最近SNSなどで「大王製紙のおむつが販売終了したらしい」「グーンが店頭から消えた」などの投稿を見かけた方も多いかもしれません。
赤ちゃんを育てる家庭にとって、使い慣れたおむつがなくなるのは一大事です。
本当に大王製紙のおむつは販売終了してしまったのでしょうか？
この記事では、実際の情報をもとに「販売終了の真相」と「今後の販売予定」について徹底的に調査しました。
大王製紙とおむつ事業の関係
大王製紙といえば、ティッシュやトイレットペーパーでおなじみの「エリエール」ブランドを展開する日本の大手製紙メーカーです。
しかし実は、家庭用紙や衛生用品だけでなく「おむつ」事業にも非常に力を入れています。
同社が展開する主力ブランドが、赤ちゃん用おむつの「グ〜ン（GOO.N）」と、介護向けの「アテント」です。
「グ〜ン（GOO.N）」は柔らかさと通気性を特徴とし、長年にわたり多くの家庭で使われてきました。
大王製紙は近年、新聞用紙やコピー用紙の需要減少に直面するなかで、こうした衛生用品を「成長の柱」と位置づけています。
つまり、会社としてはおむつ事業を縮小するどころか、むしろ強化していく方針を打ち出しているのです。
「販売終了」の噂が広がった理由
それではなぜ「大王製紙のおむつが販売終了した」という噂が広がったのでしょうか。
調査の結果、いくつかの要因が重なっていることがわかりました。
1. 一部商品の製造終了
大王製紙公式サイト内のベビー用品一覧には「製造終了品」という項目があります。
そこには「グーンプラス 低出生体重児用4Sサイズ」や「グーンプラス 低出生体重児用5Sサイズ」などが掲載されており、2025年春〜秋にかけて生産終了予定と記載されています。
つまり「一部サイズや特定シリーズが生産終了＝ブランド全体が終了」と誤解された可能性があります。
2. ネット通販での「販売終了」表記
オンラインショップでは、在庫がなくなると自動的に「販売終了しました」という表記が出る場合があります。
たとえば「グーン スーパーBIG」や「グーン まっさらさら通気 Mサイズ」など、一部商品でこの表示が確認されています。
しかし、これはあくまで“その店舗での取り扱い終了”を意味する場合が多く、製品そのものが消えるわけではありません。
3. リニューアルによるパッケージ変更
2024年には「グーンプラス やわらかタッチ」シリーズが新登場し、デザインや仕様が大幅にリニューアルされました。
旧仕様の商品が市場から順次入れ替えられたことで、「前のパッケージが消えた＝販売終了」と勘違いされた面もあります。
実際に販売終了となった商品一覧（確認できた範囲）
大王製紙が公式に「製造終了」としている主な商品は以下の通りです。
これらはいずれも特殊サイズやニッチな用途の商品であり、需要減少や新仕様への切り替えが背景にあります。
一方、一般的に使用されるS・M・L・BIGサイズの主力商品は現在も継続販売中です。
大王製紙が「おむつ事業を続ける」理由
「販売終了」という言葉とは逆に、大王製紙はおむつ分野をこれからの柱に据えています。
その背景にはいくつかの理由があります。
・紙需要の減少と新たな成長軸
印刷・出版物の需要が減少する中、紙製品メーカーは新たな収益源を探しています。
大王製紙は、紙おむつやティッシュなど“紙×機能材”分野を次の主力事業として明確に位置づけています。
特に赤ちゃん用・介護用おむつは日常的に使われる消耗品であり、安定的な需要が見込まれます。
・グローバル市場の拡大
国内市場は少子化で縮小傾向にありますが、アジア圏では依然として需要が拡大しています。
大王製紙は「おむつのエルメス」と呼ばれるほど高品質な製品を海外でも展開しており、中国・東南アジアでの販売強化を進めています。
そのため、国内で一部製品が終了しても、全体としては「おむつ事業強化」の方向です。
・製造体制の効率化と原材料高騰対策
吸収体やパルプなどの原材料コストが上昇する中で、同社は自社生産体制を整備しコスト最適化を図っています。
採算の合わないニッチ製品を整理し、主力ラインに集中させることで、品質と価格の両立を目指しているのです。
今後の販売予定とリニューアル動向
結論から言えば、「グーン」シリーズは今後も販売継続が明言されています。
むしろ新仕様・新ラインへの刷新が続いており、リニューアルラッシュの時期に入っています。
- 2024年10月：「グーンプラス やわらかタッチ」発売
肌へのやさしさと通気性を改良し、デザインも一新。
旧シリーズからの置き換えとして市場投入されています。 - 介護用「アテント」シリーズも継続強化
高齢化社会に対応するため、大人用紙おむつのラインアップも拡充中。
これにより、赤ちゃんからシニアまでカバーするトータルケアブランドとしての存在感を高めています。
今後も段階的に旧仕様がなくなっていく一方で、新仕様・改良モデルが登場する見込みです。
したがって「販売終了」は“製品入れ替えの一環”と理解するのが正確でしょう。
買えなくなる前に確認しておきたいこと
とはいえ、特定サイズや旧モデルを使い続けている家庭にとっては、実質的に「入手困難」となる場合があります。
以下のポイントを押さえておくと安心です。
- 愛用中のサイズ・品番を確認する
パッケージ裏の品番をチェックし、同一サイズでも新旧モデルが存在するかを確認。 - 在庫があるうちにまとめ買いも検討
特に低出生体重児用やトレーニング用は取扱店が限られるため、在庫があるうちの確保が無難です。 - 代替モデルを試してみる
新しい「グーンプラス やわらかタッチ」シリーズは肌触り・通気性・吸収力が向上しており、旧製品からの移行もスムーズ。
店舗によってはサンプル配布やお試しパックもあります。
SNSの反応と消費者の声
X（旧Twitter）やママ向け掲示板でも、「近所のドラッグストアでグーンが見つからない」「在庫限りと書かれていた」などの声が多く見られます。
しかしその一方で、「新しいグーンプラス やわらかタッチに変わってた」「以前より柔らかくなってる」といったポジティブな意見も増加中。
混乱の背景には、リニューアルと販売終了が同時進行していることがあります。
流通の切り替え期間中は一時的に旧製品が棚から消えることもあるため、焦らず新旧両方を確認すると良いでしょう。
まとめ：大王製紙のおむつは販売終了ではなく「進化の途中」
ここまで見てきたように、「大王製紙のおむつが販売終了した」というのは誤解に近い情報です。
確かに一部サイズや旧モデルは製造を終了していますが、主力ブランド「グーン」や「アテント」は現在も販売中であり、今後も継続される見込みです。
むしろ同社は衛生用品分野を成長事業と位置づけ、製品の品質向上とグローバル展開を進めています。
つまり“終わり”ではなく、“進化の過程”にあると言えるでしょう。
赤ちゃんの肌に優しい新しいグーンプラス やわらかタッチシリーズを見かけたら、ぜひ一度試してみてください。
そして今後のリニューアル動向にも注目です。
大王製紙のおむつが販売終了？理由と今後の販売予定を徹底調査
この記事の結論として、「販売終了」というよりも「モデルチェンジ・仕様刷新」が進んでいるだけ。
安心して使い続けられるブランドであることは間違いありません。
