「最近、梅乃宿ゆず酒が見当たらないけど、もしかして終売したの?」――そんな声がSNSやお酒好きの間で増えています。
長年親しまれてきた日本酒ベースの柚子リキュール「梅乃宿ゆず酒」。その爽やかで自然なゆずの香りと、上品な甘酸っぱさで人気を集めていましたが、実際に販売終了の動きが見られます。この記事では、終売の背景、リニューアル後の展開、再販情報、そして代わりとなる銘柄まで、最新情報をまとめてお伝えします。
梅乃宿ゆず酒とは?老舗蔵が手掛けた人気リキュール
奈良県葛城市にある「梅乃宿酒造」は、明治26年創業の老舗蔵。日本酒造りの伝統を活かしながら、果実リキュールや梅酒でも高い評価を得ています。
その中でも「梅乃宿ゆず酒」は、2008年に本格発売された人気シリーズ。国産ゆずを丸ごと使い、日本酒をベースにした果実感あふれるリキュールとして多くのファンに愛されてきました。
アルコール度数は8%前後で、ストレートでもロックでも飲みやすく、食前酒やデザート酒としてもぴったり。柑橘の爽やかな香りと優しい酸味が特徴で、女性を中心に支持を集めていた一本です。
終売の事実:旧「梅乃宿ゆず酒」は在庫限りで販売終了
梅乃宿酒造の公式オンラインショップでは、2023年6月に「一部リキュール商品の終売」が告知されました。その中に「梅乃宿ゆず酒 180ml」の記載があり、「在庫がなくなり次第販売終了」と明記されています。
つまり、旧仕様の「梅乃宿ゆず酒」は一定の容量を中心に終売が進められており、今後は入手が難しくなります。
ただし、ここで重要なのは「完全な製造終了」ではなく、ブランドとしてのリニューアル・統合という形での移行です。つまり、「梅乃宿ゆず酒」は姿を変えて新シリーズへと受け継がれています。
終売の理由は?ブランド再編と果汁アップによるリニューアル
終売の理由として最も大きいのが、「あらごしシリーズ」への統合と品質のアップデートです。
2023年9月、梅乃宿酒造は「梅乃宿あらごしゆず」を新たに定番商品として発表しました。旧「ゆず酒」の果汁量をさらに増やし、よりフレッシュで濃厚な味わいに改良。これに伴い、旧仕様の「梅乃宿ゆず酒」は役目を終えることになったのです。
蔵元によると、「お客様から再販を求める声を多くいただき、より美味しく改良して定番化した」とのこと。
このコメントからもわかるように、単なる生産終了ではなく、顧客の声に応える形で進化した結果が「梅乃宿あらごしゆず」という新商品なのです。
また、小容量(180ml)商品の終売は、製造ラインや流通の効率化も関係していると見られます。人気の720ml・1800ml規格に生産を集中させることで、品質維持とコスト最適化を図った可能性があります。
梅乃宿あらごしゆずが後継商品として登場
「梅乃宿あらごしゆず」は、2023年10月1日に全国発売されました。果汁感を重視した「あらごしシリーズ」に仲間入りした形で、梅乃宿酒造の新たな看板リキュールとなっています。
特徴は、ゆずの果肉をあらごし状態でブレンドし、より豊かな香りと口当たりを実現している点。
アルコール度数は8%で、旧ゆず酒の爽やかさを残しつつも、果汁量を増やして濃厚に仕上げています。
ラベルデザインも一新され、シリーズ統一の洗練されたパッケージに変わりました。
飲み方の幅も広がり、ロック・ソーダ割りはもちろん、炭酸水やお湯割りにしても美味しく楽しめます。
旧「梅乃宿ゆず酒」ファンにとっては、進化版の再登場と言っても過言ではないでしょう。
再販の可能性は?旧仕様の復活予定はなし
「梅乃宿ゆず酒」という名称での再販予定は、現時点では発表されていません。
ただし、「梅乃宿あらごしゆず」が定番商品化されているため、実質的な再販・リニューアル継続と見ることができます。
一方で、過去に梅乃宿酒造では「季節限定」や「地域限定」のリキュールを復刻販売するケースもありました。
そのため、今後イベント限定や特別仕様で「旧ゆず酒風」の商品が再登場する可能性もゼロではありません。
しかし現状では、「旧ゆず酒をそのまま再販する予定はない」というのが公式の立場です。
代わりにおすすめの銘柄
1. 梅乃宿あらごしゆず
リニューアル版にあたる本商品が最もおすすめ。果汁の濃さが増し、香りもより鮮やかに。定番商品として安定供給されており、旧ファンも満足できる味わいです。
2. 梅乃宿あらごしみかん
同シリーズの中でも人気の高い一本。国産みかんを贅沢に使用し、とろりとした果実感と酸味が心地よいリキュール。ゆずより甘みが強く、食後酒にもぴったり。
3. 梅乃宿あらごしもも
果実系リキュールの定番。白桃の香りが上品で、女性ファンが多い一本です。フルーティーな味わいを求める方におすすめ。
4. 他社製ゆずリキュール
・「八海山 ゆず酒」:すっきり系の味わいで飲みやすく、甘さ控えめ。
・「鶴梅 ゆず」:平和酒造(和歌山)の人気商品で、酸味と甘味のバランスが絶妙。
・「大信州 ゆず」:長野の地酒をベースにした軽やかなタイプ。料理にも合わせやすい。
これらは全国の酒販店や通販サイトで比較的入手しやすく、旧「梅乃宿ゆず酒」に近い香味バランスを楽しめる銘柄として紹介できます。
在庫が残っている場合の注意点
旧「梅乃宿ゆず酒」は、流通在庫や一部店舗に残っているケースもあります。
ただし、リキュールは果汁を多く含むため、保管環境によって風味が変化します。未開封であっても購入時期が古い場合は、品質の確認が必要です。
蔵元の公式案内によると、リキュール類の推奨保存期間は「未開封・冷暗所で約1年」。開栓後は早めの消費が推奨されています。
購入の際は、賞味期限や保存状態をチェックしておきましょう。
まとめ:梅乃宿ゆず酒の終売はリニューアルによる進化だった
今回の「梅乃宿ゆず酒 終売」は、単なる販売終了ではなく、ブランド再編による進化の一環です。
旧「梅乃宿ゆず酒」は役目を終え、「梅乃宿あらごしゆず」として生まれ変わりました。果汁感がさらにアップし、デザインも統一され、今後は定番ラインとして長く楽しめる一本になっています。
再販の予定はないものの、後継商品が定番化されたことで、実質的には再登場といってよいでしょう。
もし旧ボトルに思い入れがある方は、手元の在庫を大切に味わいつつ、新しい「梅乃宿あらごしゆず」と飲み比べてみるのもおすすめです。
果実リキュール好きにとっては、今後の梅乃宿酒造の展開からも目が離せません。
爽やかな香りと果汁感が魅力の「梅乃宿ゆず酒」の系譜は、これからも確実に受け継がれていくことでしょう。

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