地理の勉強で「村瀬のゼロからわかる地理B」を探している人の中には、「どこにも売ってない」「在庫が見つからない」と感じた人も多いかもしれません。
実際に検索しても「販売休止中」「在庫なし」「中古価格が高騰」といった表示が並び、手に入れるのが難しい状況になっています。今回は、その理由と現状、そして入手できる可能性や代替策を詳しく紹介します。
村瀬のゼロからわかる地理Bとは?どんな参考書なのか
「村瀬のゼロからわかる地理B」は、テレビでもおなじみの人気講師・村瀬哲史さんが執筆した地理の学習書です。
大学受験プライムゼミブックスシリーズのひとつで、出版社は学研プラス。
2018年に刊行され、「村瀬のゼロからわかる地理B 系統地理編」と「村瀬のゼロからわかる地理B 地誌編」の2冊構成になっています。
この参考書の特徴は、単なる暗記ではなく「なぜそうなるのか」を理解しながら地理を学べる点です。イラストや図表が多く、初学者でも「地理の流れ」がつかみやすいと評価されています。
とくに地理が苦手な文系受験生から「これで地理が好きになった」という声も多く、長く人気を保ってきた一冊です。
なぜ「売ってない」と言われるのか
ここ数年、この参考書を探しても見つからないという声がSNSやQ&Aサイトで増えています。
実際、ヨドバシ.comでは「販売休止中」、Amazonや楽天ブックスでも「在庫切れ」「入荷予定なし」と表示されるケースが目立ちます。
Yahoo!知恵袋ではこんな投稿も見られました。
「どこの書店にも売っていません。Amazonでは1冊6000円以上の値段がついていて、今すぐ勉強したいのに手に入りません。」
定価はおよそ1600円ほどだったはずが、中古市場では3〜4倍の価格で取引されていることも。
この状況から、需要に対して供給が追いついていないのは明らかです。
販売終了・絶版になった可能性
公式に「絶版です」と発表されているわけではありませんが、流通の実態を見ると“実質的な絶版状態”に近いと考えられます。
理由として考えられるのは以下の点です。
- 出版年が2018年で、改訂版が出ていない
- 出版社の公式サイトに「重版予定」などの案内が見当たらない
- 各オンライン書店で「販売休止中」「お取り扱いできません」となっている
- 利用者の投稿でも「絶版になっています」との声が複数ある
大学受験参考書の世界では、数年おきに内容をアップデートした改訂版が出るのが一般的です。
しかし、この本は2018年発売以来、新版の情報が確認されていません。
加えて、2020年代に入り共通テスト改革で「地理A」「地理B」から「地理総合」「地理探究」へと科目体系が変化してきたことも、出版社が重版を見送った理由のひとつと考えられます。
つまり、内容自体は良書でも、「カリキュラムの変更」と「需要の縮小」によって販売が終了した可能性が高いのです。
現在入手できる方法
それでも、まだ入手のチャンスはゼロではありません。以下の方法をチェックしてみましょう。
1. 中古書店・ネット古本市場を探す
BOOKOFFオンラインやメルカリ、ラクマなどでは、タイミングによって出品があります。
ただし、状態の良いものは早く売れる傾向にあり、価格もプレミアがついていることが多いです。
出品者によっては「書き込みあり」「カバーに汚れ」といった状態もあるため、購入前に必ず説明欄を確認しましょう。
2. オンライン書店の在庫アラートを設定する
TSUTAYAオンラインなどでは、在庫が復活した際にメールで通知してくれる機能があります。
過去の在庫が一時的に戻ることもあるため、チェックを続けておくとチャンスがあります。
3. 出版社に直接問い合わせる
出版社(学研プラス)に在庫や重版予定を確認するのも一つの手です。
過去には「問い合わせが多ければ再版される」というケースもありました。
4. 書店の店頭在庫を確認する
大型書店や大学周辺の書店では、稀に在庫が残っていることがあります。
ISBNコード(系統地理編:9784053047564)を伝えて取り寄せ可能か聞いてみましょう。
購入時の注意点
中古市場で購入する場合は、以下の点に注意が必要です。
- 定価(約1600円)より大幅に高い価格設定に注意
- 書き込み・マーカーがある場合は学習の妨げになることも
- 状態の良いものは「新品未使用」に近くてもプレミア価格
- 返品・交換ができない場合もあるので出品者評価を確認
また、2018年版ということもあり、地理統計やデータは最新ではありません。
最新の入試傾向や統計数値を学ぶには、別の補助教材を併用することをおすすめします。
「地理B」から「地理探究」への移行も影響か
地理Bという名称は、2025年度以降の新課程では「地理総合」「地理探究」に分かれていきます。
この新課程対応の参考書が続々と登場しており、出版社が古い体系の本を整理した可能性があります。
つまり、「村瀬のゼロからわかる地理B」は内容の古さではなく、教育制度の変化によって販売が止まった可能性が高いのです。
とはいえ、地理の根本原理や考え方を学ぶという意味では、今でも非常に有用な一冊。
すでに持っている人は手放さず、基礎理解の教材として使う価値があります。
代替できる参考書の候補
もし手に入らない場合は、以下のような地理学習書も検討してみましょう。
- 『系統地理の完成(駿台文庫)』:受験向けに体系的な内容を網羅
- 『地理B一問一答(東進ブックス)』:知識の整理・確認に便利
- 『詳説地理B(山川出版社)』:教科書ベースで基礎から応用までカバー
- 『地理の実況中継(旺文社)』:村瀬本に近い“講義形式”の構成
それぞれ特色があり、「村瀬のゼロからわかる地理B」に最も近いのは「地理の実況中継」シリーズです。
イラストやストーリー調の説明が多く、理解重視の学習スタイルが似ています。
今後の再販・改訂版の可能性
現時点では出版社から再版予定の発表はありませんが、需要が続けば可能性はあります。
SNSや書店の問い合わせ数が多ければ、再販されるケースもあるため、希望をもってチェックを続けましょう。
また、村瀬哲史さん自身がYouTubeや講義動画など別メディアで地理の解説をしているため、学習方法の選択肢は広がっています。
村瀬のゼロからわかる地理Bが売ってないときのまとめ
「村瀬のゼロからわかる地理Bが売ってない」という状況は、単なる在庫切れではなく、出版流通上の事情や新課程移行が重なった結果です。
現在は中古市場でしか入手が難しい状態ですが、状態の良いものを根気よく探せば見つかる可能性はあります。
もし購入が難しい場合は、代替教材をうまく活用して学習を継続するのが賢明です。
参考書は手段のひとつにすぎません。大切なのは、どんな教材でも「理解して使いこなすこと」。
村瀬本の精神である「ゼロからわかる地理」を意識しながら、自分に合った学び方を見つけていきましょう。
