ウイスキー好きの間で話題になっている「クライゲラヒ13年 終売」の噂。
「もう買えないの?」「復活の可能性は?」と気になる方も多いと思います。
この記事では、販売終了の背景から、今でも入手できる方法、さらに代わりになりそうなウイスキーまでを、わかりやすく整理して紹介します。
クライゲラヒ13年とは?個性的なスペイサイドモルト
クライゲラヒ(Craigellachie)蒸溜所は、スコットランド・スペイサイド地方に位置する1891年創業の老舗。
同じ地域にはマッカランやアベラワーなど名だたる蒸溜所が並びますが、クライゲラヒ13年はその中でも“異端児”的な存在です。
その理由は、蒸溜の際に「ワームタブ冷却器」を今も使っていること。
これは銅製のコイルを通して冷却する伝統的な設備で、現代では効率の面からほとんど使われなくなりました。
しかし、この古い方法がもたらすのは、他では味わえない厚みのある口当たりと、独特の“硫黄香”や“スモーキーさ”。
それがクライゲラヒ13年の魅力でもあり、好みが分かれる個性でもあります。
味わいは、熟したリンゴのようなフルーティーさに、蜜やワックスのような重厚感が加わり、46%の度数ながら飲みごたえ十分。
一度ハマると忘れられない一本として、愛好家から長年支持されてきました。
クライゲラヒ13年が「終売」と言われる理由
ここ数年、国内の販売店やSNSでは「クライゲラヒ13年は終売になった」との声が相次ぎました。
実際、いくつかの国内ショップでは「メーカー終売品」「在庫限り」といった表記が確認されています。
たとえば、老舗酒販店やオンラインショップでも「正規輸入終了」「入荷見込みなし」と表示されており、事実上の販売終了状態と見られます。
では、なぜ終売になったのか。公式な発表はないものの、いくつかの背景が考えられます。
1. ブランド戦略の見直し
クライゲラヒ13年を所有するのは、バカルディ傘下のジョン・デュワーズ社。
同社は近年、ブランド全体のポートフォリオを再編しており、一部のエイジ表記品を整理する流れがあります。
原酒の供給バランスを見直し、限定リリースやノンエイジ(NAS)商品にシフトしている蒸溜所も増えているため、13年もその流れの中で整理対象となった可能性があります。
2. 原酒不足と世界的な需給変化
世界的なウイスキーブームにより、熟成原酒の確保は年々難しくなっています。
特に10年以上の熟成を経たモルトは、供給が限られる一方で需要が高騰。
そのため、蒸溜所が在庫を再配分し、より高価格帯のラインや限定品に回す傾向があります。
13年クラスの定番ボトルは、採算面で厳しくなっているのが現実です。
3. 日本市場での流通縮小
日本では輸入ウイスキーの価格高騰や円安の影響もあり、特定ブランドの正規流通が打ち切られるケースが増えています。
「終売」とは言っても、メーカーが完全に製造を止めたわけではなく、日本市場向けの出荷が停止しただけという可能性もあります。
今でも買える?クライゲラヒ13年の入手方法
「もう買えないのか…」と諦めるのはまだ早いです。
終売とはいえ、在庫や並行輸入品を探せば、今でも手に入るチャンスはあります。
国内通販での在庫
一部の専門店では、在庫限りで販売を続けている場合があります。
「メーカー終売品」「希少」などの表記があるボトルは、残っている在庫を放出しているケースが多いです。
ただし、価格は上昇傾向にあり、以前の定価5,000円前後から1万円近くに高騰していることもあります。
並行輸入・海外通販
海外のウイスキーショップでは、まだ通常販売されていることもあります。
ただし、日本への個人輸入には送料や関税、真贋リスクなどの注意点があります。
また、免税店などでは在庫切れが多く、空港販売サイトでも「Sold Out」表示が目立ちます。
フリマ・オークション
メルカリやヤフオクなどでも「終売品」「クライゲラヒ13年」として出品が見られます。
ただし、保存状態や出品者の信頼性は慎重に確認を。
特にウイスキーは温度管理次第で風味が大きく変わるため、未開封でも品質保証が難しい点に注意しましょう。
クライゲラヒ13年の代わりになるおすすめウイスキー
クライゲラヒ13年は独特な個性を持つため、完全な代替は難しいですが、スタイルが近いウイスキーを探すことはできます。
同系統・姉妹蒸溜所のボトル
クライゲラヒ13年を擁するジョン・デュワーズ社には、アバフェルディ12年やロイヤルブラックラなどの蒸溜所があります。
これらも比較的クラシックで、しっかりとしたモルティさを感じられるタイプです。
特にアバフェルディ12年は同系列の中でも華やかで飲みやすく、日常的に楽しむ一本として人気です。
ワームタブ使用の蒸溜所モルト
クライゲラヒ13年と同じくワームタブ冷却を使う蒸溜所として、モートラック12年やベンロマックなどが挙げられます。
モートラック12年は、肉厚なシェリー香とスモーキーな余韻が特徴で、構造的にクライゲラヒ13年と通じる部分があります。
やや価格帯は上がりますが、「重厚で香ばしいスペイサイド系」という点では良い比較対象でしょう。
フルーティー系で厚みのある代替品
果実味を重視するなら、グレンファークラス12年やベンリアック12年あたりも検討に値します。
どちらもスペイサイドの王道で、クライゲラヒ13年よりクセは少ないものの、しっかりと熟成感を楽しめます。
「個性よりも安定感」を求める方にはぴったりです。
再販・復活の可能性はあるのか?
ウイスキー業界では、限定再販やリブランディングが起きることも珍しくありません。
クライゲラヒ13年も、将来的に別仕様や新パッケージで再登場する可能性はあります。
とはいえ、現時点ではそのような公式アナウンスはなく、少なくとも近い将来の再販は期待しにくい状況です。
ただし、世界的にクライゲラヒ13年蒸溜所への注目は高まっています。
もしブランド再構築の流れで「クラシックな13年スタイル」を復活させる計画が出れば、再び話題になるかもしれません。
ファンとしては、いまのうちに1本確保しておくのも選択肢のひとつです。
クライゲラヒ13年 終売まとめ
・クライゲラヒ13年は、国内では2022年前後に正規流通が終了し「終売」と認識されている。
・メーカー公式発表はないものの、在庫限り・輸入停止の状態が続いている。
・今でも並行輸入や一部通販で入手可能だが、価格上昇と在庫僅少に注意。
・代替候補として、モートラック12年やアバフェルディ12年などが挙げられる。
・再販の可能性は低いが、ウイスキーブームの中で復活する余地は残っている。
クライゲラヒ13年 終売の真相と、今後の楽しみ方
「クライゲラヒ13年 終売」と聞くと少し寂しいですが、逆に言えば“今しか手に入らない一期一会のボトル”です。
これまで知らなかった人も、いまのうちにその独特の味わいを体験しておく価値は十分あります。
そして、もし手に入らなくなったとしても、クライゲラヒ13年が培ってきた伝統の味わいは他の蒸溜所にも息づいています。
ウイスキーの世界は常に動いています。
終売もまた、次の物語の始まり。
あなたのグラスに注がれる“新しい出会い”を、ぜひ楽しんでみてください。

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