最近、「くめ納豆を見かけなくなった」「スーパーで売ってない」という声を多く耳にします。長年愛されてきた人気ブランドだけに、「販売終了なの?」「もう食べられないの?」と心配する人も少なくありません。この記事では、くめ納豆が売ってないと言われる理由、販売終了の真相、そして再販の可能性について詳しく解説します。
くめ納豆とは?歴史とブランドの特徴
くめ納豆は、茨城県の旧久米村(現在の常陸大宮市や大子町周辺)で誕生した納豆ブランドです。創業者の石塚昇氏が戦後間もない頃に小規模な手作り工房から始め、次第に全国へと広がっていきました。国産大豆を使用し、ふっくらとした豆と香ばしい風味が特徴で、「昔ながらの納豆らしい味」として多くのファンを獲得してきました。
その後、くめ納豆を製造していた「くめ・クオリティ・プロダクツ株式会社」は2009年に経営破綻し、ブランドの商標や製造技術をミツカンが引き継ぎました。以降、ミツカンが「くめ納豆」ブランドを製造・販売する形で継続しています。
「くめ納豆」が売ってないと感じる理由
実際には、くめ納豆のブランド自体は現在も存在しています。それでも「売ってない」「見かけない」と感じる人が多いのには、いくつかの背景があります。
1. 流通・販売店舗の縮小
最大の理由は、取扱店舗の減少です。全国的にスーパーやコンビニの棚スペースは限られており、納豆のように多ブランドが競合する商品カテゴリでは、売れ筋以外が外されやすくなります。
特にくめ納豆は、東北・関東地方を中心とした地域ブランドの側面が強く、関西や九州などでは取り扱いが少ない傾向にあります。そのため、地域によっては「以前は売っていたのに最近見かけない」と感じられることが多いのです。
また、スーパーによっては自社プライベートブランド(PB)の納豆を強化する傾向があり、他社ブランドが棚から外れるケースも増えています。これも“見かけない”理由の一つです。
2. 製造・供給体制の調整
ミツカンがブランドを引き継いだ後、製造拠点やラインの統合、物流体制の見直しが進められました。その過程で、一時的に出荷が制限されたり、特定の品種が生産終了になったりすることがありました。
例えば、過去には「ひじき入り納豆」「プチ納豆(北)」などの一部商品が販売終了となったことが公式に発表されています。こうしたラインナップの整理により、店頭で見られる種類が減ったことも“売ってない”と感じる一因になっています。
3. 市場環境と消費者トレンドの変化
納豆市場はここ数年で大きく変化しています。極小粒・ひきわり・たれ付き・機能性訴求など、多様化が進み、健康志向や時短ニーズを意識した商品が増えています。
くめ納豆のように「昔ながらの納豆らしさ」を打ち出すブランドは一定の需要がありますが、若年層や都市部では“手軽さ”“味のバリエーション”を求める傾向が強くなっており、売り場での優先度が相対的に下がってしまった可能性があります。
4. 一部地域限定での販売
実際に、現在のくめ納豆は全国流通ではなく、東北・関東・中部地域を中心としたエリアで販売されています。関西・中四国・九州などでは取り扱いが限られており、店舗によってはまったく入荷しないこともあります。
このため、SNS上では「旅行先でしか見かけない」「地元では買えなくなった」といった声も見られます。
販売終了の真相は?
「くめ納豆が販売終了した」という情報がSNSやまとめサイトなどで拡散されることもありますが、メーカーの公式発表では、くめ納豆ブランド全体の販売終了は確認されていません。
ミツカン公式のFAQでも、一部製品の生産終了は明記されていますが、主力商品の「秘伝金印」や「北海道納豆」などは継続して生産されています。つまり、ブランド自体が消えたわけではなく、“販売地域の縮小”や“商品ラインの整理”が進められたというのが正確な状況です。
現在の入手方法と再販状況
くめ納豆を探している人に向けて、入手できる可能性のある場所をまとめます。
- スーパー・量販店
東北・関東・中部地方の一部スーパーでは、通常通り販売されています。特にイオンやヨークベニマルなどの大型店では見つかる可能性が高いです。 - ネット通販
楽天市場・Amazon・西友ネットスーパーなどでは、在庫がある場合に購入可能です。ただし、価格や送料が地域によって異なるため、購入前に確認が必要です。 - メーカーへの問い合わせ
ミツカンのお客様相談センターでは、取り扱い地域や再販予定についての問い合わせも受け付けています。入手困難な場合は直接確認してみるのも一つの方法です。
最近では、2024年後半以降に一部エリアで再販が進み、「見かけるようになった」という報告も増えています。これまで取り扱いを停止していた店舗が再び仕入れを始めたケースもあり、今後の供給回復が期待されています。
消費者が感じる味の変化と評判
ミツカンが製造を引き継いで以降、「味が少し変わった」「昔のほうが風味が強かった」という感想も一部で見られます。発酵条件や原料の違いによる味の微妙な変化は、納豆の特性上どうしても避けられません。
ただし、現在のくめ納豆も「ふっくらした豆」「ほどよい粘り」「クセの少なさ」で評価されており、レビューでは「ご飯に合う」「タレが上品」といったポジティブな意見も多く見られます。昔からのファンだけでなく、納豆初心者にも受け入れられやすいバランス型の商品です。
くめ納豆の再販・復活の可能性は?
結論から言えば、再販や安定供給の可能性は十分にあります。
まず、ブランド自体がミツカンの現行ラインに残っており、特定商品は継続生産中です。また、過去には出荷停止後に販売が再開された例もあるため、供給体制の調整次第で再び全国的に流通が戻る可能性があります。
さらに、消費者の「昔ながらの味」への回帰や、ローカルブランドを応援する動きが強まっていることも追い風です。SNS上では「また食べたい」「再販してほしい」といった声が増えており、こうした需要がメーカーの判断に影響を与える可能性もあります。
今後の展望とまとめ
「くめ納豆が売ってない」と言われる背景には、単純な販売終了ではなく、流通や市場構造の変化が関係しています。特に以下の要因が重なっています。
- スーパーやコンビニでの棚スペース競争の激化
- 地域限定販売への移行
- 製造ラインや物流体制の見直し
- 商品ラインナップの整理
しかし、ブランド自体は継続しており、特定の地域では販売も再開しています。今後は、ミツカンの生産体制が整うにつれて再び全国流通する可能性が高いでしょう。
「見かけたら即買い」しておくのが賢明ですが、通販サイトやネットスーパーを上手に活用すれば、現在でも入手は可能です。くめ納豆の味をもう一度楽しみたい方は、在庫があるうちにチェックしてみてください。
「くめ納豆」が売ってない理由は?今後の再販に期待
くめ納豆が売ってない理由は、製造終了ではなく流通や販売体制の見直しによる一時的な影響です。長年愛されてきたブランドであることを考えると、完全に姿を消すことは考えにくく、むしろ再販の兆しが見え始めています。
全国のファンがもう一度あの味に出会える日も、そう遠くないかもしれません。

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