつ、これからは自分たちのライフスタイルに合った育児食を選ぶ時代へ――。
キューピーベビーフード終売で困惑している方も、焦らず、自分に合った方法を探していきましょう。

コメント