ウイスキー好きの間で「ボウモア12年が終売らしい」という噂が広がっています。定番中の定番ともいえるアイラモルトの代表格がなくなるなんて、本当なのでしょうか?
この記事では、ボウモア12年の現状や終売とされる背景、さらに今からでも入手できる方法について詳しく解説します。
ボウモア12年とは?アイラモルトの王道ともいえる存在
ボウモア12年は、スコットランド・アイラ島にあるボウモア蒸溜所がつくるシングルモルトウイスキー。1779年創業という長い歴史を誇る、アイラ最古の蒸溜所のひとつです。
スモーキーさと甘さのバランスが絶妙で、「アイラモルトの入門編」としても人気があります。
12年熟成によって角が取れたピート香と、はちみつやトフィーのような優しい甘みが共存する味わいは、長年ファンを惹きつけてきました。
世界中のバーやウイスキー愛好家の棚に並ぶ定番ボトルであり、サントリーグループ傘下ということもあって日本でも入手しやすいブランドでした。
「ボウモア12年が終売?」という噂の出どころ
近年、SNSやウイスキーコミュニティで「ボウモア12年が終売になった」「店頭から消えた」といった投稿が目立つようになりました。
特に2023年ごろから一部の酒販店で「在庫限り」や「終売モデル」と書かれたPOPが掲示されたことで、不安が広がったのが発端です。
ただし、これは「完全な製造終了」ではなく、以下のような複数の要因が重なって「終売のように見える」状況を生んでいると考えられます。
終売の噂を生んだ3つの背景
1. パッケージ変更とブランド再構築
ボウモアでは2017年ごろにブランド全体のリニューアルが行われました。
これに伴い、ボトルデザインやラベルデザイン、箱の仕様などが新しくなり、旧デザインのボウモア12年が店頭から姿を消しました。
このタイミングで「旧ボトルが終売=製品そのものも終売」と誤解されたケースが多かったようです。
実際には、味わいの方向性やアルコール度数は大きく変わらず、現行モデルとして継続販売されています。
2. 地域による流通量の減少
近年、海外市場を中心にボウモア12年の流通量が減っているとの報告があります。
特にアメリカやヨーロッパでは、より熟成年数の長いボウモア18年やボウモア25年シリーズを主力として打ち出す動きが見られ、エントリーモデルであるボウモア12年が輸出ラインから外れている場合もあります。
そのため、地域によっては実質的に「終売状態」になっているというのが実情です。
一方で日本では免税店や一部の百貨店などで引き続き入手できる状況が確認されています。
3. 旧ボトル・旧仕様品の希少化
ウイスキー市場では、旧ボトルやラベル違い、アルコール度数違いのボウモア12年がコレクターズアイテムとして高騰しています。
「スクリーンプリントラベル」「ゴールドキャップ」「1リットル仕様」など、1990年代から2000年代にかけてのボトルがオークションで数万円以上の値をつけることも珍しくありません。
これにより、古いボウモア12年が高値で取引され、消費者の間で「もう作っていないのでは?」という印象が強まったのです。
つまり「旧仕様の終売」と「現行品の終売」が混同されて噂が拡散したというわけです。
現在も販売中?最新の流通状況
結論から言えば、**ボウモア12年**は完全な終売ではありません。
日本国内では引き続き流通しており、免税店や大手酒販サイトで購入可能です。
例えば、関西国際空港の免税店サイトでは「BOWMORE AGED 12 YEARS」が約6,000円台で販売中。
また、イギリスのThe Whisky Exchangeなど海外の有名通販サイトでも、700ml/40%仕様が通常価格で掲載されています。
ただし、2025年現在は世界的な原酒不足の影響もあり、在庫や入荷が不安定なショップが増えています。
「在庫限り」「次回入荷未定」という表記を見かける場合は、実質的な供給制限がかかっている可能性もあるため、早めの入手がおすすめです。
ボウモア12年を確実に手に入れる方法
- 国内免税店・百貨店をチェック
免税店ではまだ定番商品として扱われています。オンライン在庫がなくても、店頭に残っているケースもあるので確認してみましょう。 - 正規代理店・信頼できる販売店を利用
サントリー正規輸入品を扱う専門店であれば、最新ボトルを安定して取り扱っている可能性があります。
並行輸入品よりも品質管理がしっかりしており、偽物リスクも低めです。 - オークション・中古市場で旧仕様を探す
古いボウモア12年をコレクション目的で探すなら、ウイスキー専門オークションが最も確実です。
ただし、保管状態や液面の低下などをよく確認して購入する必要があります。 - プレミアムボウモアを検討する
もしボウモア12年が見つからない場合は、ボウモア18年・15年・ボウモア25年といった上位モデルを検討するのも一つの手。
特にボウモア18年は12年の特徴をそのまま深めたような熟成香が魅力です。
終売ではないが「買えるうちに」確保が安心
ボウモア12年は公式に製造終了が発表されたわけではありません。
しかし、世界的なスコッチ人気と原酒不足が続くなかで、今後も安定供給される保証はないのが現実です。
過去にも「マッカラン12年シェリーオーク」「ラフロイグ10年CS」などが一時的に姿を消した例があり、ボウモア12年も同様のサイクルに入る可能性があります。
今後の価格上昇や在庫減少を考えると、飲み慣れた味を楽しみたい人は今のうちに確保しておくのが得策でしょう。
ボウモア12年終売の噂をどう受け止めるべきか
「終売」という言葉に敏感になるのは当然ですが、今回のケースでは旧ボトルの終了や一部市場での流通縮小が主な原因です。
現行モデルは引き続き販売されており、定番としての地位はまだ揺らいでいません。
ただし、ボウモアはブランド戦略上、今後もリニューアルや仕様変更を繰り返す可能性があります。
旧モデルを「もう二度と出ない味わい」としてコレクションするのも、ウイスキーの楽しみ方の一つです。
まとめ:ボウモア12年終売の真相と今後の展望
ボウモア12年は、現時点で完全な終売ではなく、依然として入手可能な銘柄です。
ただし、旧ラベルや一部輸出仕様のボトルはすでに市場から消え、プレミア化が進んでいます。
流通量の減少や原酒の逼迫により、今後は価格上昇や一時的な品薄も予想されます。
ウイスキー愛好家としては、見かけたら早めに確保しておくのが安心です。
長年愛されてきたバランスの良いスモーキーさと甘みは、これからも多くのファンを魅了し続けることでしょう。
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