最近、SNSなどで「業務スーパーの牛すじ串が見当たらない」「おでんの季節なのに売ってない」という声が増えています。以前は冷凍コーナーに並び、10本入りで手軽に使えると人気だった牛すじ串。なぜ今、姿を消してしまったのでしょうか?販売中止の背景や再販の可能性について、現時点でわかっている情報をもとに詳しく見ていきます。
かつては定番人気だった業務スーパーの牛すじ串
業務スーパーの牛すじ串は、1袋10本入り・税別398円前後というコスパの良さで知られていました。冷凍のままストックしておけば、おでんや煮込み料理、串焼きなどにすぐ使える便利さが魅力。SNSでは「牛すじ串があるとおでんが一気に豪華になる」「柔らかくておいしい」といった好評の声も多く見られました。
また、製造国が中国であることや、業務用向けの大容量パッケージだった点も特徴です。一般のスーパーではあまり見かけない商品だったため、「業務スーパーでしか買えない牛すじ串」として注目されていた存在でした。
しかし、2024年以降、店頭や公式サイトからその姿が確認できなくなっています。
現在は公式サイトにも掲載なし
2025年現在、業務スーパーの公式サイトの商品一覧には「牛すじ串」のページが見当たりません。一方で、「牛赤身スジ肉(冷凍・ブロック)」などの牛すじ関連商品は継続して販売されています。
つまり、牛すじ自体の取り扱いがなくなったわけではなく、「串刺しタイプ」が消えたというのが実態です。
実際、SNSでも「業務スーパーに牛すじはあるけど、串刺しのやつがない」「以前買っていた牛すじ串が棚から消えた」といった投稿が相次いでおり、在庫切れや終売の可能性が示唆されています。
なぜ業務スーパーの牛すじ串が売ってないのか?
1. 加工コストと品質管理のハードル
牛すじ串は、ブロック肉を下処理してから串に刺すという加工が必要です。牛すじは部位の特性上、アク抜きや臭み取りなど手間がかかるため、加工工程のコストが高くなりがちです。
さらに、串刺し状態での冷凍・解凍は、串の破損や抜け、品質のバラつきが発生しやすいとされています。これらの点から、製造コストや品質管理面の負担が大きく、安定供給が難しかった可能性があります。
2. 牛肉価格の高騰とコスト圧力
近年、牛肉の国際価格は上昇傾向にあり、特に輸入牛すじの調達コストが上がっています。業務スーパーは「安さ」を重視する業態のため、仕入れ価格の上昇はそのまま販売中止や仕様変更につながりやすいと考えられます。
「商品仕様は予告なく変更・販売終了する場合があります」と公式サイトにも明記されており、価格維持が難しくなったために販売を見直した可能性があります。
3. 地域による需要の偏り
牛すじ料理は、地域によって食文化の差が大きい食材です。特に関西ではおでんやどて煮などで一般的ですが、関東では牛すじをあまり使わない家庭も多いと言われます。
そのため、地域別の需要が限られ、一部エリアで売れにくい商品になっていたことも想定されます。業務スーパーは全国チェーンであるため、売上構成上、こうした地域差が販売戦略の見直しにつながった可能性もあります。
4. 店舗ごとの仕入れ判断と在庫リスク
業務スーパーはフランチャイズ形式を採用しており、店舗ごとに仕入れや在庫管理が異なります。つまり、「A店舗では取り扱っているが、B店舗には置いていない」というケースも珍しくありません。
特に冷凍串商品は在庫スペースを圧迫しやすく、売れ行きの波が大きいため、在庫リスクを避けて取り扱いをやめる店舗が増えたとも考えられます。実際、「前は売ってたけど、最近入荷がない」といった店員の声も報告されています。
5. 商品ラインナップの整理と代替商品の登場
業務スーパーは定期的に商品ラインを入れ替えています。売れ行きやコスト構造に応じて、似たカテゴリの商品が整理されることも多いです。
その中で、「牛赤身スジ肉」や「牛すじカット」など汎用性の高い商品が残り、用途が限定される串タイプが整理対象になった可能性が高いです。
おでんや煮込みに使いたい場合でも、ブロックやカットの牛すじを自分で調理すれば対応可能なため、結果的に需要が分散したとも言えます。
牛すじ串の再販はある?今後の見通し
・季節限定での再登場の可能性
牛すじ串はおでんや冬の煮込み需要が高まる季節に人気が集中するため、季節限定で再登場する可能性もあります。
実際、SNS上では「冬前に入荷していた」「去年の秋に再販していた」という報告もあり、完全な終売ではなく“季節入荷商品”として扱われている場合もあります。
・価格や仕様を変えてリニューアル再販の可能性
コスト増を反映して、価格改定やパッケージ変更を伴う形で再登場するケースも考えられます。たとえば、内容量を減らして価格を据え置く、もしくは品質を改良してプレミアムラインとして再発売する、といった方向です。
・仕入れ価格の安定次第で再投入も
輸入牛すじの価格や為替状況が落ち着けば、再び供給ルートが整う可能性もあります。業務スーパーは海外調達力が強く、原料価格の変動に応じて商品を復活させる事例もあります。
現時点では明確な公式アナウンスはありませんが、再販の可能性自体は残されていると言えるでしょう。
今買える代替品・おすすめの活用方法
「牛すじ串がない」ときの代替として、業務スーパーでは以下の商品が活用できます。
これらを活用すれば、自宅で煮込みやおでんを手軽に作ることができます。特にブロックタイプの牛赤身スジ肉を自分で串に刺せば、牛すじ串とほぼ同じように使えます。少し手間はかかりますが、味や食感を自分好みに調整できるのもメリットです。
まとめ:業務スーパーの牛すじ串が売ってない理由と今後に期待
現在、業務スーパーの牛すじ串は多くの店舗で取り扱いが確認できず、公式サイトからも姿を消しています。主な理由としては、加工コストの高さ、原材料価格の上昇、地域差による需要の偏り、在庫リスクなどが挙げられます。
ただし、完全に生産終了したという公式発表はなく、季節限定や仕様変更で再登場する可能性も残されています。
もし再販を期待する場合は、冬前の時期に店舗で入荷状況を確認してみると良いでしょう。
また、「牛赤身スジ肉」など代替商品を使えば、自宅で同様の料理を楽しむこともできます。業務スーパーの商品は入れ替わりが早い分、思わぬ再登場もあるので、定期的にチェックしておくと良さそうです。
業務スーパーの牛すじ串が売ってないのはなぜ?という疑問には、コストや供給体制、需要の変化など複数の要因が関係していると考えられます。現時点では再販の明確な情報はありませんが、季節やコスト状況次第で復活する可能性も十分ありそうです。
