ウイスキー好きの間で話題を集めた「イチローズモルト20th アニバーサリーエディション」。
発売当初から注目を浴び、店頭から一瞬で姿を消した限定ボトルですが、ついに「終売」が発表されました。
この記事では、その終売の背景、ボトルの魅力、そして今後の再販や入手の可能性について、じっくり掘り下げていきます。
イチローズモルト20th アニバーサリーエディションとは?20周年を記念した特別なボトル
「イチローズモルト20th アニバーサリーエディション」は、埼玉県秩父市のベンチャーウイスキーが、創立20周年を迎えた節目に発売した記念ボトルです。
「イチローズモルト&グレーン 20th アニバーサリーエディション」というブランドラインから登場した本作は、世界的にも高い評価を受ける秩父蒸溜所の技術と、創業以来の歩みを象徴する一本といえます。
容量は700ml、アルコール度数は48%。
ノンチルフィルター&ナチュラルカラーという、ウイスキー愛好家にとって理想的な仕様でボトリングされています。
香りはゴールデンピーチやパイナップルのような甘い果実香に、ハニー、ミント、シナモンのスパイスが重なる華やかさ。
味わいはフルーティーでジューシー、複雑で奥行きのある余韻が特徴とされています。
この絶妙なバランスこそが、「20周年モデルにふさわしい完成度」として高く評価されている理由のひとつです。
終売の事実とその背景
SNSや販売店の情報をもとにすると、**2025年8月をもってイチローズモルト20th アニバーサリーエディション**は終売となったことが確認されています。
いくつかの酒販店やウイスキー専門店では「8月入荷分で終売」「これでラスト入荷」といった表記があり、在庫限りで販売が終了したようです。
では、なぜ終売になったのでしょうか。
まず、このボトルは「20周年記念」という明確な限定モデルです。
製造数が限られており、もともと長期販売を前提としていません。
加えて、秩父蒸溜所の原酒は世界的に需要が高く、原酒の確保自体が難しい状況にあります。
原酒不足は日本のクラフトウイスキー全体が抱える課題で、希少な原酒を使った限定品はどうしても短命になりがちです。
さらに、国内外での人気が高まり、販売直後から転売や高額取引が続出。
こうしたプレミア化も「早期完売・終売」の一因と考えられます。
20周年ボトルの魅力を改めて振り返る
イチローズモルト20th アニバーサリーエディションは、単なる限定品ではなく、「ブランドの歴史そのもの」を体現した一本です。
秩父蒸溜所のモルト原酒を中心に、国内外の良質なグレーン原酒を絶妙にブレンド。
これまでの歩みと未来への展望が込められた、まさに“アニバーサリー”にふさわしい設計です。
味わいはフルーティーかつスパイシーで、飲みごたえの中に繊細さがあります。
ピーチやバニラ、ハニーの甘みを感じた後に、シナモンやナツメグのスパイスが優しく余韻を締めくくる。
「派手さよりも完成度」で勝負する、イチローズモルトらしい仕上がりです。
また、デザイン面でも高級感があり、ゴールドとブラックを基調としたラベルは、20周年の記念性を一目で感じさせます。
ボトル自体が“コレクションアイテム”としても人気を集めているのはそのためです。
プレミア化する市場価格と流通状況
発売当初の定価は税込17,600円前後。
しかし、終売が発表された現在では、楽天市場やオークションサイトで数倍の価格がついています。
新品・未開栓の状態で2万円〜5万円台、中には10万円を超える出品も見られます。
プレミア価格の背景には、単に希少というだけでなく、
・日本のクラフトウイスキー人気
・イチローズモルトブランドへの信頼
・20周年記念というストーリー性
が相まって、国内外のコレクターが競って購入している点が挙げられます。
正規ルートでの再入荷はすでに見込めないため、今後は中古市場・オークション・抽選販売などでしか手に入らない状況です。
特に人気が高いボトルは偽物やすり替えも報告されているため、信頼できる販売店での購入が不可欠です。
再販・抽選販売の可能性は?
現時点で、ベンチャーウイスキーから「イチローズモルト20th アニバーサリーエディション再販」の正式なアナウンスは出ていません。
限定モデルであることを考えると、同一ボトルが再生産される可能性は非常に低いでしょう。
しかし一方で、「ウイスキーくじ」や「限定抽選販売」といった形で、稀に在庫や余剰分が放出されることがあります。
2025年10月には、「ウイスキーくじ第5弾」でこの20周年ボトルが賞品にラインナップされたという報告もありました。
また、同ブランドの他シリーズ(リーフラベルなど)では、定期的にオンライン抽選販売が実施されています。
つまり、再販というより「特別なチャンスが時々ある」と捉えておくのが現実的です。
今後も公式サイトや提携ショップの抽選情報をこまめにチェックしておくと良いでしょう。
イチローズモルト20th アニバーサリーエディションが人気を集めた理由
イチローズモルトがここまでファンを惹きつける理由は、単に味やデザインだけではありません。
その背景にある「ストーリー性」こそが最大の魅力です。
創業者・肥土伊知郎氏は、祖父が運営していた羽生蒸溜所の原酒を引き継ぎ、2008年に秩父蒸溜所を設立。
わずか数人のチームで始めたクラフト蒸溜所が、今や世界的なウイスキーブランドに成長しました。
その20年の歩みを祝う象徴が、このアニバーサリーボトルなのです。
また、同社のブレンディング哲学は「日本の風土と国際的な調和」。
国産原酒と海外原酒をバランス良く融合し、独自の“ワールドブレンデッドウイスキー”として高い完成度を実現しています。
この「枠にとらわれない発想」も、国内外で評価を高めている理由のひとつです。
入手を狙うなら今がラストチャンス
イチローズモルト20th アニバーサリーエディションはすでに終売しており、店頭で見かけることはほとんどありません。
ただし、オンラインショップや正規取扱店の在庫がほんのわずかに残っている場合があります。
「見つけたら迷わず買う」――このボトルに関しては、それが正解と言っていいでしょう。
購入時は以下の点を意識しておくと安心です。
・正規販売店・実店舗・信頼できるネットショップを利用する
・新品未開栓・外箱付きなど、状態の良い個体を選ぶ
・過度な高額転売には注意する
この一本を確保しておけば、飲む楽しみだけでなく、将来的な希少価値としても魅力的です。
コレクターズボトルとしての存在感は、他の国産ウイスキーとは一線を画しています。
終売後も続くイチローズモルトの挑戦
終売は惜しまれますが、イチローズモルト20th アニバーサリーエディションの歩みが止まったわけではありません。
むしろ、次のステージに向けた新たな挑戦が始まっています。
秩父蒸溜所では、近年スティルハウスの増設や熟成庫の拡張が進み、より多彩な原酒づくりに注力しています。
この環境が整えば、将来的に「21周年」「25周年」など、次の記念ボトルが登場する可能性もあります。
その際、今回の20thボトルが“初期記念モデル”として再評価されることは間違いないでしょう。
イチローズモルト20th アニバーサリーエディション終売まとめ:記念ボトルは一期一会
「イチローズモルト20th アニバーサリーエディション」は、ブランドの20年を象徴する記念ボトルとして、
短期間で終売となった希少ウイスキーです。
その背景には限定生産という性格と、国内外からの人気が重なった結果があります。
再販の可能性は低いものの、抽選やくじなどで再び出会えるチャンスがあるかもしれません。
ただし、現時点で新品を確保できる機会はごくわずか。
気になっている方は、今のうちに信頼できるショップでの入手を検討してみてください。
終売となっても、その存在は消えません。
イチローズモルト20th アニバーサリーエディションは、これからも“日本のクラフトウイスキー史”の節目を彩る一本として語り継がれていくでしょう。

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