「グレンモーレンジXが終売したって本当？」
SNSや酒販店の在庫情報でそんな声を目にした人も多いかもしれません。カクテル向けに開発されたユニークなシングルモルトとして人気を集めていただけに、もし本当に販売終了ならショックを受けるファンも少なくないでしょう。この記事では、グレンモーレンジXの販売状況や終売の真相、背景にある要因、そして代わりに楽しめるおすすめウイスキーまで、徹底的に調べてご紹介します。
グレンモーレンジXとは？カクテルのために生まれたシングルモルト
まずは、グレンモーレンジX（X by Glenmorangie）というボトルがどんなウイスキーなのかを簡単に振り返っておきましょう。
グレンモーレンジ蒸溜所はスコットランド・ハイランド地方ティーンに位置し、1843年創業の老舗ブランド。繊細で華やかな香り、オレンジやバニラを思わせる軽やかな味わいで世界中のファンに愛されています。代表的な「オリジナル10年」や「ラサンタ」などが有名ですが、その中でも「X」はちょっと異色の存在でした。
X by Glenmorangieは、“カクテルやハイボールをもっと自由に楽しむためのシングルモルト”として開発された商品。バーボン樽や新樽で熟成された原酒をブレンドし、フルーティーでスイートな味わいに仕上げられています。
そのまま飲んでももちろん美味しいのですが、トニックやジンジャーエールと割っても風味が活きる――まさに「ミキサブルなシングルモルト」として注目されていました。
「終売」と言われる理由は？販売店での在庫状況を確認
2024年頃から、日本の一部酒販店で「グレンモーレンジX 終売」「流通終了」などの表記が見られるようになりました。特に複数の通販サイトでは「終売（再入荷予定なし）」と明記され、在庫限りの販売となっているケースが増えています。
ただし、ブランド公式サイトや輸入元（MHD モエヘネシーディアジオ）からは、現時点で「生産終了」や「販売終了」の公式発表は確認されていません。
つまり、現状は「日本国内の流通が止まっている」「在庫が尽きた店舗が多い」という状態に近いと考えられます。
海外のウイスキーショップではまだ通常販売されているところもあり、世界的に見て完全な終売ではない模様です。国内限定での流通終了、あるいは再輸入停止の可能性が高いと見られます。
なぜグレンモーレンジXは姿を消したのか
公式の説明がないため、推測の域を出ませんが、いくつかの要因が考えられます。
- 原酒の供給不足
スコッチウイスキー全体で原酒不足が続いており、特にハイボールやミキサー用途向けのモデルは生産調整の影響を受けやすいとされています。人気ブランドの中でも、優先順位の低いラインが整理されることは珍しくありません。 - 販売戦略の見直し
グレンモーレンジはここ数年、コアレンジ（10年・12年・18年など）を中心にラインアップを再編しています。Xのような“カクテル専用モデル”はコンセプトが特殊なため、需要が限られていた可能性もあります。 - コストと価格のバランス
輸入コストや為替の影響で価格が上昇する中、ミキサー用途のシングルモルトとしては割高に感じられたユーザーもいたでしょう。ブランドとしても、利益率の低下が継続販売を難しくした可能性があります。 - 国内市場での販売優先順位の低下
日本市場では定番の「オリジナル」や「ラサンタ」「ネクター・ドール」などの需要が高く、限られた流通枠の中でXを維持するのが難しかったとも考えられます。
これらを踏まえると、「世界的に生産終了」ではなく、「日本向けの正規流通が停止した」状態である可能性が高いでしょう。
味わいの特徴とファンに愛された理由
グレンモーレンジXの魅力は、何と言っても“気軽に楽しめるモルト”という点でした。
・香りはオレンジ、バニラ、洋梨、はちみつのような甘いアロマ
・味わいは滑らかでスイート、後半にキャラメルやナッツの余韻
・ハイボールにしても香りがしっかり立ち、炭酸負けしないボディ感
ストレートだと軽快で飲みやすく、ソーダ割りにすると柑橘の香りが華やかに広がります。
シングルモルト初心者でも楽しめる一方で、バーでは「ウイスキーカクテルのベースに最適」として扱われることも多かったボトルです。
このように、“自由な飲み方を提案するウイスキー”として珍しいポジションを確立していたことが、ファンの支持を集めた理由でした。
代わりに楽しめるおすすめウイスキー3選
もしグレンモーレンジXが手に入らない場合、同じように軽やかでカクテルにも合うウイスキーを探してみましょう。ここでは、味わいの傾向や価格帯が近い3本を紹介します。
- グレンモーレンジ オリジナル 10年
ブランドの定番モデル。Xよりも少し繊細で上品な香りですが、柑橘とバニラの個性は共通しています。ソーダ割りでも心地よい甘みが残り、ハイボールに最適です。 - アバフェルディ 12年
ハチミツのような甘みが特徴のハイランドモルト。ややリッチで濃厚ながら、トニックウォーターやジンジャーエールとも好相性。カクテル用モルトとしても人気があります。 - ザ・グレンリベット ファウンダーズリザーブ
青リンゴや洋梨のフルーティーな香りで、軽やかな口当たり。ストレートでもミキサーでも楽しめる万能タイプです。手に入りやすく、価格も安定しています。
これらのボトルはいずれも安定して流通しており、グレンモーレンジXの代替として十分に満足できるでしょう。
今後の再販やリニューアルの可能性は？
ウイスキーブランドは時期によってラインアップを入れ替えることがあります。実際、グレンモーレンジでは過去に「ネクター・ドール」「オリジナル10年」などが終売やリニューアルを経験しています。
Xに関しても、今後別名や限定エディションとして復活する可能性はあります。
また、世界的なウイスキー需要が落ち着けば、国内向け再流通が再開されることも考えられるでしょう。
ただし、現時点では再販予定の公式情報はなく、「在庫がなくなれば終了」という見方が現実的です。購入を検討している人は、信頼できる販売店での在庫確認をおすすめします。
まとめ：グレンモーレンジX終売の真相と今できる選択
グレンモーレンジXは、「カクテルのためのシングルモルト」という新しい発想で登場し、多くのファンを惹きつけたボトルでした。
しかし、2024年以降の国内流通はほぼ停止しており、終売扱いの店舗が増加しています。公式の終了発表はないものの、日本で新品を見かける機会は今後さらに減っていくでしょう。
まだ入手可能な在庫を探すか、もしくは似た味わいのウイスキーで新たな1本を見つけるか――選択肢はあなた次第です。
ハイボールでもストレートでも、自分のスタイルでウイスキーを楽しむ。その自由さこそが、グレンモーレンジXが伝えたかったメッセージなのかもしれません。
グレンモーレンジXが終売？カクテル向け人気ウイスキーの現状を徹底調査。
“終売”という言葉に惑わされず、今のうちにその味わいを確かめてみてはいかがでしょうか。
コメント