「リプトン ミルクティー、見かけなくなったけど終売したの?」
そんな声をここ数年、SNSや口コミでよく見かけます。長年コンビニやスーパーで手軽に買えた紙パックのリプトン ミルクティーが姿を消し、「もう飲めないの?」と悲しむ紅茶ファンが後を絶ちません。
この記事では、リプトン終売の真相、終了の背景、そして今でも入手できる方法をわかりやすく解説していきます。
リプトン終売は本当?まずは事実関係から整理
結論から言うと、「リプトンが完全に終売した」というわけではありません。
正確には、森永乳業が製造していた紙パックの『リプトン ミルクティー』一部商品が2022年3月に終売したのです。
これにより、コンビニやスーパーの冷蔵棚から、あの見慣れた黄色いパックが一時的に消えました。
一方で、200mlの小型タイプやペットボトル製品、そして「リプトン ロイヤルミルクティー」などの後継商品は継続して販売されています。
つまり、ブランド全体が終了したのではなく、「従来の紙パック仕様(450ml・900ml)」が姿を消したというのが正しい理解です。
なぜリプトンは終売になったのか?背景にある3つの理由
では、なぜ多くの人に愛されていたリプトンが一部終売に至ったのでしょうか?
そこには大きく分けて3つの理由があります。
1. 紙パック飲料市場の縮小
まず一つ目は、市場構造の変化です。
学生や通勤者が手軽に買って飲む紙パック飲料の市場は、コロナ禍や少子化の影響で縮小傾向にありました。
「学校帰りにコンビニで買う」――そんなシーン自体が減ったことで、売上が落ちていたといわれています。
2. ブランド戦略の見直し
二つ目は、森永乳業のブランド戦略の刷新です。
長年愛されてきた味を一度見直し、「より濃厚で本格的なミルクティー体験」を打ち出すために、紙パックシリーズをリニューアル。
その過程で、旧仕様の「リプトン ミルクティー」を終売し、新たに「リプトン ロイヤルミルクティー」を発売しました。
つまり、“リプトンが消えた”というより、“進化した”と言えるのかもしれません。
3. コストと供給のバランス
三つ目の理由は、原材料・流通コストの高騰。
特に紅茶葉やミルク成分の価格上昇、紙パック資材のコスト増などが重なり、採算を取るのが難しくなっていたとされています。
このため、より付加価値の高いラインに統合する動きが加速しました。
終売に涙するファンの声
終売が報じられた際、SNSには「青春の味が消えた」「あの味に救われたのに」といった悲しみの声があふれました。
特に学生時代に毎日飲んでいた層からの反応は熱く、「もう一度飲みたい」という要望が森永乳業に数百件以上も届いたそうです。
その数はなんと667件。
企業の想定を超える反響に、森永乳業は「愛され続けてきたブランドを再び届けたい」と動き始めます。
この声が、のちの“復活”につながっていきました。
待望の復活!リプトンミルクティーが帰ってきた
2023年3月、ついに森永乳業は「リプトン ミルクティー」を“旧発売”として復活させました。
復活したのは、かつての人気処方をベースにした紙パックタイプ。
全国(沖縄を除く)で販売され、ファン待望の再登場となりました。
この再販を記念して制作されたのが、短編アニメーション「667通のラブレター」。
ファンの声に応える形で生まれたこのプロジェクトは、リプトンの“思い出の味”がどれほど人々に愛されてきたかを象徴しています。
ただし、すべてのラインが復活したわけではなく、流通量も地域によってばらつきがあるのが現状です。
特に大容量タイプは限定的で、コンビニでは見つけにくいこともあります。
今でも買える?リプトンの入手方法を徹底解説
「復活したって聞いたけど、うちの近所では見かけない…」
そんな方も少なくないはず。ここでは、現時点での入手方法を紹介します。
1. コンビニ・スーパーで探す
最も確実なのは、チルド飲料コーナーをチェックすること。
復活版は全国で販売されていますが、店舗によって入荷頻度が異なります。
大型スーパーや駅構内のコンビニでは見つかる確率が高いです。
2. 通販サイトで購入
Amazonや楽天市場などでも、リプトン製品の一部は購入可能です。
ただし、終売直後の商品や旧パッケージはプレミア価格になっている場合もあるので注意が必要です。
3. 代替商品を試す
もしリプトンが見つからない場合、同系統のミルクティーとしては以下の選択肢もあります。
- 「リプトン ロイヤルミルクティー」:現行主力製品。濃厚でコク深い味わい。
- 「午後の紅茶 ミルクティー」:キリンによる定番の代替候補。
- 「タピオカミルクティー」など専門系ドリンク:コンビニ限定での派生商品も多い。
味の系統は異なりますが、ミルクと茶葉の香りのバランスを楽しみたい人には十分満足できるはずです。
「終売」という言葉に隠れた誤解
SNSで「リプトンが終売」と言われると、つい“もう二度と飲めない”と受け取ってしまいがちです。
しかし、実際には「特定の仕様が終了した」という意味であり、ブランド自体は生き続けています。
たとえば:
- 450ml/900ml紙パックタイプ → 一時終売
- 200mlアセプティックタイプ → 継続販売
- リプトン ロイヤルミルクティーなどの新商品 → 発売中
このように、「終売」と「リニューアル」「再販」は紙一重なのです。
リプトンが教えてくれた“思い出の味”の力
なぜ、リプトンの終売はここまで話題になったのでしょうか。
それは、単なる飲み物ではなく、人の記憶や感情に寄り添ってきたブランドだからです。
部活帰りに飲んだ甘いミルクティー。受験勉強中の眠気覚まし。
忙しい朝の“ひと息”をくれたコンビニの紙パック。
そんな一つひとつの記憶が、リプトンという名前に重なっているのです。
その“思い出”が再び手に取れるようになった今、復活のニュースは単なる商品情報を超えた喜びを呼びました。
これからのリプトンはどうなる?
リプトンブランドは今も進化を続けています。
サステナブルな茶葉調達、環境配慮型パッケージの導入など、時代に合わせた取り組みが進行中です。
また、季節限定フレーバーや地域限定の特別パックなど、“限定感”を演出する商品も増えています。
紙パックという形での復活は一つの節目にすぎず、これからも形を変えて私たちの生活の中にあり続けるでしょう。
リプトン ミルクティー終売の真相と、これから楽しむために
今回の「リプトン終売騒動」は、ブランドと消費者の深いつながりを改めて感じさせる出来事でした。
確かに、あの頃の紙パックは一度姿を消しました。
しかし、ファンの声が“667通のラブレター”となって企業を動かし、再び私たちの前に戻ってきたのです。
今は、スーパーや通販で再びあの味に出会えるチャンスがあります。
もし見かけたら、ぜひ手に取ってみてください。
そして一口飲んだとき、きっとあの頃の記憶が少しだけよみがえるはずです。
リプトンは終わらない。
時代が変わっても、私たちの「思い出の紅茶」として、これからもそっと寄り添い続けてくれるでしょう。

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