「サントリーミドリって、もう売ってないの?」
最近そんな声を耳にした人も多いかもしれません。
鮮やかなグリーンボトルとメロンの甘い香りで知られるリキュール「ミドリ」。
かつてはバーの定番として、家庭でもちょっとしたカクテルづくりに活躍していたお酒です。
しかし、気づけば店頭から姿を消しつつあります。
この記事では、サントリーミドリの終売の背景と、現在の入手状況、そして復活の可能性までを徹底的に探っていきます。
サントリーミドリとはどんなお酒だったのか
ミドリは、サントリーが販売していたメロンフレーバーのリキュール。
1978年にアメリカ・ニューヨークでデビューし、その鮮烈な緑色と甘くフルーティな香りで一世を風靡しました。
日本国内ではカクテルブームの流れに乗って広まり、1980年代〜90年代のバーシーンを象徴する存在に。
「メロンボール」や「ミドリソーダ」など、ミドリを使ったカクテルを飲んだことがある人も多いはずです。
甘く華やかでありながら、ベーススピリッツや果汁と合わせると意外とバランスが取れる万能な一本。
サントリーのリキュールラインナップの中でも個性が際立つ存在でした。
実際に終売しているのか?サントリー公式の情報を確認
結論から言えば、「一部サイズは終売が確定しているが、完全に消えたわけではない」というのが現状です。
サントリー公式サイトの製造終了リストによると、**「ミドリ メロンリキュール ベビー200ml」**はすでに製造終了と明記されています。
一方で、ミドリ メロンリキュール 700mlボトルについては公式に「終売」とは発表されていません。
ただし、実際の流通を見ると話は別。
通販サイトや量販店のオンラインストアでは「販売終了」「在庫限り」といった表記が増えています。
つまり、メーカー公式の発表こそないものの、実質的には“市場から姿を消しつつある”状態といえます。
なぜサントリーミドリは終売になったのか
サントリーから明確な理由は公表されていません。
しかし、市場動向や業界の流れを踏まえると、いくつかの要因が考えられます。
1. 需要の減少
メロンリキュールは、バーやカクテル専門店向けの需要が中心。
家庭で常備するタイプのお酒ではありません。
加えて、近年の“家飲み”ブームでは、ハイボールやチューハイなどの手軽な酒類が主流になり、リキュール全体の需要が縮小傾向にあります。
2. 商品ラインの整理
サントリーはここ数年、既存ブランドの整理・統合を進めています。
採算の合わない製品や販売規模の小さい商品は、生産終了の対象になることも多い。
ミドリもそうした「ブランド再編の一環」で姿を消した可能性があります。
3. 原材料・製造コストの上昇
ミドリには香料や果汁、着色料など複数の素材が使用されています。
海外産原料や輸入コストの上昇、製造ライン維持の難しさが重なり、コスト面での負担が大きくなったと考えられます。
4. 消費者嗜好の変化
現代の酒類市場では、“甘さ控えめ”“自然派”がトレンド。
鮮やかな色味と強い甘味を特徴とするミドリは、時代の流れから少し外れてしまったのかもしれません。
それでも「懐かしい味」として根強いファンが多いのも事実です。
現在の入手方法と価格状況
2025年現在、ミドリを探すのはやや難しくなっています。
一部のオンラインショップでは在庫が残っているものの、価格は通常よりも高騰傾向。
特にミドリ メロンリキュール 700mlボトルは「プレミア価格」で販売されるケースもあります。
ただし、まだ完全に入手不能というわけではありません。
以下のようなルートでは見つかることがあります。
- 一部の酒専門店(特に都市部の大型店)
- 海外輸入品を扱う通販サイト
- バーやカクテルバーの在庫(開栓済みで提供されていることも)
いずれも数量が限られているため、「どうしても欲しい」という場合は早めに探すのが良さそうです。
ミドリが愛された理由
ミドリが多くの人に支持されたのは、その唯一無二のメロンフレーバー。
メロン特有の甘く爽やかな香りと、鮮やかなグリーンの液色は、グラスに注ぐだけで華やかな印象を与えました。
カクテルに使えば、まるでデザートのような味わい。
代表的なものには以下のようなものがあります。
- メロンボール(ミドリ+ウォッカ+オレンジジュース)
- ミドリソーダ(ミドリ+ソーダ)
- ミドリミルク(ミドリ+ミルク)
見た目も味も印象的で、昭和から平成初期のカクテル文化を象徴する存在でした。
だからこそ、店頭から消えてしまったことに寂しさを感じる人が多いのです。
復活・再販の可能性はあるのか?
実は、ミドリの“復活”を望む声は少なくありません。
SNSでも「もう一度飲みたい」「あの緑のカクテルをまた作りたい」といった投稿が見られます。
では、再び販売される可能性はあるのでしょうか?
サントリーは過去にも、人気商品を限定復刻として再販した例があります。
市場の反応や再注目の動きがあれば、ミドリが再び日の目を見る可能性もゼロではありません。
特に最近は“昭和レトロ”や“ネオ喫茶ブーム”の影響で、カラフルなドリンクが再び人気を集めています。
そうした流れに乗れば、ミドリのような「見た目に華のあるお酒」は再評価される余地があります。
一方で、製造コストや原材料確保の問題、環境負荷を考慮した生産ライン整備など、課題も多いのが現実。
「復活するなら限定版」「イベントコラボや記念ボトル」という形が現実的かもしれません。
終売後に楽しめる代替リキュール
ミドリが手に入らないからといって、メロン系カクテルを諦める必要はありません。
現在も他ブランドから類似のメロンリキュールがいくつか販売されています。
- ボルス メロン(オランダ産、香りが柔らかくライト)
- デカイパー メロン(甘味が強くカクテル向き)
- モナン グリーンメロンシロップ(ノンアルコール代替)
それぞれ風味や色味が微妙に異なるので、自分好みの味を探してみるのも面白いところ。
また、ノンアル派の人ならメロンシロップを使えばミドリ風カクテルを再現できます。
サントリーミドリ 終売の理由と“幻の緑の一杯”を振り返って
サントリーミドリの終売は、時代の変化を象徴する出来事かもしれません。
甘くて鮮やかで、少し懐かしい。
そんな一杯に詰まっていたのは、昭和から平成、そして令和へと続く日本のカクテル文化そのものです。
確かに今では手に入りにくくなりましたが、まだ一部在庫は流通しています。
もし店頭で見つけたら、迷わず手に取ってみてください。
グラスに注いだ瞬間、あの鮮やかな緑とともに、ちょっと懐かしい記憶がよみがえるかもしれません。
そして、またいつかサントリーが「ミドリ」を復活させる日を、静かに期待しながら待ちましょう。

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