最近、手足が冷たくてなかなか寝付けない、夏でも靴下が手放せない…。そんな悩みを抱えていませんか?「冷え性」は、多くの人、特に女性を悩ませる身近な不調の一つです。実は、その改善のカギは毎日の食事が握っているかもしれません。特別なことをしなくても、食べるものを少し意識するだけで、体の内側から温かさを作り出す体質へと導くことができるのです。今日は、冷え性改善に役立つおすすめの食材と、今日から実践できる食生活のヒントをご紹介します。
冷え性の原因は「血めぐり」と「熱産生」の低下にあった
なぜ私たちは冷えを感じるのでしょう。主な原因は、血液の循環(血めぐり)が滞ることと、体の中で熱を生み出す力(熱産生)が弱まってしまうことです。血めぐりが悪くなると、温かい血液が手足の末端まで行き渡りにくくなります。また、筋肉は体の中で大きな熱を生み出す器官なので、筋肉量が少なかったり、活動量が低かったりすると、そもそもの熱量が不足してしまいます。無理なダイエットによる栄養不足や、ストレスによる自律神経の乱れも、冷えを招く重要な要因です。
体を温める食材「陽性」の食べ物を知ろう
東洋医学の考え方では、食材を体を冷やす「陰性」、体を温める「陽性」、その中間の「中庸」に分けることがあります。冷え性改善には、この「陽性」の性質を持つ食材を積極的に取り入れることが効果的です。陽性の食材の特徴は、色が濃い(黒、赤、橙)、地下で育つ(根菜類)、寒い地方でとれる、塩気や苦味があるなどが挙げられます。
具体的には、にんじん、かぼちゃ、れんこん、ごぼうなどの根菜類、生姜、にんにく、ねぎ、玉ねぎなどの薬味野菜、そしてシナモンなどのスパイスが代表格です。特に生姜に含まれるショウガオールという成分は、体を内側から温める効果が期待できることで知られています。
血めぐりをサポートする栄養素と食材リスト
血液の質を良くし、流れをスムーズにする栄養素を摂ることも、冷え対策の基本です。以下の栄養素とそれを含む食材を覚えておきましょう。
- 鉄分: 血液中のヘモグロビンの材料。不足すると貧血を招き、末端まで酸素が運ばれず冷えの原因に。
- 食材例: レバー、赤身肉、カツオ、あさり、ほうれん草、小松菜、ひじき
- タンパク質: 筋肉や血液を作る主成分。熱を生み出す筋肉を維持するためにも必須。
- ビタミンE: 「若返りのビタミン」とも呼ばれ、血管を拡張して血行を促進する働きが期待できます。
- ビタミンB群: 糖質、脂質、タンパク質の代謝を助け、エネルギー産生をサポート。特にビタミンB12や葉酸は赤血球の生成に関わります。
- オメガ3脂肪酸: 血液をサラサラにする働きが期待できる良質な油です。
避けたい!体を冷やしやすい食習慣
良い食材を取ることも大切ですが、同時に冷えを悪化させやすい食習慣も見直してみましょう。
- 冷たい飲み物・食べ物の摂りすぎ: アイスコーヒー、清涼飲料水、かき氷など、冷たいものを常食していると、内臓から冷えてしまいます。飲み物は常温か温かいものを選ぶ習慣を。
- 砂糖の過剰摂取: 白砂糖など精製された糖分は、体を冷やすと言われています。また、血糖値の急激な乱降下は自律神経を乱す原因にも。
- 生野菜ばかりのサラダ: キャベツやレタス、きゅうりなどは体を冷やす性質が強い場合があります。温野菜にしたり、スープにしたりして、加熱して食べることをおすすめします。
- 朝食抜き: 朝食を食べないと、一日の活動のエネルギー源が不足し、体温も上がりにくくなります。
今日からできる!冷え性改善のための食生活4つのコツ
知識を実践に移すための、簡単なコツをご紹介します。
- 「温める」調理法を選ぶ
生で食べるより、煮る、焼く、蒸す、揚げるなどの調理法で温かくして食べましょう。スープや鍋物、味噌汁などは、体も温まり、栄養も丸ごと摂れる優秀なメニューです。 - スパイスや薬味を活用する
料理に少し加えるだけで、ぐっと体が温まります。カレー粉、こしょう、七味唐辛子、そして先ほども登場した生姜、にんにく、ねぎなどは冷蔵庫に常備しておきたいアイテムです。 - 三食規則正しく、バランスよく食べる
特にタンパク質は毎食欠かさず摂りましょう。朝は体温を上げるチャンスです。お味噌汁(具だくさんが理想的)や温かいスープ、卵料理などから始めてみてください。 - 甘いものが欲しくなったら「黒砂糖」や「ドライフルーツ」を
どうしても甘味が欲しい時は、精製度の低い黒砂糖や、自然な甘さのドライフルーツ、さつまいもなどを少量楽しむようにしましょう。
食生活と一緒に見直したい、冷え対策の基本
食事はあくまで改善の一環です。より効果を高めるために、以下の生活習慣も合わせて見直してみてください。
- 適度な運動: 筋肉を動かすことは最も効率的な熱産生方法です。ウォーキングやスクワットなど、無理のない範囲で継続することが大切です。
- 湯船に浸かる: シャワーで済ませず、38〜40度程度のぬるま湯にゆっくり浸かり、体の芯から温めましょう。血行促進とリラックス効果が得られます。
- 服装で調整: 首元、手首、足首の「3つの首」を温めると、効率的に体を保温できます。締め付けすぎない、重ね着を意識した服装がおすすめです。
体質改善は焦らず、楽しみながら続けよう
冷え性は一日でなったものではありません。ですから、改善にも少し時間がかかるかもしれません。全てを完璧に実践しようとすると、かえってストレスになってしまいます。まずは「今日は温かいお味噌汁を飲もう」「食事に生姜をちょい足ししてみよう」といった、できることから少しずつ始めてみてください。自分の体調の変化を感じながら、食事を楽しむことが、何よりの持続の秘訣です。
体が温まると、ぐっすり眠れるようになったり、疲れにくくなったり、肌の調子が整ったりと、良い変化を実感できるかもしれません。あなたの毎日が、ポカポカと心地よいものになりますように。冷え性改善の第一歩は、今この瞬間から始められるのです。
