「コック オブザ ウォーク」というウイスキーを探しても、最近はどこの店にも見当たらない——そんな声が増えています。ネットで検索すると「終売」「販売終了」という文字が並び、ファンの間では「もう手に入らないのか?」と話題に。今回は、このコック オブザ ウォークが本当に終売なのか、なぜ姿を消してしまったのか、そして今でも購入できる方法があるのかを徹底的に調べました。
コック オブザ ウォークとは?知る人ぞ知るウィーテッド・バーボン
まずは、そもそも「コック オブザ ウォーク」とはどんなウイスキーなのかをおさらいしておきましょう。
この銘柄はアメリカ・ケンタッキー州で作られたウィーテッド・バーボン。一般的なバーボンはトウモロコシとライ麦を原料に使いますが、ウィーテッド・バーボンはライ麦の代わりに小麦を使うのが特徴。味わいはまろやかで優しく、キャラメルやバニラの甘みが感じられるのが魅力です。
特にコック オブザ ウォークは、クラフト蒸留所の個性が際立つ一本として知られ、「8年」「15年」「25年」「リザーブ」など複数の熟成年数・仕様が存在していました。日本でも一部の酒販店やウイスキーバーで取り扱われており、知る人ぞ知る通好みのブランドとして注目されていました。
実際に「終売」表記が確認された店舗
結論から言うと、国内のいくつかの酒販店サイトではすでに「終売」または「販売終了」と表記されています。
例えば、老舗酒販サイト「亀屋」では
- 「コック オブザ ウォーク 25年:終売」
- 「コック オブザ ウォーク リザーブ:終売」
という記載が確認でき、在庫はすでに販売終了となっています。
また、オークションサイトでは「未開封・終売品」として出品されているボトルが多く見つかります。これらの事実から、少なくとも日本国内の正規流通分については販売が終了している可能性が高いと言えるでしょう。
ただし、「終売」という言葉はショップ側の在庫完売を意味する場合もあります。公式に製造終了が発表されたわけではない点には注意が必要です。
販売終了(終売)になったと考えられる理由
では、なぜコック オブザ ウォークが終売になったのでしょうか? 理由として考えられる要素を整理してみます。
1. 輸入・流通体制の終了
ウイスキー市場では、輸入代理店の契約終了や輸入停止によって国内流通が止まるケースがよくあります。コック オブザ ウォークも限定的な並行輸入で扱われていたため、輸入元が取り扱いを終了した時点で国内在庫が尽きたと考えられます。
2. 熟成年数の原酒不足
「25年」などの長期熟成ボトルは、そもそも原酒が限られています。熟成期間が長いほど再生産までに時間がかかるため、在庫が切れると補充ができない状況になります。バーボンブームによる世界的な需要増も重なり、希少な長期熟成原酒が優先的に他ブランドへ回された可能性もあります。
3. ブランド再編・ラベル切り替え
ウイスキーではよくあることですが、旧仕様を終売として新仕様を立ち上げるケースがあります。ラベル変更やボトリング場所の変更により「旧ボトルが終売」という形で市場から消えることも。コック オブザ ウォークもこの流れを踏んでいる可能性が高いです。
4. 為替やコスト上昇の影響
ここ数年、為替変動や輸送コストの上昇により、海外ウイスキーの仕入れ価格が高騰しています。特に少量生産のクラフト系ブランドはコスト負担が大きく、価格転嫁が難しい場合は日本向け輸出を停止することもあります。
現在の入手方法と購入時の注意点
では、今からでもコック オブザ ウォークを手に入れることはできるのでしょうか? 結論としては「新品はほぼ入手困難。ただし中古・オークション市場なら可能性あり」です。
1. オークションや中古市場をチェック
ヤフオクやメルカリなどでは、未開封の終売ボトルがときどき出品されています。落札相場は1万円台から数万円と幅広く、熟成年数や状態によって価格差が大きいのが特徴。状態をよく確認し、信頼できる出品者から購入することが大切です。
注意すべきは以下のポイントです。
- 液面低下(目減り)がないか
- ラベルやコルクの状態
- 出品者の評価や取引履歴
- 酒税法・販売規制を守っているか
希少ウイスキーの場合、偽物や不正再詰め替えボトルが出回ることもあるため、慎重な取引を心がけましょう。
2. 専門店やバーで探す
ウイスキー専門店やバーでは、まだ少量のストックを持っていることがあります。特に個人経営のバーや海外ボトルを扱う酒販店では、棚の奥に眠っていることも。ネットで「コック オブザ ウォーク バー」などと検索してみるのも一つの手です。
3. 並行輸入・個人輸入ルート
海外の販売サイトやオークションを通じて購入することも不可能ではありません。ただし、送料・関税・輸送中の破損リスクを考えると、コスト面では割高になります。特にアルコール度数が高い酒類は輸送規制の対象になることもあるため、手続きには注意が必要です。
コック オブザ ウォークの代わりに楽しめるバーボン
もし「もう手に入らないのなら、似た味わいのバーボンを探したい」という方は、同じウィーテッド・バーボンの系統から選ぶのがおすすめです。
代表的なウィーテッド・バーボンとしては、
- メーカーズマーク
- ラーズミル
- ララミー・ウィーテッド
などが挙げられます。
どれもコック オブザ ウォークと同じ“小麦由来の柔らかさ”を持ち、スイートでスムースな飲み口が特徴です。中でもメーカーズマークは安定供給があり、入手も容易。ウィーテッド・タイプの入口としても最適です。
ファンの間で高まる“復活”への期待
ウイスキーファンの間では「再販してほしい」「もう一度あの味を」という声も少なくありません。実際、海外ではクラフト蒸留所が再稼働したり、別ブランドとしてリリースし直すケースも増えています。
もし今後コック オブザ ウォークの名前が復活することがあれば、再び話題を集めることは間違いありません。
ただし、現時点では公式の再販情報は確認されていません。したがって「今手に入る在庫を確保しておく」か「同系統のウイスキーで代替する」ことが現実的な選択になります。
コック オブザ ウォークが終売?今後の動向とまとめ
今回の調査から見えてきたのは、
- 国内ではすでに複数の店舗で終売表記が出ている
- 在庫は枯渇しており、新品購入はほぼ不可能
- 終売理由は輸入停止・原酒不足・仕様変更など複合的な要因
という現状です。
ただし、オークションや専門店を丹念に探せば、まだ手に入る可能性はゼロではありません。状態や価格をよく確認したうえで、納得のいく一本を見つけるのがポイントです。
希少な終売ボトルには、時間を超えた魅力があります。かつての味わいを追い求めるのも、ウイスキー愛好家ならではの楽しみ方。
もし見つけたら、丁寧にグラスに注いでその一瞬を味わってみてください。
それが「コック オブザ ウォーク」という名にふさわしい、“誇り高き一杯”になるはずです。

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