最近、「四十七大戦が売ってない」「どこにも在庫がない」といった声をSNSでよく見かけます。
都道府県を擬人化したキャラクターたちが“首都争奪戦”を繰り広げるという独特の世界観で人気を集めたこの作品。
一体なぜ、いま「買えない」「販売終了？」と話題になっているのでしょうか。ここでは、流通状況から再販の見込みまで、現時点で分かっている情報を整理してお伝えします。
四十七大戦とはどんな作品？
「四十七大戦」は、漫画家・一二三（ひふみ）さんによる都道府県擬人化バトル漫画です。
それぞれの県を象徴する“ゆる神”たちが、自分たちの地域の誇りをかけて争うという設定で、ローカルネタやご当地ギャグを交えながらも熱いストーリー展開が魅力です。
連載は2016年に「コミック アース・スター」でスタートし、のちに講談社の「マガジンポケット」に移籍。
2023年4月に最終回を迎え、全14巻で完結しています。
一時はご当地イベントやコラボグッズ展開も行われ、全国のファンを楽しませてきました。
「売ってない」と言われる理由
最近になって「四十七大戦の単行本が店頭で見つからない」という声が急増しています。
実際に調べてみると、複数の要因が重なって“売ってない”状態になっていることが分かりました。
1. 公式が「紙版完売」を告知している
作者の公式X（旧Twitter）では、「紙単行本が増刷分まで完売しました」との投稿がありました。
つまり、出版社や流通倉庫の在庫がすべてはけてしまい、追加の重版予定がない状態になっているようです。
こうした「完売御礼」は人気の証ですが、裏を返せば新たに紙の本を入手するのが難しい状況です。
2. 出版社移籍による旧版の流通停止
「四十七大戦」は、アース・スター エンターテイメントから講談社へと移籍しています。
版元が変わると、旧版の在庫が流通ルートから消えることがあります。
そのため、アース・スター版の単行本は自然と“絶版状態”になり、講談社版のみが市場に残る形になりました。
しかし講談社版もすでに完結しているため、こちらも増刷が止まっている可能性があります。
3. 中古市場での高騰
Amazonやメルカリ、ヤフオクなどでは、一部の巻が定価の数倍で出品されています。
特に12巻前後はプレミア価格がついており、「全巻そろえたいのに途中の巻だけ高くて買えない」という声が多く見られます。
これは典型的な“供給停止による価格高騰”であり、転売目的の出品も見受けられます。
4. 電子書籍中心の販売方針
公式サイトでは「電子版『四十七大戦＋（プラス）』配信中」と案内されています。
この動きからも、出版社側が紙の重版よりも電子配信を主軸にしていることがうかがえます。
紙媒体の販売コストや在庫リスクを避けるため、電子に移行する作品は年々増えており、本作もその流れの中にあると考えられます。
実際に「売ってない」状況の声
SNS上では次のような投稿が目立ちます。
- 「四十七大戦12巻がどこにも売ってない！」
- 「書店に行っても完売表示ばかり。電子で買うしかないのか」
- 「全巻揃えるのに1年以上かかった。途中の巻が本当に出回ってない」
また、ブログやファンサイトでも「12巻が特に入手困難」「一時期1万円近くまで値上がりしていた」といった報告があります。
BOOKOFFなどの中古書店でも在庫僅少との表示があり、再入荷の見込みは不明。
このように、公式だけでなく実際の販売現場でも“入手困難作品”になっていることが確認できます。
販売終了扱いになった背景を考察
では、なぜここまで在庫が減ってしまったのでしょうか。
考えられる背景を整理してみます。
完結済み作品のため増刷が止まった
連載が終了した作品は、一定期間を過ぎると重版が行われにくくなります。
売れ行きが安定していても、倉庫コストや在庫管理の問題で「増刷を止める」判断をする出版社は少なくありません。
特に本作のように版元移籍を経た作品は、旧版の管理を続けるのが難しい事情があります。
版元変更による流通の整理
アース・スターから講談社へ移籍した際、旧版の供給を終了して新版に統一する流れがあったとみられます。
このタイミングで、旧版の在庫が一気に市場から消えた可能性があります。
電子シフトと需要の分散
近年は電子書籍で読む層が増え、紙版の需要が限定的になっています。
出版社側も電子配信を優先することで、紙の重版を控える傾向があります。
実際、「四十七大戦＋」シリーズは電子版での配信が続いており、紙での新装版などは出ていません。
再販や重版の可能性はある？
現時点で、公式から「再販予定あり」との発表は出ていません。
しかし、過去の例を見ると、まったく望みがないわけでもありません。
可能性1：人気再燃による重版
アニメ化やSNSでの話題再燃をきっかけに、完結済み作品が重版されることはよくあります。
「四十七大戦」も全国各地のファンが根強く支持しており、何らかの記念企画があれば再版のチャンスがあります。
可能性2：電子書籍版の拡充
現状、電子版は安定して購入できます。
講談社が電子限定の特装版や合本版を出すケースもあるため、今後「電子完全版」などの形で再展開される可能性も考えられます。
可能性3：グッズ展開に合わせた再販
公式のBOOTHではタペストリーなどのグッズが受注生産されています。
グッズ展開が続く限り、ファン需要に応える形で紙の再販企画が浮上することもあります。
今入手するならどうする？
もし紙で手に入れたい場合、いくつかの方法があります。
- 中古書店（BOOKOFFなど）で定期的にチェック
- メルカリ・ヤフオクなどで適正価格の出品を探す
- 電子書籍版で全巻を揃える
ただし、転売価格での購入は推奨されません。
特に高額転売品は、状態が悪い場合もあるため注意が必要です。
電子版であれば確実に読むことができ、作者にもしっかり還元されます。
四十七大戦が売ってない今、ファンができること
本作の人気は根強く、SNSでは今でも「地元回が好き」「もう一度読みたい」という声が後を絶ちません。
ファンとしては、再販や記念企画を望む声を届けることが大切です。
講談社や公式Xへの要望、電子版の購入など、作品を支える動きが再販につながる可能性もあります。
まとめ：四十七大戦が売ってないのはなぜ？
「四十七大戦」が店頭で売っていないのは、
- 連載が完結していること
- 版元移籍で旧版が流通終了したこと
- 紙版の増刷が止まったこと
- 電子書籍中心の販売に移行したこと
これらが重なった結果と考えられます。
紙での入手は難しいものの、電子版では全巻が配信中です。
今後、人気の再燃や記念キャンペーンがあれば、再販のチャンスも期待できるでしょう。
「四十七大戦が売ってない」と感じている方も、電子版を手にとって作品の世界をもう一度楽しんでみてください。
