近年、ペットフード業界では人気ブランドでも突然「終売」になるケースが増えています。その中でも「いなば 魚づくし」シリーズの販売終了が話題となっています。この記事では、魚づくしがなぜ終売となったのか、その背景や理由、そして今後どんな代替商品を選べばよいのかを詳しく解説します。
いなば魚づくしとはどんな商品だったのか?
「いなば 魚づくし」シリーズは、まぐろやかつおをベースにした猫用ウェットフードです。ゼリータイプで食べやすく、高齢猫にも配慮された設計が特徴でした。
代表的な商品には「魚づくし まぐろ・かつお 60g×3袋」「魚づくし 高齢猫用 まぐろ・かつお ささみ入り」などがあり、
・オリゴ糖配合
・緑茶消臭成分入り
・フレークタイプの食感
といった要素で、多くの飼い主に支持されていました。
いなばペットフードの公式サイトでは「魚づくし」シリーズが長年掲載されており、定番の総合栄養食ではなく、一般食として嗜好性の高さを重視した製品群という位置づけでした。
終売情報と流通上の動き
2024年ごろから、ネット通販や量販店サイトで「在庫処分」「販売停止」「残りわずか」といった表記が増え、徐々に市場から姿を消し始めました。
ただし、メーカー公式から「魚づくしシリーズを正式に終売とする」という明確な発表は出ていません。しかし、主要ECサイトや小売店での取り扱い終了が広がっており、実質的に終売状態に入っていると考えられます。
特に2025年に入ってからは、他のシリーズ(CIAOちゅ〜る、金のだし、焼かつおなど)に比べて供給量が極端に減り、「魚づくし」関連のパウチ製品がほぼ在庫限りになっている状況です。
終売の背景にある3つの理由
1. 新商品リニューアルによるライン整理
いなばペットフードは、2025年秋にかけて新商品141品を発売する大規模リニューアルを実施予定です。
この動きに合わせて、旧シリーズの整理が進んでいると考えられます。
「魚づくし」は長く販売されてきたシリーズですが、同社が展開する「CIAO」「金のだし」「とびつく」などの人気ラインと比べて、やや古いフォーマットの商品構成となっていました。新しい基準・栄養設計へ切り替えるため、魚づくしシリーズを統廃合対象とした可能性があります。
2. 原材料価格の高騰と採算性
主原料である「まぐろ」「かつお」は、ここ数年で国際的な価格が高騰しています。ペットフード原料としても仕入れコストが上昇しており、低価格帯で販売していた魚づくしシリーズは採算面で厳しくなったと見られます。
また、魚介原料の価格変動に加え、包装資材・輸送コストの上昇も続いており、旧型パッケージを維持するのはコスト的に難しかった可能性があります。
3. 市場トレンドの変化
近年の猫用フード市場では、「グレインフリー」「高たんぱく」「機能性特化(腎臓ケア・毛玉ケアなど)」といったトレンドが進行しています。
一方で魚づくしは、嗜好性重視の一般食であり、栄養補完を前提とする設計でした。
消費者が「総合栄養食」を求める傾向が強まる中、魚づくしシリーズは時代の流れにやや取り残されてしまったとも言えます。
飼い主が感じる影響と困りごと
魚づくしシリーズの終売は、長年愛用してきた飼い主にとって大きな痛手です。
特に以下のような悩みが生まれています。
- 猫が魚づくし以外を食べない(嗜好の固定化)
- 高齢猫でも食べやすい柔らかいフードが少ない
- 消臭成分入り・オリゴ糖入りの同等品が見つからない
- 在庫品がプレミア価格化している
猫は味や食感へのこだわりが強いため、代替フードへの切り替えには時間をかけて慣らす必要があります。
魚づくしの代替としておすすめのシリーズ
終売となった今、飼い主としては「できるだけ似た仕様の商品」を探すことが重要です。
ここでは、いなば製・他社製を問わず、魚づくしに近い特徴を持つ代表的な代替商品を紹介します。
● いなば金のだしシリーズ
同じメーカーによる上位互換ライン。
まぐろ・かつおをベースに、だしのうまみを加えた高嗜好性パウチ。ゼリータイプで食べやすく、魚づくしの食感に最も近いと言われています。
「金のだし カップ 高齢猫用 まぐろ・かつお」などが特に人気。
● いなばCIAOすごい乳酸菌シリーズ
健康機能性を重視する場合はこちら。
オリゴ糖や乳酸菌を配合し、腸内環境をサポート。魚づくしと同様にまぐろ・かつおベースが多く、食いつきも良好。
● 銀のスプーン三ツ星グルメ
高齢猫向けラインが豊富で、フレーク・ゼリータイプも多数。
魚づくしユーザーが移行しやすい味設計で、入手性も高い。
● シーバ デュオ/とろ〜りシリーズ(マースジャパン)
高級感のあるまぐろ・かつお系ウェットタイプ。
価格帯はやや上がるが、嗜好性が高く、食欲の落ちた猫にも適している。
フード切り替えのコツ
急なフード変更は、猫の消化や嗜好に影響します。以下の手順で徐々に移行しましょう。
- 初日〜3日目: 魚づくし7:新フード3の割合で混ぜる
- 4〜6日目: 魚づくし5:新フード5
- 7日目以降: 魚づくし3:新フード7
- 食べ残しがある場合は無理に進めず、1段階戻す
また、魚づくしの「ゼリー食感」が好きな猫には、代替品でもゼリータイプを選ぶとスムーズです。緑茶消臭成分入りのものを好む猫も多いため、同様の製品を選ぶのもおすすめです。
終売後に注意したい「転売」や「在庫買い占め」
終売情報が広がると、ネット上で一時的に価格が高騰することがあります。
実際に、魚づくしシリーズも一部で定価の2〜3倍で販売されているケースが確認されています。
購入時には以下の点に注意しましょう。
- 正規の販売店か確認(公式・大手ECを利用)
- 賞味期限をチェック(終売品は期限が近い場合も)
- 「在庫処分」や「旧パッケージ」表記を確認
在庫がなくなる前に必要分を確保するのは良いですが、無理な買い溜めは避け、代替商品への切り替えを早めに検討するのが賢明です。
今後の展望といなばペットフードの動向
いなばペットフードは「おいしさと健康の両立」をテーマに、総合栄養食ラインや新しい嗜好性フードを続々展開しています。
2025年秋には141品の新商品を投入予定とされ、「魚づくし」の後継的なシリーズが登場する可能性もあります。
同社は「金のだし」「CIAO」「焼ささみ」など強力なブランドを複数抱えており、魚づくしで培った“魚のうまみ”ノウハウは今後も他製品で継承されていくでしょう。
まとめ:いなば魚づくしの終売は時代の転換点
「いなば 魚づくし」は、長年にわたり猫と飼い主に愛された定番フードでした。
しかし、原料高騰や市場トレンドの変化を背景に、シリーズ整理の波に飲まれる形で姿を消しつつあります。
もし魚づくしを愛用していた方は、今のうちに代替品を探し、猫の好みに合わせて少しずつ移行するのがおすすめです。
同時に、いなばペットフードが展開する新シリーズにも注目しておくとよいでしょう。
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