最近、「写ルンですがどこにも売ってない」「コンビニで見かけなくなった」という声をよく耳にします。長年親しまれてきたレンズ付きフィルムが、本当に終売してしまったのでは?と不安になる人も多いでしょう。
この記事では、写ルンですの販売終了・在庫切れの真相、現在の販売状況、そして再販情報までを詳しく整理します。
写ルンですが売ってないと感じる背景
まず最初に、「売ってない」と感じる最大の理由は、取り扱う店舗が大きく減っている点です。
かつてはコンビニやドラッグストアでも手軽に買えましたが、現在はカメラ専門店や家電量販店、一部の大型スーパーに限られています。ローソンやファミリーマートなどでは、店舗によっては完全に取り扱いをやめたところもあり、「どこにもない」と思われやすくなりました。
一方で、ドン・キホーテやヨドバシカメラなどの大規模店舗では、まだ販売しているケースがあります。ただし在庫が安定しているとは言えず、入荷のタイミングによっては棚が空いていることも多いようです。
つまり、写ルンですが売っていないように見えるのは「完全な販売終了」ではなく、「扱う場所が減った」ことが原因と言えます。
写ルンですは販売終了したのか?公式の状況
結論から言うと、写ルンですは現在も販売されています。
ただし、すべてのモデルが残っているわけではありません。富士フイルムの公式サイトによると、以下のモデルはすでに出荷を終了しています。
- 写ルンです 1600 Hi・Speed(高感度タイプ)
- 写ルンです 水に強い New Waterproof(防水タイプ)
- 写ルンです 400エクストラ、写ルンです Night&Day Super などの特殊仕様モデル
これらのバリエーションはすでに生産・出荷を終えており、店頭から消えた状態です。
一方で、現在も販売が続いているのが「写ルンです シンプルエース 27枚撮り」などのスタンダードタイプです。富士フイルムの直販サイトやAmazon、楽天市場などで購入可能な状態が続いています。
つまり、「写ルンです=販売終了」というのは誤解であり、「一部モデルが終売した結果、全体が消えたように見える」というのが実態です。
在庫切れ・品薄の主な理由
では、なぜ今でも売っているのに「品切れ」「在庫なし」になりやすいのでしょうか。
背景にはいくつかの要因があります。
1. 需要の再燃
スマホ全盛の時代でも、フィルム写真の“味わい”や“現像するワクワク感”が見直され、若い世代を中心に再ブームが起こっています。SNSでも「写ルンですで撮った写真」が人気となり、特にイベントや旅行シーズンに需要が集中します。
2. 生産体制の制約
使い捨てカメラの製造ラインは縮小されており、需要の波に即応するのが難しい状況です。フィルムやプラスチック部材の調達もコスト上昇が続き、製造本数が限られています。
3. 価格改定と仕入れ抑制
富士フイルムは近年、写ルンですを含むフィルム製品の価格を大幅に改定しました。原材料や物流費の高騰により、かつて1,000円台前半で買えた製品が、現在は1,700円前後に上がっています。
この価格上昇を受けて、コンビニなどの小売店が仕入れを控える傾向が強まり、結果として消費者の目に触れにくくなったのです。
4. バリエーション整理
かつては写ルンです 27枚撮り、写ルンです 39枚撮り、水中タイプなど多様なラインナップがありましたが、現在は主力の27枚撮りのみが中心。選択肢が減ったことで、「欲しいモデルがどこにもない」という声が増えています。
コンビニではもう買えないのか?
コンビニで見かけなくなったという声は多いですが、完全に消えたわけではありません。
一部のローソンやファミリーマートでは、店舗によって在庫を持っている場合があります。ただし入荷が不定期で、いつもあるとは限りません。
また、セブンイレブンでは公式な取り扱い終了の案内が出ており、現在はほぼ入手不可とされています。
そのため、「確実に買いたい」という場合は、ヨドバシカメラ、ビックカメラ、カメラのキタムラ、ドン・キホーテなどの量販店、または通販サイトを利用するのが確実です。
再販情報とネット通販での最新状況
通販サイトを確認すると、2025年現在でも「写ルンです シンプルエース 27枚撮り」は継続的に再入荷・販売されています。
Amazonでは在庫が一時的に切れても数日以内に補充されるケースが多く、楽天市場やYahoo!ショッピングでも定期的に再販されています。
ただし注意したいのは、フィルムには「使用期限」があることです。
ネットで安く販売されている商品は、期限が近いものや旧パッケージである可能性もあるため、購入前に必ず「使用期限」や「販売元情報」を確認しておくと安心です。
また、転売目的で高額販売されている商品も見受けられるため、公式販売ルート(富士フイルムモールや大手ECショップ)を優先することが推奨されます。
価格の推移と今後の展望
写ルンですの価格は、過去数年で大きく上昇しました。
フィルム原料の銀や化学薬品、パッケージ資材、物流コストの上昇が重なり、2024〜2025年にかけて複数回の値上げが行われています。
一方で需要は根強く、アナログ写真の価値が見直される流れも続いています。特にZ世代を中心に「写ルンですで撮るエモい写真」がトレンドとなり、イベント用や旅行のお供として再び人気が戻っています。
メーカーとしても、完全な終売ではなく「必要なだけ作る」というスタンスを維持しており、今後も限定的ながら供給は続く見込みです。
ただし、供給が安定するまでは在庫切れや値上がりが断続的に起こる可能性があります。
代替品・選択肢としてのフィルムカメラ
もし「写ルンですが手に入らない」ときは、再利用できるフィルムカメラを検討するのも一つの方法です。
たとえば、コダック M35やイルフォード Sprite 35-IIといったリユーザブルカメラが人気です。見た目や使い勝手は写ルンですに近く、フィルムを入れ替えて繰り返し撮影できます。
初期費用はやや高くなりますが、長期的には経済的で環境にも優しい選択肢です。
まとめ:写ルンですが売ってない?真相と今後の買い方
・写ルンですが「全て終売」ではなく、主力の27枚撮りモデルは今も販売中。
・ただし、取扱店舗の減少・価格上昇・品薄が重なり、店頭で見つけにくい。
・通販では断続的に再販されており、購入タイミングを逃さないことがポイント。
・フィルムには使用期限があるため、購入時は販売元と期限の確認を。
・代替としてコダック M35やイルフォード Sprite 35-IIを活用するのもおすすめ。
「写ルンですが売ってない」と感じても、まだ購入のチャンスはあります。
昔ながらのアナログな楽しさを味わいたい人は、在庫があるうちにチェックしておくのが賢明です。
時代が変わっても、写ルンですの魅力は決して色あせていません。
