晩酌がちょっとしたぜいたくになるかも…?今日は、ファンも多いサントリー「金麦」を含む、ビール類の値上げとその背景について、家計への影響も含めて分かりやすくお話しします。2025年の春は、ビール好きにとってはちょっと耳の痛いニュースが続いていますね。
2025年、ビール市場に押し寄せる値上げの波
まずは現状をしっかり把握しましょう。2025年、特に4月をピークに、主要なビールメーカーが相次いで価格改定を発表しているんです。これは一部の商品だけの問題ではありません。私たちが普段スーパーやコンビニで手に取る、あの定番商品たちが対象となっています。
具体的に見ていくと、サントリーは「ザ・プレミアム・モルツ」や「金麦」など、キリンは「キリン一番搾り生ビール」や「淡麗グリーンラベル」など、アサヒは「スーパードライ」など、そしてサッポロも「サッポロ生ビール黒ラベル」など、実に多くの銘柄が値上げの対象となりました。
値上げ率はメーカーや商品によって少しずつ異なりますが、おおむね4%から、高いものでは17%という発表も。1本、1缶あたりでは数十円の上げ幅かもしれませんが、家族で飲む方や、週に何度か楽しまれる方にとっては、ケース買いをした時の差額は無視できないものになりそうです。
なぜ相次いで値上げ?その背景にあるもの
「なぜ今、こんなに多くのメーカーが一斉に値上げに踏み切るの?」と疑問に思いますよね。その理由は一つではなく、いくつもの要因が重なっているんです。
最も大きな圧力となっているのは、原材料コストの高騰です。ビールの主原料である麦芽やホップ、そして発泡酒などに使われるその他の原料の国際価格が上昇しています。また、商品を工場から店頭まで運ぶ物流コストも依然として高い水準にあります。燃料費や運送にかかる人件費などが影響しています。
さらに、工場でビールを製造する際のエネルギーコストや、缶や瓶、段ボールなどの包装資材の価格も上昇傾向が続いています。こうしたサプライチェーン(供給網)のほぼすべての环节でコストが増加しており、メーカー各社もこれ以上、内部で吸収し続けることが難しくなってきたというのが実情のようです。
世界情勢の影響や、コロナ禍以降も続く「家飲み」需要の高まりが、こうしたコスト増に拍車をかけている側面もあると言われています。
注目の動き!「金麦」がビールに生まれ変わる
今回の値上げのニュースと合わせて、特に大きな話題となっているのが、サントリーの看板商品の一つ「金麦」の大きな変更です。ご存知の方も多いかもしれませんが、「金麦」はこれまで「第三のビール」という分類に属していました。しかし、サントリーはこの「金麦」を、法律上の「ビール」に区分変更すると発表したんです。
「え?中身が変わるの?味は?」と心配になる方もいるでしょう。重要なのは、ブランド名である「金麦」はそのままということ。では、何が変わるのかというと、原料の配合比率です。新しい「金麦(ビール)」では、麦芽の使用比率を引き上げ、これまで使用していた「麦原料スピリッツ」の添加をやめ、酒税法で定められる「ビール」の定義に合わせるのです。
これは一体なぜなのでしょうか?そのカギを握るのが、2026年10月に予定されている酒税法の改正です。
2026年、酒税改正がもたらすビール市場の大変化
現在、ビール、発泡酒、第三のビールにはそれぞれ異なる税率が適用されています。これが2026年10月に、350ml缶換算で一律54.25円に統一される見込みです。
この改正が意味することを、簡単に整理してみましょう。
- ビール:現行より約9円の減税となります。
- 発泡酒:現行より約7円の増税となります。
- 第三のビール:現行より約16.5円もの大幅な増税となります。
「金麦」はこれまで第三のビールでした。つまり、このままでは2026年に大きな増税の影響をまともに受けてしまうわけです。そこでサントリーは、増税を見越して、あらかじめ商品を「ビール」に格上げすることで、増税分の影響をできるだけ抑え、消費者にこれまでに近い価格で提供しようと考えたのです。
この動きは、単なる商品改良ではなく、将来の制度変更を見据えた、非常に戦略的なブランドの移行だと言えるでしょう。
家計への影響と、これからの賢い楽しみ方
さて、気になるのは私たちの家計や、これからの晩酌のスタイルですよね。2025年の値上げと、2026年の税制改正は、私たちの選択にどのような影響を与えるのでしょうか?
まず、2025年の値上げそのものに対しては、いつも通りの量を購入すると、その分だけ支出が増えることになります。特に、ビール類の値上げは、食品全体の価格上昇の流れの中の一つとして捉える必要があります。他の生活必需品も値上がりする中で、嗜好品への出費の見直しを迫られるご家庭も出てくるかもしれません。
しかし、逆に言えば、これを機会に自分の飲み方や選択肢を見つめ直すきっかけにもなります。例えば、こんな工夫が考えられるのではないでしょうか。
- まとめ買いで単価を抑える:頻繁に飲む方は、単品で買うよりケースでまとめ買いをすると、1本あたりの単価がお得になる場合があります。
- いろいろな種類を試してみる:いつもの定番ビールが値上げされたなら、これを機会に発泡酒や、これまで飲んだことのない銘柄に挑戦してみるのも一興です。好みの味が見つかるかもしれません。
- 量や頻度を見直す:健康や家計のバランスを考えて、飲む量や回数自体を見直すのも良い機会です。
また、2026年の税制改正後は、市場そのものが大きく変わる可能性があります。今まで第三のビールの安さに支えられていた市場は縮小し、逆にビールの相対的な価格競争力は上がります。メーカー間の競争は、単なる価格競争から、本当に美味しいもの、付加価値のある商品を求める競争へと軸足が移っていくことが予想されます。
「金麦」のビール化は、その過渡期において、消費者に「手頃な価格帯で、ビールの品質を」という新しい選択肢を提供しようとする試みです。味がどう進化するのか、実際に飲み比べてみるのも楽しみの一つになりそうです。
激動の時代を乗り切る、ビール好きの心得
まとめると、金麦を含むビール値上げは、グローバルな原材料高や物流コストの上昇という避けがたい経済環境が引き金となっています。そして、その背景には、2026年の酒税改正という大きな制度変更が控えており、メーカー各社は生き残りをかけた戦略的な動きを始めています。
私たち消費者にとっては、まずは2025年の値上げに対して、家計のバランスを考えた賢い買い物を心がけることが第一歩でしょう。そして、2026年以降の変化を、単なる「値段が上がる」と悲観的に捉えるのではなく、市場が成熟し、より質の高い商品が競い合う新たな時代の始まりと前向きに捉えてみてはいかがでしょうか。
美味しいビールは、コミュニケーションを円滑にし、日々の疲れを癒してくれるものです。価格や環境が変化しても、その楽しみ方の本質は変わりません。情報をしっかり把握した上で、自分なりのベストな楽しみ方を見つけていきたいものですね。
