「ボウモア18年が終売したらしい」という話を耳にしたことはありませんか?
スモーキーで奥深い味わいが特徴のボウモア18年は、アイラモルトの中でも多くのファンを持つ人気銘柄。そんな定番ウイスキーに「終売」「休売」といった噂が流れると、愛飲者としては落ち着いていられませんよね。
この記事では、ボウモア18年の現状や終売の真相、なぜそんな噂が出ているのか、そして今後の再販や代替ウイスキーの選び方まで、わかりやすく整理して紹介します。
ボウモア18年とは?アイラモルトの定番にして名作
ボウモア蒸留所は1779年創業、スコットランド・アイラ島で最も古い蒸留所のひとつです。
長い歴史の中で「海風とピートが調和した中庸のアイラ」と称され、強いスモーキーさと穏やかな甘みを兼ね備えた味わいが特徴です。
その中でもボウモア18年は、アメリカンオークのバーボン樽とヨーロピアンオークのシェリー樽でじっくり熟成された一本。
スモーク香の奥にドライフルーツやチョコレートのようなコクが感じられ、ボウモアらしさと円熟味を両立した“完成形”とも言えるモルトです。
定価は16,800円(税別)前後。中堅クラスのシングルモルトとしては高価ですが、その品質とバランスで多くのファンを魅了してきました。
「ボウモア18年終売」の噂は本当?現状を整理
まず結論から言えば、「ボウモア18年は完全に終売」と公式に発表されたわけではありません。
しかし、国内外で「休売中」「在庫限り」「一時的に流通停止」といった表記が広がっているのは事実です。
2022年ごろから一部の酒販店やウイスキー情報サイトで「ボウモア18年・ボウモア25年が休売中」との記載が増え、以後も正規ルートでの入荷が不安定な状況が続いています。
現在もボウモア公式サイトでは「Permanent Collection(定番ライン)」として掲載されており、製造そのものが終了したわけではないようです。
つまり、現状は「終売ではなく、供給が不安定」というのが最も正確な表現でしょう。
終売・休売と噂される理由
では、なぜボウモア18年に“終売説”が広まったのでしょうか。背景にはいくつかの要因が重なっています。
原酒不足と長期熟成の難しさ
18年熟成という長期モルトは、18年前に仕込んだ原酒がベースになります。
世界的なウイスキーブームで需要が急増する中、熟成原酒の確保が難しくなり、各蒸留所が出荷調整を行うケースが増えています。
特にシェリー樽やスパニッシュオーク樽など、特定の樽を使うボウモア18年は生産コストも高く、数量限定になりやすいのです。
世界的なウイスキーブームによる供給圧迫
日本でも「山崎」や「白州」など国産ウイスキーの品薄が続いていますが、スコッチモルトも同様。
世界的な需要増加により、ボウモア蒸留所の生産計画も変化しており、特に長期熟成ラインの生産量を一時的に絞る動きが出ていると見られます。
ブランド再編とパッケージ変更
ボウモアは過去にもラインナップを整理・刷新しています。
一時期「スモールバッチ」が廃止されたように、18年モデルも新パッケージや仕様変更のタイミングで流通が途切れるケースがあるようです。
この「旧ボトルが在庫限り」という状態が「終売」と誤解されやすいのです。
為替・物流コストの高騰
近年の円安や輸送費の上昇、ウイスキー樽の確保難も影響しています。
並行輸入価格は定価の1.5倍近くに跳ね上がることもあり、「高騰=終売」というイメージを助長しています。
市場での入手状況と価格の変化
価格比較サイトでは、2025年現在で最安値15,000円台前半〜というデータがあります。
ただし、販売店によっては在庫切れや「次回入荷未定」とされている場合も多く、安定供給とは言えません。
また、オークションやフリマサイトでは定価を超える価格での取引も目立ち、希少性が高まっています。
信頼できる正規販売ルートでの購入が難しい状況のため、購入希望者は早めの確保が推奨されます。
再販の可能性と今後の展望
ボウモア18年は完全な終売ではなく、あくまで「供給休止」や「旧仕様の切り替え期間」という位置づけが濃厚です。
実際、海外では「2025年リリース」版の販売告知も確認されており、再販・継続生産の可能性は十分にあります。
ただし、再登場した場合はパッケージや樽構成の一部が変わることも考えられます。
ウイスキー業界ではリニューアルのたびに味わいや香りが微妙に変化することが多く、旧仕様のボトルを好む人には「今のうちに確保」が現実的な選択肢かもしれません。
ボウモア18年の味わいと人気の理由
ボウモア18年がこれほど愛される理由は、アイラモルトの中でも特に“バランス”が取れている点です。
潮風のような塩気とスモーク香、シェリー樽由来のドライフルーツやチョコレートの甘さが見事に融合しています。
香りはスモーキーな中に熟したプラムやレーズン、味わいはオレンジピールとスパイス、フィニッシュにビターな余韻が残る――そんな深みある構成が特徴です。
「ボウモアは中庸のアイラ」と呼ばれるゆえんでもあります。
18年熟成によって角が取れ、アイラ初心者でも飲みやすい穏やかなピート感が楽しめるのも魅力です。
入手できない場合のおすすめ代替ウイスキー
もしボウモア18年が見つからない場合、似た味わいや個性を持つ代替銘柄を検討するのも一つの方法です。
ボウモア15年
同じ蒸留所のラインナップで、熟成期間が短いながらもシェリー樽のニュアンスを強く感じられる一本。
18年よりスモーキーさが前面に出ますが、価格面・入手性のバランスが良くおすすめです。
ボウモア18年 ディープ&コンプレックス
免税店限定で展開されるシリーズ。ペドロヒメネスシェリー樽で熟成され、甘みと濃厚さが際立ちます。
入手難ですが、味の方向性としては本家18年の延長線上にあります。
他のアイラモルト
ラガヴーリン16年やカリラ12年など、同じアイラ島のモルトも候補に挙げられます。
ボウモアよりもピートが強めですが、スモーキーさを求めるなら満足度は高いでしょう。
購入時の注意点と偽物対策
人気・希少化に伴い、並行輸入や転売品が増えています。
購入の際は以下を確認しておくと安心です。
- 正規輸入代理店(サントリー表記など)が明記されているか
- ラベル・刻印の状態に違和感がないか
- 価格が異常に安すぎないか
- フリマサイトではなく信頼できる酒販店を利用する
特にボトルや箱の印刷が古い場合は旧仕様の可能性があり、希少性が高い反面、保管状態にも注意が必要です。
ボウモア18年終売の真相と、今後の楽しみ方
ボウモア18年は「完全な終売」ではなく、「一時的な休売・供給不足」と考えるのが妥当です。
長期熟成モルトが世界的に不足している今、入手難は続くかもしれませんが、再販や新仕様リリースの可能性も高いでしょう。
もし見つけたら、価格が多少高くても“出会い”と思って確保しておくのもおすすめです。
また、他のアイラモルトやボウモア15年などを試しながら、自分の好みに合う味を探すのも楽しい選択肢です。
ウイスキーの魅力は「一期一会」。
ボウモア18年が再び安定して手に入る日を願いつつ、今ある一本をじっくり味わう――それこそがウイスキーファンの醍醐味ではないでしょうか。
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