最近、「シューズプラザに行ったのにナイキのスニーカーが見当たらない」「以前は売っていた気がするのに、今は全然置いていない」という声を多く耳にします。
この記事では、なぜシューズプラザでナイキが売っていないのか、その背景や取扱終了の理由、そして今どこで買えるのかまでを詳しく解説します。
シューズプラザとは?チヨダグループが展開する靴専門店
まず前提として、シューズプラザは株式会社チヨダが運営する靴専門チェーンの一つです。
同グループには「東京靴流通センター」や「SPC」「シュープラザ」などのブランドがあり、全国各地に店舗を展開しています。
シューズプラザは、手頃な価格帯のスニーカーやビジネスシューズ、子ども靴、レディースシューズなどを幅広く扱う量販型店舗です。
過去にはナイキやアディダスといったスポーツブランドのスニーカーも販売されていた時期があり、特に2010年代半ばまでは「ナイキの定番モデルを買える身近なお店」として親しまれていました。
しかし、ここ数年で状況は大きく変化しています。
店舗でナイキが見当たらない?SNSや口コミで広がる疑問
実際にSNSや口コミサイトを見ると、「シューズプラザにナイキが売ってなかった」「東京靴流通センターでも見かけない」という投稿が増えています。
Yahoo!知恵袋などでも「なぜチヨダ系の店舗でナイキを扱わなくなったのか?」という質問が複数寄せられ、その回答には「チヨダとナイキが契約を終了した」「仕入れができなくなった」といった内容が並んでいます。
実際、2020年代以降、チヨダの公式通販サイトや店頭でナイキ製品の取り扱いはほとんど確認されなくなっています。
代わりに、チヨダ独自のブランドやウォーキング向けのシューズ、機能性重視のスニーカーなどが棚を占めている状況です。
なぜナイキの取り扱いが減ったのか:背景にある3つの理由
シューズプラザでナイキが売っていない背景には、いくつかの業界的な要因が重なっています。
ここでは主な3つの理由を解説します。
1. ナイキの「直販強化」戦略による販路の見直し
ナイキは近年、世界的に自社直営店や公式オンラインストアを中心に販売を強化する「D2C(Direct to Consumer)」戦略を進めています。
この方針の一環として、ブランドイメージの統一や価格コントロールを目的に、取扱店を厳選する動きが続いています。
実際、アメリカでは大手靴量販チェーン「Foot Locker」でのナイキ取扱比率が減少し、国内でもABCマートやスポーツオーソリティのように契約条件の整った限られた店舗での展開に絞られています。
そのため、ナイキはチヨダグループのような「総合靴量販店」から徐々に撤退したと見られます。
2. チヨダ側の仕入れ戦略とブランド方針の変化
一方で、チヨダ側の事情もあります。
同社の広報担当者がメディア取材で「ナイキの商品は数年前から仕入れられる量が段階的に絞られてきた」とコメントしています。
つまり、取引条件や供給量の面で、チヨダ側が安定的にナイキを扱うことが難しくなっていたということです。
加えて、チヨダは自社ブランド(ハイドロテック、セダークレストなど)を強化しており、価格重視・機能重視のラインナップを中心に展開する戦略に移行しています。
そのため、プレミア志向のナイキスニーカーとは客層や販売方針が合わなくなってきたという背景もあります。
3. スニーカー市場全体の構造変化
ここ数年、スニーカー市場は「ファッション+コレクション」化が進み、人気モデルが即完売・プレミア化する状況が続いています。
こうした環境では、在庫リスクを抱える量販店よりも、ナイキ自身がオンライン直販や抽選販売を行う方が効率的です。
その結果、従来のようにナイキを「大量仕入れ・定番商品として陳列する」モデルは採算が合いづらくなり、チヨダ系店舗の棚からナイキが姿を消していったのです。
取扱がないのは「販売終了」ではなく「販路変更」
ここで重要なのは、「シューズプラザでナイキが売っていない=ナイキが販売終了した」わけではないという点です。
あくまで「チヨダグループでの取扱が終了・縮小した」という状況であり、ナイキ製品自体は通常通り販売されています。
ナイキは、次のようなルートで購入できます。
- ナイキ公式オンラインストア(NIKE.com / NIKEアプリ)
- ナイキ直営店舗(Nike Harajuku、Nike Ginzaなど)
- ナイキ取扱店(ABCマート、スポーツデポ、GALLERY2など)
つまり、「シューズプラザでは売っていないが、他では普通に買える」という状態です。
チヨダグループ全体で見てもナイキの姿は減少傾向
ナイキの取扱縮小はシューズプラザに限りません。
同じチヨダ系列の「東京靴流通センター」や「SPC」などでも、ナイキ製品の取り扱いはほとんど見られません。
その一方で、ニューバランスやアシックス、プーマといったブランドの一部モデル、あるいはチヨダオリジナルのスニーカーが充実しており、店舗構成が以前とはかなり変わっています。
こうした変化は、チヨダグループ全体が「高価格ブランド依存から脱却し、価格競争力と機能性で勝負する方向」に舵を切っている証拠とも言えるでしょう。
ナイキを探すならどこへ行くべき?
「シューズプラザでナイキが買えないなら、どこに行けばいいの?」という人のために、現時点でのおすすめ購入ルートを紹介します。
- ナイキ公式オンラインストア
新作・限定モデルを確実に手に入れたいならここが最も確実。返品・交換にも対応しています。 - ナイキ直営店・Nikeストア
都市部にある旗艦店では、最新ラインからカスタムサービスまで幅広く展開。 - ABCマートなどの大手量販店
比較的ベーシックなモデル(エアフォース1、エアマックスなど)が安定して入荷しています。 - スポーツ用品店・セレクトショップ
スポーツデポやムラサキスポーツなど、一部専門店では限定カラーやスポーツラインが見つかることも。
地域によっては在庫や入荷状況が異なるため、事前に店舗へ確認してから訪れるのがおすすめです。
シューズプラザが今後ナイキを再び扱う可能性は?
現時点では、シューズプラザやチヨダから「ナイキ再取扱い」に関する公式発表はありません。
ブランド戦略上、ナイキが再び量販店へ広く卸す可能性は低いとみられています。
ただし、チヨダが展開する一部大型店やアウトレット業態で、過去の在庫やセール品が限定的に並ぶケースはあるかもしれません。
そのため、「完全撤退」と言い切るよりも「通常ラインでの継続取扱は停止状態」と考えるのが現実的です。
シューズプラザでナイキが売ってないのはなぜ?まとめ
最後にもう一度、ポイントを整理します。
- シューズプラザは過去にナイキを取り扱っていたが、現在はほぼ販売されていない。
- 背景には、ナイキの直販強化・販路選別と、チヨダ側の仕入れ戦略転換がある。
- 「販売終了」ではなく「取扱店舗の縮小・変更」であり、ナイキ自体は公式・他店で購入可能。
- 今後もシューズプラザでの再販売は不透明で、ナイキを買いたい場合は公式オンラインか直営店を利用するのが確実。
スニーカーの世界は、ブランド戦略や市場トレンドの変化が非常に早いもの。
ナイキのようなグローバルブランドは、常に新しい販売形態や顧客接点を模索しています。
「シューズプラザでナイキが売ってない」という現象も、そんな時代の流れを象徴するひとつの出来事なのかもしれません。

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