「プルームテックってもう買えないの?」
そんな疑問を持った人も多いのではないでしょうか。
実は、JT(日本たばこ産業)が展開していた加熱式たばこブランド「Ploom TECH」シリーズは、2023年にすべて販売終了となりました。この記事では、その背景や理由、そして現在選べる後継モデル・代替品をわかりやすくまとめます。
プルームテックとは?人気を支えた“低温加熱式”の特徴
まずは、プルームテック(Ploom TECH)がどんな製品だったかを振り返りましょう。
Ploom TECH は、たばこカプセルとリキッドを組み合わせて蒸気を発生させる「低温加熱式たばこ」です。加熱温度が低いため、煙やにおいが非常に少なく、衣服や部屋に残りにくいという特徴がありました。
「たばこ臭くならない」「吸っても周りに迷惑をかけにくい」といった理由から、喫煙者だけでなく“マナー重視派”にも支持され、2018〜2020年ごろには大ヒットしました。
特に「Ploom TECH+with」や「Ploom TECH+1.5」などは、スタイリッシュなデザインと軽い吸い心地で人気を集め、女性ユーザーも多く見られました。
プルームテックが販売終了になった理由
JTは2023年6月29日、公式に「Ploom TECHシリーズの販売を終了する」と発表しました。対象は以下の3製品です。
さらに、これら専用の「たばこカプセル」も順次販売を終了し、2023年冬までに全ラインナップが姿を消しました。
では、なぜ人気があったシリーズを終了する決断をしたのでしょうか。
理由1:市場の主流が“高温加熱式”に移行した
加熱式たばこ市場はここ数年で急速に変化しました。
アイコス(IQOS ILUMA)やグロー(glo hyper)などが代表する「高温加熱式」が主流となり、“紙たばこに近い吸いごたえ”を求めるユーザーが増えたのです。
一方、プルームテックは低温加熱式ゆえに、煙もニコチン感も控えめ。
「軽すぎる」「吸っている実感がない」という声もあり、市場の流れに合わなくなっていったといえます。
理由2:ブランド整理と新戦略への転換
JTは、「ブランドの再構築」を目的にPloomシリーズ全体の方向性を見直しました。
低温式・高温式を混在させたラインナップでは、消費者に混乱を招く恐れがあると判断。結果として、プルームテックは段階的に終売し、新ブランド「with(ウィズ)」へ統合する方針をとりました。
つまり、“失敗”ではなく“次の段階への移行”という位置づけです。
プルームテックの販売終了スケジュール
時系列で整理すると、次のようになります。
- 2023年6月29日:JTが販売終了を公式発表
- 2023年7月上旬〜:Ploom TECH+1.5の出荷終了
- 2023年8月7日:Ploom TECH+withが公式ショップで販売終了
- 2023年8月下旬〜:専用たばこカプセルをオンライン限定販売
- 2023年12月:在庫販売をもって完全終了
このタイミングを境に、店頭からプルームテック関連商品が姿を消しました。
現在は一部ネットショップで在庫販売されている程度で、公式にはサポートも終了しています。
後継モデル「with」「with2」とは?
JTはプルームテック終了と同時に、新ブランド「with(ウィズ)」を発表しました。
このシリーズは、プルームテックのコンセプトを受け継ぎつつ、使いやすさや吸いごたえを改善した進化版といえます。
with(ウィズ)
初代withは、Ploom TECH+withの後継にあたるモデル。
携帯性やデザイン性を高め、充電持ちやメンテナンス性を改善したシンプルなモデルでした。
with2(ウィズ2)
2023年秋に登場した「with2」は、さらに改良された最新機種です。
注目すべきは「デュアルモード加熱」機能。
ノーマルモード(約40℃)とハイモード(約60℃)を切り替えることで、軽い吸い心地としっかりした吸いごたえを自在に選べます。
また、Ploom TECH+で使っていたたばこカプセルの一部がwith2でも使用可能。
完全な“別物”ではなく、スムーズな乗り換えができる点も評価されています。
価格も約1,980円(税込)と手頃で、デザインもスタイリッシュ。
旧プルームユーザーの移行先としては最有力候補です。
プルームテックから乗り換えるなら?代替品候補まとめ
「with2以外の選択肢も知りたい」という人のために、他社製を含めた主な代替候補を紹介します。
1. JT製:with2
最も自然な乗り換え先。
同じメーカー製で、使い勝手も似ており、ニオイの少なさも健在。
低温派・軽い吸い心地派におすすめです。
2. フィリップモリス:IQOS ILUMA
高温加熱式の代表格。
吸いごたえ重視の人にはこちらが合います。
ただし、煙やニオイはプルームテックより強め。
3. ブリティッシュ・アメリカン・タバコ:glo hyper
コンパクトでリーズナブルな高温式。
デバイス価格が低く、味のバリエーションも豊富。
しっかり吸いたい派には人気です。
4. 禁煙・減煙を考えるなら:ニコチンレスVAPE
Ploom TECHの「吸う習慣」だけ残したい人は、VAPE(電子タバコ)も選択肢。
香りやリキッドの種類が豊富で、カフェイン入り・CBD入りなども登場しています。
ただし、医薬品ではないため禁煙効果を保証するものではありません。
在庫を買う前に注意したいポイント
今もネット通販などでプルームテック本体やカプセルが販売されていることがありますが、いくつか注意が必要です。
- 公式サポートが終了している
修理・交換はできません。万一の故障時は自己責任です。 - たばこカプセルの在庫は限られる
販売終了から時間が経ち、フレーバーによってはすでに入手困難。 - 保存期限にも注意
カプセルには賞味期限に相当する使用推奨期間があるため、長期保管は風味が落ちます。
懐かしさから買いだめしたい気持ちはわかりますが、実用的に使い続けたいならwith2など新モデルへの移行をおすすめします。
ユーザーの反応 ― 「寂しいけど次へ進む時期」
SNSでは「長年使ってきたから寂しい」「軽く吸えるのが好きだったのに」といった声が多く見られました。
一方で、「with2に変えたら思ったより良かった」「味がクリアで使いやすい」といった前向きな感想も増えています。
プルームテックは、喫煙スタイルに“新しい価値観”をもたらした存在でした。
そのDNAは確かに新ブランドに引き継がれています。
プルームテック販売終了後の選び方ガイド
自分に合うデバイスを選ぶには、次の3つの軸を考えるのがポイントです。
- 吸いごたえを重視するか、軽さを求めるか
強めの喫味ならIQOS ILUMAなどの高温式。軽くスマートに吸いたいならwith2。 - ニオイや周囲への配慮を重視するか
オフィスや自宅で使うなら、低温式やVAPEが向いています。 - コストと手軽さのバランス
本体価格・カプセル価格・メンテナンス性を含めて検討しましょう。
「Ploom TECHがなくなったから困る」という人も、自分の生活スタイルに合った選択をすれば、より快適に過ごせます。
プルームテック販売終了の真相と後継モデル・代替品まとめ ― 後継と代替品で続く“軽やかな一服”
プルームテックの販売終了は、多くの愛用者にとって大きな節目でした。
しかし、その理念や使いやすさは「with2」という新しい形で受け継がれています。
においの少なさ、手軽さ、スタイリッシュさ。
それらを求める人にとって、プルームテックの系譜は今も続いています。
これから加熱式たばこを選ぶなら、自分のスタイルに合った一台を見つけることが一番のポイント。
プルームテック販売終了の背景を知り、より快適な“次の一服”へ進みましょう。
