最近よく耳にする「アレッポの石鹸」。オーガニック志向の人や敏感肌の人から人気ですが、いざ買おうとすると「ライト」「ノーマル」「エキストラ」など種類があって、どれを選べばいいのか迷いますよね。
この記事では、アレッポの石鹸の違いと、自分の肌に合う選び方をわかりやすく解説します。
アレッポの石鹸ってどんな石鹸?
アレッポの石鹸は、シリア北部の古都・アレッポで千年以上の歴史を持つ伝統的な石鹸です。
原料はとてもシンプルで、オリーブオイル、ローレル(月桂樹)オイル、水、苛性ソーダ(アルカリ)の4つのみ。香料や着色料、防腐剤などは一切使われていません。
オリーブオイルが肌をしっとり保湿し、ローレルオイルが肌を清潔に保つ役割を担っています。この2つのバランスこそがアレッポの石鹸の個性の源。
熟成に数か月〜1年かけて自然乾燥され、外側がベージュ、中が緑色という独特の見た目になります。
その製法の丁寧さから「石鹸の王様」と呼ばれることもあり、肌にやさしいだけでなく環境にも配慮されたサステナブルなアイテムとして注目されています。
種類によって違うのは「ローレルオイルの配合率」
アレッポの石鹸を選ぶとき、最も大きな違いは「ローレルオイルの配合率」です。
商品によって、2%、10%、30%、40%などの割合があり、数字が高いほどローレルオイルが多く含まれています。
この配合率が変わると、使い心地や肌への作用が変わるのです。
- ローレルオイルが少ない(2〜5%)
→ マイルドで刺激が少なく、乾燥肌・敏感肌向け。 - 中程度(10〜20%)
→ 保湿と洗浄のバランスが良く、普通肌・混合肌向け。 - 高配合(30〜40%以上)
→ 洗浄力・抗菌力が強く、脂性肌・頭皮ケア向け。
たとえば、日本で販売されている定番シリーズでは次のように分類されています。
- アレッポの石鹸 ライト(ローレル2%):敏感肌・乾燥肌・初めての人向け
- アレッポの石鹸 ノーマル(ローレル10%):標準的な肌質向け
- アレッポの石鹸 エキストラ40(ローレル40%):脂性肌・頭皮ケア向け
このように、数字を見ればどんな肌タイプに合うかの目安がつけやすくなっています。
肌質別・悩み別の選び方
では、どのタイプが自分に合っているのかを、肌質や使い方別に見ていきましょう。
乾燥肌・敏感肌の人におすすめ
乾燥肌や敏感肌の人は、ローレルオイルの割合が少ない「アレッポの石鹸 ライト」タイプを選ぶのが安心です。
オリーブオイルが中心なので、洗い上がりがしっとりしてつっぱり感が少なく、刺激を感じにくいのが特徴です。
香りも控えめで、アトピー傾向や化学成分に敏感な人にも向いています。
「初めて使うならライトから試す」という人も多く、失敗しにくい選択肢です。
普通肌・混合肌の人におすすめ
「乾燥もベタつきも気になる」という人は、ローレル10%前後の「アレッポの石鹸 ノーマル」タイプがちょうど良いバランスです。
オリーブの保湿力とローレルの洗浄力をどちらも感じられ、顔・体・髪の全身に使える万能タイプ。
香りも程よく、日常使いにぴったりです。
アレッポの石鹸を“とりあえず試してみたい”という方には、このタイプがもっとも無難といえます。
脂性肌・頭皮トラブルが気になる人におすすめ
皮脂が多い、頭皮のベタつきやフケが気になるという人は、ローレルオイル高配合の「アレッポの石鹸 エキストラ40」がおすすめ。
抗菌・消臭作用が強く、汗のにおいや皮脂汚れをしっかり落としたい人にぴったりです。
ただし、高配合タイプは少し刺激が強めなので、乾燥しやすい季節や敏感な肌には使いすぎ注意。
週に数回、気になる部位だけに使うという方法もあります。
顔・体・髪、全部に使えるの?
アレッポの石鹸は「全身に使えるオールインワンソープ」として紹介されることも多いです。
確かに顔・体・髪のすべてに使うことができますが、いくつか注意点があります。
- 髪に使う場合:アルカリ性石鹸なので、洗髪後にクエン酸やお酢を薄めたリンスで中和するのがポイント。髪のきしみを防げます。
- 顔に使う場合:目に入るとしみるので注意。洗顔後はしっかり保湿を。
- 体に使う場合:泡立てネットを使うとふんわり泡が立ち、使いやすくなります。
慣れるまでは少し手間がかかるかもしれませんが、ナチュラルケアを求める人にはぴったりの使い方です。
香り・使用感・保存方法のポイント
アレッポの石鹸は香料を使っていないため、香りは天然のオリーブとローレルのもの。
ローレルオイルの割合が高いほど、ハーブっぽくスパイシーな香りが強くなります。
低配合タイプはほぼ無臭に近いので、強い香りが苦手な人にもおすすめです。
また、アレッポの石鹸は湿気に弱く溶けやすいため、使い終わったら風通しの良い場所で乾かすことが大切です。
乾燥させながら使うと長持ちします。
未開封なら保存期限はほぼなく、むしろ熟成が進んでマイルドになるとも言われています。
よくある疑問:高配合タイプのほうが良いの?
「ローレルが多いほうが良い石鹸なのでは?」と思う人も多いかもしれません。
確かにローレルオイルには抗菌・洗浄作用がありますが、高ければ高いほど良いわけではありません。
肌質に合っていないと、逆に乾燥したりヒリつきを感じることも。
自分の肌状態や季節、使用頻度に合わせて選ぶことが大切です。
また、製造元やブランドによってローレルの品質や配合の正確さにも差があります。
信頼できる正規輸入品や、成分表示が明確なブランドを選ぶと安心です。
こんな人におすすめ
- 合成香料や防腐剤を避けたい
- シンプルな成分で肌をケアしたい
- 乾燥・敏感肌でも使える石鹸を探している
- 全身に使えるオールインワンを求めている
- サステナブルな商品を選びたい
自然派コスメ初心者にもおすすめで、使ううちに肌の調子が整ったと感じる人も多いようです。
ただし、効果効能をうたうものではないので、医薬品のような期待は避け、日常のスキンケアとして取り入れるのが基本です。
購入時のチェックポイント
- 成分表示が「オリーブオイル・ローレルオイル・水・苛性ソーダ」だけか確認
- ローレルの配合率が明記されているか
- 熟成期間や製造地(シリア、トルコ、レバノンなど)の表示
- パッケージに「無香料・無着色」とあるか
- 評判のある正規販売店から購入すること
特に、安価な模倣品や「ローレル配合」とだけ書かれた商品には注意。
本物のアレッポの石鹸は、熟成の香りと使い心地が全く違います。
まとめ:アレッポの石鹸はどれがいい?
結論から言えば、「肌質に合わせてローレルオイルの割合を選ぶ」のがベストです。
- 敏感肌・乾燥肌 → アレッポの石鹸 ライト(2〜5%)
- 普通肌・混合肌 → アレッポの石鹸 ノーマル(10%前後)
- 脂性肌・頭皮ケア → アレッポの石鹸 エキストラ40(30〜40%)
最初はマイルドなタイプから試して、肌に合うか確かめるのがおすすめです。
アレッポの石鹸は、素材も製法もとてもシンプル。その分、肌に正直に反応が出るので、自分に合った1個を見つけられたら長く愛用できるはずです。
環境にも肌にもやさしい伝統石鹸を、ぜひ日常のケアに取り入れてみてください。
