スコッチウイスキー好きの間でじわじわと話題になっているのが、「ロイヤルブラックラ12年 終売」の噂です。
いつの間にか店頭で見かけなくなり、ネットでも在庫が減っている――そんな声が増えています。
この記事では、ロイヤルブラックラ12年の魅力と、なぜ終売と言われているのか、そして今どうすれば入手できるのかをわかりやすく紹介します。
王室御用達の歴史をもつロイヤルブラックラとは
ロイヤルブラックラ（Royal Brackla）は、1812年にスコットランド・ハイランド地方で創業した歴史ある蒸留所。
スコットランドで最初に「ロイヤル」の称号を与えられた蒸留所としても知られています。
1833年、当時の英国王ウィリアム4世が王室御用達（Royal Warrant）を授与し、「The King’s Own Whisky（王のためのウイスキー）」と称されるようになりました。
この称号は、グレンユーリーロイヤルやロイヤルロッホナガーといった他の名門蒸留所にも与えられていますが、ロイヤルブラックラはその先駆け。
つまり、「ロイヤル」の称号を最初に手にした由緒正しいウイスキーなのです。
ロイヤルブラックラ12年の特徴と味わい
ロイヤルブラックラ12年は、ブランドの中でも最も親しみやすく、かつクラシカルなスタイルを感じられる一本。
熟成年数12年というスタンダードながら、シェリー樽でのフィニッシュ（後熟）による深い味わいが魅力です。
アルコール度数は46％。
香りはリンゴや洋ナシのようなフルーティーさがあり、口に含むとベリーや黒スグリ、ナッツのようなニュアンスが広がります。
余韻にはオロロソ・シェリー樽特有の甘やかでスパイシーな風味が残り、心地よい深みを感じさせてくれます。
12年という熟成年数ながら、しっかりとした存在感を持つのがこのウイスキーのすごいところ。
華やかさと重厚さのバランスが絶妙で、「普段飲み」としても「特別な日の一杯」としても楽しめる万能タイプです。
「ロイヤルブラックラ12年 終売」――本当に販売終了なのか？
ここ数年、「ロイヤルブラックラ12年が終売になった」という話が広まっています。
実際、公式輸入元であるバカルディ ジャパンのサイトでは、12年モデルが「販売終了商品一覧」に掲載されており、日本国内の正規流通はすでに終了していると考えられます。
一方で、2022年にはロイヤルブラックラの新シリーズ（12年・18年・21年）がリニューアル発売されており、同じ「12年」でも中身やデザインが刷新された新仕様が登場しました。
そのため、旧ボトル（終売品）と新ボトル（リニューアル版）が併存している時期があり、これが「終売なのか？」「リニューアルなのか？」という混乱の原因になっています。
ただし、旧ボトルの在庫はすでに少なく、店頭や通販で見かける機会は激減。
「旧仕様は終売」「新仕様が現行品」という整理が現状ではもっとも正確と言えるでしょう。
なぜ終売・希少化しているのか
ロイヤルブラックラ12年が終売・品薄になっている背景には、いくつかの要因が考えられます。
- 原酒の供給制限
シェリー樽フィニッシュに使われる高品質なシェリー樽は入手が難しく、原酒の供給量にも限りがあります。
これにより一部ラインナップの継続が難しくなった可能性があります。 - ブランド再構築
2022年のリニューアルでボトルデザイン・中身の一部が変更され、ラインナップ全体を再編する流れの中で旧ボトルが整理対象になったとみられます。 - コスト上昇と価格調整
輸送費や原材料費の高騰を受け、価格の見直し・在庫圧縮が進んでいることも要因の一つです。
実際に、酒販店では7,700円前後だった価格が9,000円程度まで上昇しています。 - 国内需要と輸入体制の変化
近年、日本ではスコッチよりも国産ウイスキーやバーボンへの注目が高まり、輸入ラインの縮小が進んでいます。
こうした流れが重なり、ロイヤルブラックラ12年は「終売」「希少スコッチ」としての存在感を強めているのです。
現在の入手方法と注意点
「もう手に入らないの？」と思う人も多いですが、実はまだ完全に消えてはいません。
ただし、入手には少しコツが必要です。
- 正規輸入品を扱う酒販店を探す
老舗のウイスキー専門店やオンラインショップで在庫が残っているケースがあります。
ただし、終売品の場合は数量限定・在庫限りが基本です。 - 通販サイトでの在庫検索
Amazonや楽天市場などでも時折出品がありますが、「並行輸入品」か「正規輸入品」かを確認しましょう。
ラベルやボトルの仕様が異なる場合は、リニューアル後モデルの可能性があります。 - 免税店・空港ショップをチェック
海外旅行時に免税店で出会えるケースもあります。特に1Lボトル仕様など、日本では手に入りにくいサイズも見かけます。 - オークションや二次流通
終売品・旧ボトルはオークションサイトや中古市場でも流通しています。
ただし、保管状態や真贋の確認は必須です。過度に高騰している場合は注意しましょう。
入手する際は、「正規ルートか」「未開封か」「保管状態が良好か」をしっかり確認することが大切です。
希少なボトルほどプレミアがつく傾向があるため、早めの判断が求められます。
ロイヤルブラックラ12年の魅力をもう一度振り返る
ロイヤルブラックラ12年がこれほど愛される理由は、その味わいの奥深さにあります。
ハイランドモルトらしい華やかさ、シェリー樽由来のまろやかさ、そして王室御用達の品格。
それらが12年という手頃なレンジで楽しめるというのが、何よりの魅力です。
「高級ウイスキーを気軽に味わいたい」「華やかで香り高いスコッチを探している」――そんな人にとって、ロイヤルブラックラ12年は理想的な一本。
終売によってさらに価値が高まり、今後は“コレクション的価値”も上がるでしょう。
終売が示すもの――希少スコッチの「今買うべき理由」
終売という言葉には、少し寂しさもあります。
けれども、それは同時に「最後のチャンス」という意味でもあります。
ロイヤルブラックラ12年のように、歴史と味わいが詰まったボトルが市場から姿を消す前に、自分の手で確かめてみる価値は大いにあります。
もしお店で見つけたなら、それはまさに幸運。
一本確保しておくだけで、後々まで語れる思い出になるはずです。
ロイヤルブラックラ12年 終売の真相と、これからの楽しみ方
ロイヤルブラックラ12年 終売――それは単なる「販売終了」という言葉では片づけられません。
ブランドの歴史、製法、そして時代の流れが交錯する“節目”の出来事とも言えます。
いま残っている在庫は、王室御用達の伝統をそのまま手に取れる貴重な証。
新仕様への移行が進む中で、旧ボトルの味わいを楽しめる機会はそう長くは続かないでしょう。
だからこそ、今のうちに一度味わってほしい。
ロイヤルブラックラ12年が持つ優雅で深みのある香りを、自分の時間とともに楽しむ――それがこの終売の時代を生きる、最高の贅沢なのです。
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