「最近、日清御膳を見かけなくなった…」と感じている人は多いかもしれません。実は、あの“和風カップ麺の定番”として人気を集めていた**日清御膳**シリーズが、すでに終売となっているのです。この記事では、日清御膳がなぜ販売終了になったのか、再販の可能性や後継・類似商品の情報を詳しく解説します。
日清御膳とは?日清どん兵衛の“弟分”として誕生したシリーズ
まずは、「日清御膳」というブランドについて少し振り返っておきましょう。
日清御膳は、日清食品が2009年ごろに発売を開始したカップ麺シリーズです。看板商品の**日清どん兵衛**の“お手頃版”として位置づけられ、価格を抑えた和風カップ麺として人気を集めていました。ラインナップには「日清御膳 きつねうどん」「日清御膳 天ぷらそば」「日清御膳 肉だしうどん」など、定番の和風麺が揃っており、スーパーや100円ショップなどでも手軽に購入できるのが特徴でした。
パッケージには「日清御膳」と大きく書かれ、日清どん兵衛とは異なる和風デザイン。中身も少し簡素化されており、具材は控えめ、麺量も少なめ。いわば“日清どん兵衛の弟分”として、コスパを重視する層に向けて展開されていたブランドです。
日清御膳はいつ終売した?公式情報と販売終了時期
では、この日清御膳シリーズはいつ販売終了となったのでしょうか。
日清食品の公式情報によると、日清御膳は2020年2月末をもって生産を終了。在庫分の出荷をもって販売を終えたとされています。
このタイミングで日清食品は、新たに「あっさりおだしがおいしいどん兵衛」シリーズを発売しており、これが**日清御膳の後継商品**として登場しました。
つまり、ブランドとしての「日清御膳」は2020年初頭で役目を終え、実質的には“日清どん兵衛シリーズのリニューアル・統合”という形でラインが整理されたというわけです。
日清御膳が終売になった理由は?3つの背景を解説
明確な「終売理由」は公式発表されていませんが、業界や市場動向から見て、次の3つの要因が大きいと考えられます。
1. ブランド戦略の整理
日清食品は数多くのカップ麺ブランドを抱えており、特に和風カテゴリーでは「日清どん兵衛」が圧倒的な知名度を誇ります。その一方で、日清御膳は“日清どん兵衛の廉価版”という位置づけにあり、ブランドがやや重複していた部分がありました。
企業としてはブランドを整理し、より明確なライン構成にする方がマーケティング的にも効率的です。
そのため、日清御膳のような“廉価版ライン”を廃止し、「あっさりおだしがおいしいどん兵衛」という新ブランドに引き継ぐ形で統一を図ったと見られます。
2. コスト上昇と価格帯の見直し
2020年前後は、原材料価格の高騰や物流コストの増加が大きく影響していた時期です。
廉価版商品のように価格を抑えたラインは、原料高騰の影響を最も受けやすく、採算が難しくなりがちです。
コスト上昇を価格転嫁しづらい商品群から優先的に整理されるのは、食品業界ではよくある流れ。日清御膳もその影響を受けたと考えられます。
3. 消費者ニーズの変化
即席麺市場では、「あっさり」「減塩」「小容量」といったヘルシー志向の商品が人気を集めています。
日清御膳は“ボリュームより価格重視”のスタイルでしたが、時代の流れとしては「少し高くても味と品質を重視したい」という消費者が増加しました。
こうしたトレンドの変化に合わせて、より“軽やかで健康的な味わい”を打ち出した後継シリーズへ切り替えるのは自然な流れです。
日清御膳シリーズのラインナップと特徴を振り返る
日清御膳シリーズにはいくつかの代表的な商品がありました。どれも日清どん兵衛に似ていながら、コストを抑えた工夫が施されていました。
- 日清御膳 きつねうどん
小ぶりな揚げとあっさりだしが特徴。日清どん兵衛よりもやや薄味で、軽く食べたいときに最適でした。 - 日清御膳 天ぷらそば
シンプルな衣の天ぷらが乗ったそば。油分を控えめにした仕上げで、家庭的な味わいが人気でした。 - 日清御膳 肉だしうどん
“大豆ビーフ”と呼ばれる植物性たん白素材を使用し、価格を抑えつつ肉の旨味を再現した一杯。廉価ながら完成度の高さが好評でした。
いずれも「コスパが良く、味も悪くない」と評判で、学生や一人暮らしの人を中心に支持を集めていました。
後継商品「あっさりおだしがおいしいどん兵衛」との関係
日清御膳が終売した後に登場したのが、**あっさりおだしがおいしいどん兵衛**シリーズです。
2020年3月に発売され、「お手頃価格×軽やかな味わい」をコンセプトに掲げています。
商品ラインナップは「きざみ揚げうどん」「揚げ玉そば」「肉だしうどん」など、かつての日清御膳と非常に似ています。
また、価格帯も希望小売価格125円前後(税抜)と、日清どん兵衛よりも手に取りやすい設定になっています。
パッケージデザインこそ異なりますが、実質的には**日清御膳の後継シリーズ**と言って差し支えないでしょう。
実際に食べ比べたレビューでは「日清御膳よりも出汁感が上品になった」「麺がもっちり改良された」といった意見も多く見られます。
日清御膳は再販される?今後の可能性を考察
現在(2025年時点)、日清御膳ブランドが再販されるという情報は確認されていません。
公式サイトにも「生産終了品」としての掲載はなく、事実上ブランド自体が消滅した形です。
とはいえ、日清食品はこれまでにも人気商品の「限定復刻」や「周年記念再発売」を行ってきた実績があります。
そのため、消費者からの要望が多ければ、特別企画として**“日清御膳復刻版”**が登場する可能性はゼロではありません。
特に、日清どん兵衛ブランドのリニューアルが続くタイミングで“原点回帰”のようなキャンペーンが展開される可能性はあります。
類似商品・代替商品のおすすめ
日清御膳の味が好きだった人に向けて、今入手できる“近い味・価格帯”のカップ麺を紹介します。
- あっさりおだしがおいしいどん兵衛シリーズ
日清御膳の実質的な後継商品。おだしの旨味と控えめな油分が特徴で、軽く食べたい人にぴったり。 - マルちゃん 和庵シリーズ
東洋水産が展開する和風カップ麺ブランドで、価格帯・味わいの方向性が日清御膳に近い。 - セブンプレミアム 和風うどん・セブンプレミアム 和風そば
コンビニPBながらクオリティが高く、コスパも優秀。出汁の風味がしっかりしており、日清御膳の“素朴さ”を求める人におすすめ。
いずれも“あっさり系の和風カップ麺”という点で、日清御膳ユーザーの満足度は高いでしょう。
日清御膳終売から見える「カップ麺業界の変化」
日清御膳の終売は、単なる1シリーズの終了ではなく、カップ麺市場の変化を象徴する出来事でもあります。
以前は「安くて手軽」が最優先だった即席麺市場ですが、今は「健康志向」「味の多様化」「プレミアム化」が進行しています。
たとえば、糖質オフ麺・ノンフライ麺・だし重視系など、消費者の細かいニーズに合わせた商品が増えています。
日清御膳のような“廉価版”商品よりも、“軽やかで質の高い一杯”が求められる時代に変わったといえるでしょう。
まとめ:日清御膳の終売は「ブランド進化の結果」
最後に、この記事の要点を整理します。

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