最近、「業務スーパーでグラスフェッドバターを見かけなくなった」という声が増えています。以前は店頭で手軽に買えたのに、今は棚から消えている――。本当に販売終了してしまったのでしょうか?この記事では、業務スーパーのグラスフェッドバターが売っていない理由や販売終了の真相、そして今でも手に入れる方法について詳しく紹介します。
グラスフェッドバターとは?普通のバターとの違い
まずは「グラスフェッドバターって何?」というところから。
グラスフェッド(grass-fed)とは「牧草飼育」を意味します。つまり、牧草を食べて育った牛のミルクから作られたバターのこと。通常の穀物飼料を与えられた牛とは異なり、自然の牧草を食べているため、乳脂肪に含まれる成分が変わります。
グラスフェッドバターは一般的なバターよりも、風味が濃くて香ばしいのが特徴。さらに、ビタミンAやE、オメガ3脂肪酸といった良質な脂質を含むことでも知られています。「バターコーヒー」や「糖質制限ダイエット」をしている人にも人気が高い商品です。
ただし、牧草飼育の牛は季節や気候の影響を受けやすく、生産コストも高くなる傾向があります。結果として、グラスフェッドバターはやや高価で流通が不安定な商品になりやすいのです。
業務スーパーでグラスフェッドバターが売ってない?現状の販売状況
以前、業務スーパーでは「Westgold(ウェストゴールド)」というニュージーランド産のグラスフェッドバターが販売されていました。無塩タイプと有塩タイプがあり、価格も一般の輸入食品店より安く、人気を集めていました。
しかし、最近は「どこの業務スーパーを回っても置いていない」「店員さんに聞いたら終売と言われた」という報告がSNSや口コミで相次いでいます。中には「一部店舗ではまだ見かけた」という声もあるものの、多くの店舗では在庫がなく、再入荷の見込みも不明とのこと。
つまり、「販売終了」ではなく「入荷が極端に少なくなった」「取り扱い店舗が限られている」状態と言えるでしょう。実質的には、ほとんどの地域で「売ってない」と感じるのが自然な状況です。
なぜ業務スーパーでグラスフェッドバターが売ってないのか?
では、なぜこれほど姿を消してしまったのでしょうか?
その理由は大きく分けて3つあります。
1. 輸入・流通の不安定さ
グラスフェッドバターは主にニュージーランドやオーストラリアなどの海外から輸入されています。輸送費の高騰や為替の影響、国際的な乳製品市場の変動により、輸入コストが大きく上昇しました。その結果、安定した供給が難しくなったと考えられます。
さらに、牧草飼育は季節に左右されやすいため、原料の確保にも波があるのが現実。業務スーパーのように低価格を重視する業態では、安定的に仕入れるのが難しかった可能性があります。
2. コストと価格の問題
グラスフェッドバターは高品質な反面、通常のバターよりも価格が高めです。以前は250gで400〜500円前後でしたが、最近では600円台まで上がったという報告もあります。業務スーパーは「安く・大量に」が基本方針なので、価格が上がると販売メリットが薄れ、取扱いをやめる判断に至った可能性があります。
3. 店舗ごとの取り扱い方針
業務スーパーはフランチャイズ展開が多く、店舗ごとに仕入れ方針が異なります。そのため、地域や時期によって品揃えが大きく違うのが特徴です。ある店では売り切れでも、別の店舗では在庫がある、というケースも珍しくありません。つまり「売ってない=全国的に終売」とは限らず、「その店舗では仕入れを停止している」ということも十分にあり得ます。
今も買える?グラスフェッドバターの入手方法
「業務スーパーで買えないなら、もう手に入らないの?」という人もいるかもしれません。
実は、まだ手に入れる方法はいくつかあります。
1. 他のスーパーで探す
イオンや成城石井、ドン・キホーテなどでは、グラスフェッドバターを定期的に取り扱っている場合があります。特に成城石井は輸入乳製品のラインナップが豊富なので、チェックしてみる価値ありです。
2. 通販サイトを活用する
Amazonや楽天市場などの通販サイトでは、グラスフェッドバターが比較的安定して販売されています。特に「Westgold」や「有機JAS認証のオーガニックグラスフェッドバター」などが人気。冷凍で届く商品も多く、長期保存にも向いています。
また、価格は業務スーパーよりやや高いものの、まとめ買いや定期購入を利用するとお得に手に入れることができます。
3. 見つけたらまとめ買い・冷凍保存
もし業務スーパーや他のスーパーで偶然見つけた場合は、まとめて購入して冷凍保存しておくのがおすすめです。グラスフェッドバターは冷凍しても品質が落ちにくく、数か月は美味しく使えます。
特にバターコーヒーを毎日飲む人や、料理・お菓子作りに使う人は、ストックしておくと安心です。
グラスフェッドバターを選ぶときのポイント
通販や他のスーパーで購入する際は、以下の点をチェックしてみてください。
- 原材料表示を確認する:「グラスフェッド」「牧草飼育」「放牧牛」などの表記があるかどうか。
- 産地をチェック:ニュージーランドやオーストラリア産はグラスフェッドバターが主流。
- 無塩タイプか有塩タイプか:料理やバターコーヒーに使うなら無塩タイプが便利。
- パッケージの色味や風味の特徴:黄色が強めで香り豊かなものが多い。
見た目や価格だけでなく、原材料と用途を意識して選ぶのがポイントです。
代替品・おすすめブランドの紹介
業務スーパーで入手が難しい場合は、次のような代替ブランドを試してみるのもおすすめです。
- Westgold:ニュージーランド産で人気の定番ブランド。風味が濃く、バターコーヒーにも最適。
- Mainland:同じくニュージーランド産。ややマイルドな味で料理向き。
- グラスフェッド無塩バター(オーストラリア産):有機JAS認証のオーガニック商品もあり、通販で安定入手可能。
どのブランドも冷凍可能で、開封後も長持ちします。品質・価格・使い勝手のバランスを見ながら、自分の用途に合ったものを選びましょう。
今後の再販や取り扱い再開の可能性は?
現時点では、業務スーパーから公式な「販売終了」発表は出ていません。しかし、実際に多くの店舗で在庫が消えていることから、今後の再販は不透明です。
一方で、需要そのものは依然として高く、健康志向の高まりやバターコーヒーブームの再燃によって、再び取り扱いが復活する可能性もあります。
業務スーパーは海外ルートの独自輸入が強みのため、仕入れ条件や価格が落ち着けば、再入荷があるかもしれません。最新情報は店舗で直接確認するか、公式サイト・チラシなどをチェックしておくと良いでしょう。
業務スーパーのグラスフェッドバターが売ってない?まとめ
業務スーパーのグラスフェッドバターが売っていない理由は、「輸入の不安定さ」「コスト上昇」「店舗ごとの仕入れ差」が重なった結果と考えられます。
全国的に見ると実質的に入手困難な状況ですが、他のスーパーや通販ではまだ手に入るため、完全に買えないわけではありません。
見つけたときは迷わず確保しておくのが賢い選択です。冷凍保存で長持ちするので、まとめ買いもおすすめ。
今後、需要が再び高まれば、業務スーパーでの取り扱いが再開する可能性もあるでしょう。
健康志向の人や料理好きの方にとって、グラスフェッドバターは根強い人気を持つ食材です。もし店頭で見かけなくても、入手ルートを広げてみることで、まだまだその豊かな風味を楽しむことができます。
