「ツムラのラムールQって、最近お店で見かけないけど、もう販売終了しちゃったの?」
そんな声をSNSやドラッグストアの店頭でよく耳にします。長年愛用していた方にとっては、突然棚から消えてしまうと不安になりますよね。今回は、ツムラの「ラムールQ」が本当に販売終了したのか、その背景や再販の可能性、代わりに選べる商品まで、徹底的に調べてまとめました。
そもそもツムラの「ラムールQ」とは?
ラムールQは、漢方メーカーのツムラが販売していた女性向けの一般用医薬品(指定第2類医薬品)です。
女性の体調変化に寄り添う漢方薬として、長年支持を集めてきました。
特徴は「和漢+ビタミン」の組み合わせ。更年期障害や月経不順、冷え症など、ホルモンバランスの乱れによる不調に加え、肩こりやのぼせ、疲労感、めまいなどにも効果が期待できるとされていました。
成分には、当帰(とうき)・芍薬(しゃくやく)・地黄(じおう)など、19種類の生薬が配合され、さらに女性に不足しがちなビタミン群(B1・B2・Eなど)が加わっています。まさに、漢方と現代栄養学を掛け合わせた製品です。
服用方法は、15歳以上の成人が1回2錠、1日2回。空腹時または就寝前に水かお湯で飲むタイプでした。手軽に服用できる錠剤タイプで、「中将湯ラムールはちょっと飲みにくい」という声にも応える商品だったのです。
「販売終了」と言われるようになったきっかけ
ラムールQが「売ってない」「販売終了したのでは?」と言われるようになったのは、2022年11月頃から。
この時期、ツムラが公式に「ラムールQを一時的に製造中止する」と発表しました。
その理由は、製造委託先である富山の製薬会社「廣貫堂(こうかんどう)」が行政処分を受けたためです。
廣貫堂は、ツムラをはじめ多くのメーカーの医薬品を委託製造していた会社。行政処分の影響で生産ラインが停止し、ツムラもラムールQを含む一部製品の仕入れができなくなってしまいました。
ツムラの公式発表では、
「現在、弊社への仕入れの目途が立っておりません。出荷を早期に再開できるよう努めてまいります。」
と明記されていました。
つまり、「販売終了」ではなく「製造中止(供給停止)」だったのです。
しかし店頭から在庫が消え、ドラッグストアや通販サイトでも欠品が続いたことから、消費者の間で「終売になったらしい」という誤解が広がってしまいました。
現在はどうなっている?本当にもう買えない?
2025年現在も、ツムラの公式サイトでは「ラムールQ」は“製造終了商品”として掲載されています。
このため、新たな生産が再開されたわけではないようです。
とはいえ、Amazonや楽天市場などの通販サイトを調べると、まだ在庫が販売されています。
価格は140錠入りで1,600円前後と、以前と大きく変わらない水準です。
つまり、現在手に入る商品は「既存の流通在庫」である可能性が高いと考えられます。
販売元が再出荷していない以上、今ある在庫がなくなれば、入手が難しくなるでしょう。
店舗によっては「販売終了」と表示しているケースもありますが、これは“メーカー出荷が止まっている”ことを意味する場合がほとんど。実際には在庫が残っている店やネットショップもあります。
製造中止の背景をもう少し詳しく
ツムラがラムールQの製造を止めざるを得なくなった直接的な理由は、「品質管理上の問題」でした。
委託先の廣貫堂は、医薬品製造に関する法令(医薬品医療機器等法)に基づき行政処分を受け、一部の製造が停止。その結果、ツムラ側でも原材料の確保や品質確認の工程に支障が出てしまったのです。
ツムラとしても、「出荷を早期に再開できるよう努める」としていたため、再開を模索していたものの、結果的には製造を再開できないまま時間が経過しました。
ツムラの公式ページでは、「製造終了商品」カテゴリに移行されたため、現時点では再販の計画がないとみるのが自然です。
「販売終了=再販なし」ではない?再販の可能性を考察
一度製造が止まってしまった医薬品でも、需要が大きければ再販されることはあります。
実際、ツムラの他製品でも一時的な製造中止を経て再開した例があります。
ただし、ラムールQの場合は以下の課題があります。
- 委託先の製造ラインの再稼働が難航している
- 生薬の安定供給が難しい
- 同社の類似製品「中将湯ラムール」などに需要が移行している
これらを踏まえると、短期間での再販は難しい状況と見られます。
もしツムラが再度製造体制を整える場合も、品質基準を満たした新体制を構築する必要があり、早くても数年単位になるでしょう。
したがって、当面は「在庫があるうちに確保する」か、「代替品を検討する」ことが現実的です。
代わりに選ばれている市販薬・漢方
ラムールQが手に入りづらくなったことで、代わりに選ばれている商品もいくつかあります。
代表的なものが「命の母A」(小林製薬)。
こちらも女性ホルモンの変化による不調をサポートする目的で、13種類の生薬と4種類のビタミンを配合しています。ドラッグストアでも入手しやすく、長年の定番品です。
もうひとつが「ルビーナ」(クラシエ薬品)。
こちらは、冷え・肩こり・疲労感・のぼせなど、更年期前後の女性特有の不調を緩和する漢方薬で、漢方ベースの処方を求める人に人気があります。
また、ツムラ自身の「中将湯ラムール」も同系統の製品です。
「Q」と同じく女性の体調サポートを目的としており、味や飲み方が違うだけで、効能は似ています。
いずれも第2類医薬品または指定第2類医薬品なので、購入時には薬剤師または登録販売者の説明が必要になります。
購入時の注意点と法令面の補足
ラムールQは医薬品のため、効果や効能を過剰に期待するのは避けましょう。
「症状を緩和する」「体調を整える」といった範囲での使用が基本です。
また、通販サイトで購入する際は、「正規品であること」「販売者情報が明記されていること」を確認してください。
不明確な販売元や異常に安い価格は、並行輸入や転売品の可能性もあるため注意が必要です。
記事やレビューなどで紹介する場合も、景品表示法や薬機法に基づき、誇大・断定的な表現は避けるようにしましょう。
「個人差があります」「継続的に使用して効果を感じた方もいる」など、あくまで一般的な印象として紹介するのが安全です。
ツムララムールQはなぜ愛されたのか
多くのユーザーが「ラムールQが一番合っていた」「体が楽になった」と話す理由は、そのバランスの良さにあります。
漢方の力で体質にアプローチしつつ、ビタミンで現代女性の栄養不足を補う。まさに東洋医学と現代医療の融合でした。
ツムラが手掛ける安心感、そして長年の漢方研究の蓄積が信頼につながっていたことは間違いありません。
そのため、突然の供給停止は大きなショックとして受け止められたのです。
ツムラ ラムールQの販売終了と再販の可能性まとめ
結論として、ツムラの「ラムールQ」は2022年に製造が一時中止となり、その後も再開されていないため、現時点では実質的に販売終了状態です。
ただし、ツムラが公式に「永久に終売」と発表したわけではなく、「一時的な製造中止」から「製造終了商品」への移行という流れをたどっています。
したがって、将来的に再販される可能性もゼロではありません。
現状では通販サイトなどで在庫が残っているため、必要な方は早めの確保をおすすめします。
また、代替品として「命の母A」「ルビーナ」「中将湯ラムール」などを検討するのも良いでしょう。
女性の体は年齢や季節、生活環境によって大きく変化します。
体に合ったケアを続けるためにも、今後のツムラの動向や再販情報には引き続き注目していきたいところです。
以上、ツムラ ラムールQが販売終了した理由と再販の可能性についての徹底調査でした。
